ホームページリニューアルの進め方・よくある失敗例・制作会社の選び方

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企業のブランディングや採用活動を行う上では欠かせないホームページですが、内部要因や外部要因に合わせて定期的な改善やリニューアルが必要となります。

しかし、リニューアルをするにあたっては、このように悩まれている広報担当者の方も多いのではないでしょうか。

「ホームページリニューアルの進め方が分からなくて不安」
「何から手をつければ良いか分からない…」

そこで本記事では、ホームページリニューアルの正しい進め方や成功のためのポイントを失敗例を交えながらご紹介いたします。

こちらを読めば、ホームページリニューアルの進め方を理解して、自社にあった支援会社を選ぶことができ、失敗しないサイト制作ができるようになります。

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ホームページリニューアルの全体ステップ

ホームページのリニューアルは、以下のステップで進めていくことになります。

  • ステップ1.要件定義
  • ステップ2.制作会社への見積もり・発注先選定
  • ステップ3.制作
  • ステップ4.納品
  • ステップ5.検収・公開
  • ステップ6.運用改善

ステップ1.要件定義

ホームページを新たに作り直す際には、まず要件定義をして、どのようなサイトにしたいのかの詳細をあらかじめ決めておく必要があります。

要件定義では以下の内容を詰めていきます。

  • 課題整理
  • 目的・方針決め
  • 機能
  • スケジュール
  • 予算

リニューアルの目的やサイトに必要となる機能などの、サイト制作全体の軸となる部分を決める工程が要件定義です。

最初のステップで内容が曖昧になっていると、そのまま失敗してしまうケースも考えられるため、しっかり注力することが必要な工程となります。

ステップ2.制作会社への見積もり・発注先選定

要件定義でホームページリニューアルの詳細が決まったら、次に制作会社に見積もりを依頼します。

要件定義の際に決めた詳細を共有し、複数の制作会社から見積もりと提案をもらうようにしましょう。

見積もりをもらったら、自社の予算感や作りたいサイトイメージに近い提案内容かどうかをよく確認し、発注先を選定します。

参考:【制作実績9200件】集客~サイト運用まで一貫支援可能なWebサイト制作サービス

ステップ3.制作

発注先の制作会社が決まれば、実際に制作を始めていきます。

制作の工程は、サイト構造を定義するサイトマップの作成や、ワイヤフレームの作成、コーディングなど更に細分化することができます。

サイトの構成やデザインなどの見た目が決まる部分となるため、制作会社に任せっきりにするのではなく、自社でもしっかりと内容を確認しながら進めていくことが重要です。

ステップ4.納品

サイト制作が完了したら、制作会社から納品されます。

この納品のタイミングは、ホームページリニューアルを行いたい期日から逆算して、事前にスケジュールを組んでおくことが重要です。

納品した後に不備や不具合があることも考えられるため、リニューアル日よりも前もって設定しておくようにしましょう。

ステップ5.検収・公開

ホームページが納品されたら、納品物の検収を行います。

想定している機能やデザインと相違がないか、実際にサイトを使用してみてバグや不具合がないかをしっかりと確認することが重要です。

複数人で検収を行い、問題がなければサイトを公開します。

ステップ6.運用改善

ホームページをリニューアルしたら終わりというものではなく、アクセスデータなどを分析して運用改善していく必要があります。

新しいホームページを運用しながら、当初設定した目的通りに機能しているかを検証していく必要があります。

そのためには定期的にサイトを分析し、PDCAを回しながら継続的に改善していくことが重要です。


ホームページリニューアル前にやるべき要件定義の方法

ホームページリニューアルを行う際の最初のステップとなる要件定義は、サイト制作全体の軸となるためしっかりと詳細を決めておくことが大切です。

ここでは、要件定義の具体的な項目とその方法について解説します。

課題整理

ホームページリニューアルはマーケティング施策全体の一つであるため、より良いサイトを作りマーケティングを成功させるためには、現状の課題を整理しておくことが重要です

例えば、「社員の採用に課題がある」「新規顧客獲得に課題がある」など、自社が抱えている課題は様々です。

まずは自社の現状を分析し、どこに課題があり改善する必要があるのかということを整理します。

課題を整理する際には、定量的なデータから客観的に判断することも重要ですが、「実際にここが使いづらいと感じる」というような定性的な観点からも考えてみましょう。

このとき、企業(自社)側の抱える課題だけでなく、ホームページを利用するユーザー視点での課題もあわせて考えるようにしましょう。

目的・方針決め

整理した現状の課題から、ホームページをリニューアルする目的を明確にしましょう。

なぜリニューアルをするのかを明確にすることで、全体の軸をぶらすことなくサイト制作を行うことができるようになります。

たとえば、ホームページが会社創業時から変わっておらず使い勝手が悪いという課題がある場合は、モバイル対応やUI/UXを改善して顧客体験を向上させるという目的を設定することができるでしょう。

