コア業務とは?ノンコア業務との違いと成果を生み出す効率化のポイント

コア業務は企業活動の根幹業務で、担当者リソースを割いて行う必要がある業務です。その一方でコア業務を支えるものを「ノンコア業務」といいます。

企業が売り上げを伸ばしていくためにはコア業務に注力する必要がありますが、効率化がしづらいのが特徴です。ノンコア業務を効率化するなどして、コア業務に割ける時間を増やしていくことが、成果改善の第一歩です。

月たった3万円台でノンコア業務から解放される外注方法

本記事ではコア業務とノンコア業務の違いから、ノンコア業務を効率化する重要性や効率化を行うための2つの方法について解説します。

この記事を読めばすぐにノンコア業務の効率化を実行できるようになり、余ったリソースをコア業務に集中させることができます。

監修者

高坂 竜平(たかさか りゅうへい)
BPOテクノロジー株式会社 営業部 課長。人材業界にて企業のリソース不足の課題解決に従事、東証一部上場企業から個人事業主まで、幅広い企業のサポート実績を誇る。固定概念に捉われず、行政やパートナー企業を巻き込んだ解決策も提案するなど、課題の本質を捉え、ユーザー毎に異なる課題への最適解を導く。

※本記事はBPOテクノロジー株式会社提供によるスポンサード・コンテンツです。


コア業務とは利益に直結する業務

コア業務とは、企業活動の中心にある業務のことを指します。

業務の性質上、人的リソースが必要になる重要な業務であり、効率化自体も難しい業務です。

また、マニュアルを作成しても担当者ごとのナレッジを活用して業務を行っていることが多く、属人的な業務になります。

コア業務とノンコア業務との違い

コア業務とノンコア業務を明確に切り分け、ノンコア業務を効率化させることで社内の人的リソースで最大の成果を生み出すことができます。
そのためにも、まずはコア業務とノンコア業務の違いを整理しましょう。

コア業務 ノンコア業務
企業の利益に直結する業務 利益に直結しない業務
属人化しやすい業務 標準化できる業務
業務に慣れるまで一定期間が必要 業務に慣れるまでの時間は不要

コア業務はいわゆる「利益に直結する業務」でマニュアルを作ってもそれ通りにはうまくいかない業務です。

一方でノンコア業務は直接利益を生み出さない業務のことで、コア業務と比べて標準化(マニュアル)がしやすい業務になります。

コア業務とノンコア業務の例

コア業務とノンコア業務の具体的な業務例について解説します。

業種 コア業務 ノンコア業務
営業 ・商談
・訪問準備
・既存顧客への関係性継続
・アポ獲得
・顧客との日程調整
・新規顧客リストの作成
・見積もり作成
・資料作成
・カスタマーサポート
人事 ・人事制度の比較
・人材開発
・人材配置
・業務の分配
・スキルアップ支援
・勤怠管理
・入社手続き
・求人票作成
・採用面談日の調整
・人事評価
マーケティング ・マーケティング戦略の立案
・レポート分析
・ディレクション
・施策の仮説・効果検証
・広告運用
・SNS運用
・オウンドメディア運用
・データ入力
・レポート資料の作成
事務・経理 ・来客時の顧客対応
・予算管理
・業績管理
・給与計算
・経費計算
・現金出納管理
・請求書発送
・年末調整対応
Web制作 ・企画設定
・デザイン制作
・顧客対応(ヒアリング等)
・プランニング
・ライティング
・コーディング
・デザイン(指定されたデザインの制作)
・編集、公開業務

コア業務は利益につながり、ノンコア業務はコア業務を支える副業務的な扱いです。

コア業務とノンコア業務を分ける時は「外注できるかどうか」という視点で切り分けるとわかりやすいでしょう。


コア業務に集中するのであればノンコア業務を効率化すべき

コア業務にリソースを集中させるためには、ノンコア業務の効率化を行うべきです。

ノンコア業務はコア業務に比べて標準化しやすい特徴を持っていて、ノンコア業務を効率化させることでコア業務に割ける時間を増やすことができます。

例えば、営業であれば顧客のリスト作成や資料作成を効率化することで、商談の質改善や顧客とのコミュニケーションを通して関係性を構築することなどのコア業務に時間を費やせるようになります。


ノンコア業務を効率化させるための方法2つ

ノンコア業務を効率化する方法は一般的に「アウトソーシング」と「システム導入」に分けられます。

アウトソーシングはオンラインアシスタントサービスやクラウドソーシングなどに業務を外注して、社員の負担を軽減します。

業務ごとにコストがかかりますが、ノンコア業務全般を委託できます。

システム導入はノンコア業務をシステムを活用して効率化する方法です。

例えば、会計ソフトを利用すれば経理業務を自動化できたり、請求書や領収書の作成、管理を効率化できるものもあります。

導入コストの検討やシステムを使いこなすためのスキル・ノウハウが求められますが、上手く使いこなすことで社員工数を大きく圧縮することが可能です。

以下では、ノンコア業務を効率化する2つの方法について詳しく解説します。

アウトソーシング

アウトソーシングとは業務委託を指しており、業務の一部、もしくは全てを外部の企業や個人に委託することです。
アウトソーシングは大まかに以下の3つの種類に分けられます。

種類 概要 特徴 アウトソーシング先
PUSH OUT(プッシュアウト)型 業務の一部を外部に委託する方法 スポット的な依頼に向いている方法 ・クラウドソーシング
・オンラインアシスタント
ADD ON(アドオン)型 業務委託だけでなく、専門家に依頼することでプラスアルファの効果を見込む方法 納期の短縮や機能の向上を目指したい時に向いている方法 ・クラウドソーシング
・専門の代行業者
BUY IN(バイイン)型 委託先に企画・戦略・実行を任せる方法 委託先のノウハウを活用し運用体制を強化したい時に向いている方法 ・専門の代行業者

スポット的な依頼に向いているPUSH OUT(プッシュアウト)型

プッシュアウト型は業務の一部を外部へ委託する方法です。

一番シンプルなアウトソーシングの方法で、特定のタスクを外部委託することで業務効率化や人的リソースの分配を行います。

プッシュアウト型の使い方としては、「テレアポ業務のみを外部に依頼する」「SNSの投稿を委託する」などスポット的な依頼を行う際に用いることがほとんどです。

納期の短縮や機能の向上を目指したい時に向いているADD ON(アドオン)型

アドオン型は業務を委託することはもちろん、その道の専門家に依頼することで納期の短縮や機能強化、サービス向上を図るアウトソーシング方法です。

依頼した業務をこなしてもらうだけでなく、ディレクションのプロやサービス開発のプロといったさまざまな専門家にアウトソーシングを行うことでノンコア業務の品質向上を目指す方法です。

例えばSNS運用を行っている会社が「自社で運用しているアカウントを3ヶ月以内に1000人のフォロワーを増やしたい」という場合に、SNS運用代行会社に依頼する、といった流れがアドオン型のアウトソーシングになります。

ノンコア業務を委託するだけではなく、プラスアルファの効果を求める場合に活用すべきアウトソーシングです。

委託先のノウハウを活用し運用体制を強化したい時に向いているBUY IN(バイイン)型

委託先のノウハウを活用して新規事業や既存事業の運用体制を強化したい場合に向いているのがバイイン型のアウトソーシングです。

バイイン型は企業の業務プロセスの一部、もしくは全てを企画・設計から任せるアウトソーシングです。

特に活用できるシーンはノウハウのない新規事業参入時の利用などが挙げられます。

新たなサービスや商品を開発したくてもノウハウやリソースがない場合は、その道のプロに企画から施策の実行までを依頼するという方法になります。

例えば、新規サービスをリリースしたものの「ノウハウがなく、アプローチ先の選定や営業方法、トーク内容の立案に苦戦している」場合は営業代行会社に業務を委託します。これがバイイン型のアウトソーシングです。

アドオン型とバイイン型は業務の委託以上の効果を求めることから「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」とも呼ばれています。

システム導入

ITシステムやクラウドサービスでは、経費計算や年末調整を電子化し、自動で処理してくれるような便利なツールがあります。

これらを取り入れることで、ノンコア業務を効率化でき、人的リソースを確保することが可能です。

以下では、どの企業でも発生するノンコア業務を効率化できる4つのシステムについて解説します。

種類 概要  特徴 効果が期待できる業務
会計ソフト 経費の計算や請求書・領収書の管理、従業員の給与計算等を自動で計算し帳簿への転記してくれるシステム 毎月発生する経理や事務作業を自動で転記することで、作業効率化につながる ・給与計算
・経費計算
・現金出納管理
・請求書発送
・年末調整対応
人事管理システム 労務や人事情報、人事評価などの管理業務を効率化できるシステム 労務や人事情報の転記、客観的な人事評価を行うことができる。 ・勤怠管理
・入社手続き
・求人票作成
・採用面談日の調整
・人事評価
顧客管理システム 顧客情報を一元管理でき、年齢や性別、対応状況などを即時に検索できるシステム 顧客の属性や対応状況などを確認でき、複数部署での情報共有の簡便化やマーケティング戦略に活用できる。 ・アポ獲得
・顧客との日程調整
・新規顧客リストの作成
・カスタマーサポート
・レポート資料の作成
・顧客ごとに合わせた営業活動
業務自動化ツール ロボットを活用した単純作業を自動化できるツール 単純作業であれば完全自動化でき、ノンコア業務の効率化に大きく役立つ ・データ転記業務
・データ集計業務
・データの収集、反映業務
例:勤務時間の集計や在庫管理、請求書の発行など

会計ソフトの導入

会計ソフトは毎月発生する経費の計算や請求書・領収書の管理、従業員の給与計算等を自動で計算し帳簿への転記までしてくれる、経理や事務にとって便利な機能が搭載されているシステムです。

どの企業も経理や事務作業は発生しますし、給与計算のように月ごとにスポット的に発生するノンコア業務とも言えます。
そのため、以下のような企業は会計ソフトの導入がおすすめです。

  • 社員規模が30人以上の企業
  • 請求書作成や会計処理を経理や事務担当以外も行っている
  • 従業員数が多く毎月の給与計算に2~3日かかっている

上記に一つでも当てはまる場合は経理・事務のノンコア業務を削減できる可能性がありますので、導入を検討してみてください。
自社の用途に適した会計ソフトを見つけたい方は以下の記事を参考にしてください。

参考:【2022年版】クラウド会計ソフト16選を比較!選び方についても解説【徹底比較】おすすめ会計ソフト53選!パッケージ型とクラウド型の特徴・料金・選び│LISKUL

人事管理システムの導入

人事管理システムは労務や人事情報、人事評価などの管理業務を効率化できるシステムです。

従業員から回収を行う必要がある書類手続きを電子化できたり、人事情報の自動更新や人事評価をシステム上で行えたりと、業務効率化につながります。
人事評価システムも会計ソフト同様、どの企業も対応しなければならないノンコア業務です。

少人数の企業やスタートアップでは人事業務の工数が少ないために導入は不要ですが、30人以上の規模になると人事担当だけでなく従業員にも支障が出るため導入した方が効率的です。
以下のような企業は人事管理システムの導入がおすすめです。

  • 社員規模が30人以上の企業
  • 労務や人事業務に人事以外の部署のリソースも使って対応している企業
  • テレワークの増加で入社手続きが煩雑になり業務量が増えている企業
  • 人事・労務の業務時間が増えてきた企業

以下の記事では人事管理システム71個を一つ一つ比較・分析した「自社に最適な人事管理システム」を見つけられる記事になります。ぜひ参考にしてみてください。

参考:【2022年最新版】人事管理システム71選を徹底比較!選定のポイントも解説│LISKUL

顧客管理システムの導入

顧客管理システムは顧客情報を一元管理でき、年齢や性別、対応状況などを即時に検索できるシステムです。

顧客管理システムの中には顧客の属性や対応履歴ごとに分類し、メールマガジンの一斉送信やアンケートを実施し、顧客満足度調査を行ったりと顧客対応を効率化できます。

顧客管理システムを利用すれば名刺交換した顧客をまとめたり、商談後に確度の高い顧客を抽出して優先すべき新規顧客をアラートしてくれたりと新規開拓に必要なノンコア業務を削減できます。

また、既存顧客に対しても顧客の購買行動や利用状況を一元管理し、システム上で可視化できるためアップセルやクロスセルの提案、顧客ごとに合わせた営業活動を実現できます。

特に以下のような特徴を持つ企業は導入効果を感じられるはずです。

  • 商談以外に資料作成やアポ獲得などを営業担当自身が行っている企業
  • 帰社後の事務作業が多く、営業担当の残業時間が減らずに困っている企業
  • 社員一人に対して商談の数が少なく、新規開拓を思うように進めていない企業
  • 既存顧客のリストを有効活用できておらず、アプローチ先の選定に苦戦している企業
  • 顧客分析をして確度の高い顧客を見極めたいがリソース不足でできていない企業

以下の記事では顧客管理システムの機能一覧や自社に最適な顧客管理システムの選び方を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

参考:クラウド型の顧客管理システム9選!機能や価格を徹底比較│LISKUL

業務自動化ツール(RPA)の導入

業務自動化ツール(RPA)は、ロボットを活用した単純作業を自動化できるツールです。次のような作業手順が決まっている業務を自動化し、業務の効率化を図ることができます。

  • 請求書は経費の処理、発注・納品処理など手順やルールが決まっている業務
  • 電話・メールなど対応方法が決まっているサポート業務
  • データの収集や分析業務

RPAは『AならBをする』ような単純作業を自動化できるだけでなく、一度システムを組み込んでしまえば同じ業務でミスをすることはありません。

特に以下のような特徴を持つ企業はRPAツールの導入をおすすめします。

  • マニュアル化できている業務がある
  • 単純作業に時間がかかっている(書類のダウンロードや請求書作成など)
  • 問い合わせ対応やデータ入力業務に時間がかかっている

RPAツールはAIのように自ら考えて業務を自動化することはできませんが、単純作業であれば一連の作業の流れを全て自動化できるため、ノンコア業務効率化につながります。

参考:【2022年版】RPAツール比較17選!プロ直伝の失敗しない選び方も紹介
   RPAツールの専門家が語る、RPAの導入を阻む壁の乗り越え方


まとめ

この記事では、コア業務とノンコア業務との違いや業務効率化を行う方法について解説しました。

コア業務を強化して売り上げアップや事業成長を狙うなら、ノンコア業務の効率化が重要です。企業活動の中にはコア業務以上にノンコア業務が多く、社員のリソースをうまく分配できていない企業が多いです。

ノンコア業務の効率化はアウトソーシングを活用するかシステムを導入するかの二択になりますが、それぞれ業務や期待する効果によって対応方法が異なります。

使い勝手のいい方法としてはアウトソーシングのプッシュアウト型(スポット依頼)を利用することです。例えば、「新サービスのリリースに応じて営業リストへの電話かけを短期間でお願いしたい」という場合に、欲しい人材を最短即日で確保でき、業務を依頼できます。

その他にもその道のプロに依頼するADD ON(アドオン)型やBUY IN(バイイン)型がありますが、事業の一連の作業を依頼することが多いため、ノンコア業務の効率化という点で考えりうとプッシュアウト型がおすすめです。

※本記事はBPOテクノロジー株式会社提供によるスポンサード・コンテンツです。


コア業務に関するよくあるご質問

コア業務に関して役立つQ&Aをまとめています。

Q.コア業務とノンコア業務の違いは何ですか?

A.コア業務は利益に直結する業務であり、ノンコア業務はコア業務を支えるサポート的な業務です。

Q.なぜコア業務は属人化しやすいのですか?

A.コア業務は担当者の経験や知識に依存することが多いため、標準化が難しく、属人化しやすくなります。

Q.ノンコア業務をコア業務と区別する基準は何ですか?

A.直接的に利益を生み出すか、外注できるかどうかがコア業務とノンコア業務を区別する基準になります。

Q.コア業務の効率を上げるにはどのようなスキルが必要ですか?

A.コミュニケーションスキルや戦略的思考、プロジェクトマネジメント能力がコア業務の効率を上げるために重要です。

Q.ノンコア業務の効率化のために、アドオンやバイインは適していますか?

A.アドオン型は、業務の品質向上や機能強化が必要な場合に有効です。バイイン型は、ノウハウが不足している場合や新規事業の立ち上げなど、業務全体を任せたい時に適しています。具体的なニーズに合わせて最適な方法を選びましょう。

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