このとき、漠然とした目的だけでなく、定量的な目標値(KGI・KPI)を設定しておくと、リニューアル内容が決めやすくなりますし、リニューアル後の運用時にも検証ができるようになります。

たとえばサイト経由の売上を150%アップすることを目的とする場合、抜本的な改善ではなく、カートや問い合わせフォームの改修などで達成できる可能性があります。

しかしこれが500%アップを目標とすると、根本的なサイトのリニューアルが必要になってくるでしょう。

目的を明確にしておくことで、サイト制作全体の方針をスムーズに決められるようになります。

コンテンツ

設定した目的に沿って、必要なコンテンツを洗い出します。

採用サイトのリニューアルの場合であれば、これまでに無かった社員座談会のページや動画コンテンツを設けるなどが考えられます。

コンテンツを洗い出したら、それらをどういうサイト構造として設置していくかをサイトマップにまとめます。

サイトマップ

引用:見やすくて使いやすいサイトマップページのデザイン例をご紹介|Web幹事

ユーザーがサイト内でどういう行動を取ってほしいのか、どのページに遷移してほしいのかというユーザー導線を意識して構造をまとめるようにしましょう。

機能

新しく追加するページ、あるいは既存のまま流用するページに、追加したい機能を洗い出しましょう。

必要な機能によっては、制作スケジュールや費用が大きく変わるため、制作会社に発注する前にしっかりと整理しておく必要があります。

機能は追加するものだけではなく、既存の機能が本当に必要かどうかも見直してみると良いでしょう。

スケジュール

制作スケジュールをあらかじめ決めておくことで、必要な機能やコンテンツなどの優先順位を決めて制作を進めることができるようになります。

想定するスケジュールによっても制作会社からの見積もりが変わるため、期日を事前に決めておくことでより精度の高い見積もりを出してもらえるようになるでしょう。

予算

必要な機能やスケジュールをあらかじめ決めておくことで、大体の予算を把握することができます。

予算を決めておくことで、制作会社に予算に合わせた提案をしてもらえるようになるでしょう。

また、予算を決めておくことで制作会社を選定する際の判断基準にもなるため、おおよその概算でもいいのでしっかりと決めておくことが大切です。

<ホームページリニューアルの費用相場>

種類変更内容例費用相場
簡易的なリニューアルページの追加50~100万円
一般的なリニューアルシステム・デザインの改修300~1,000万円
専門的なリニューアルシステム・デザインの刷新
カートシステムの改修
動画コンテンツの追加 など
1,000万円~

ホームページリニューアルを成功させるためのポイント

ホームページをリニューアルする際に、押さえておきたいポイントをご紹介します。

リニューアルの目的を明確にする

リニューアルの目的は全体の方向性となるため、目的がはっきりしていなければ必要な機能や改善すべきポイントが曖昧なままとなってしまいます。そのため、なぜリニューアルを行うのかということを理解し、目的を明確にしておくことが大切です。

そして、その目的を社内全体で共有しておくことで、理解や協力を得ながらスムーズに制作を進めることができるようになります。

SEOを考慮したサイト設計にする

SEO対策を行うことで、自然検索からの流入を増やすことができます。そのため、ホームページでの集客を行う上では、SEO対策が欠かせません。

検索エンジンから評価されやすくなるためにも、SEOを考慮したサイト設計を意識することが重要です。

専門知識が必要になる箇所にはなりますが、SEOにも強い制作会社に依頼して強化するようにしましょう。

また、リニューアルの際に既存コンテンツのSEOを見直すことでよりサイト評価を高められるようになります。

参考:サイトリニューアル時に検索順位を落とさないための4ステップのSEO対策

ユーザーファーストなサイトを意識する

Googleなどの検索エンジンは、ユーザーファーストであるサイトを高く評価するため、サイト集客を強化する上でもユーザーを第一に考えたサイト作りが重要となります。

ユーザーが使いづらいと感じてしまうサイトは離脱率が高くなってしまい、サイトへのアクセスや問い合わせなどの自社が目的とする成果を達成できなくなってしまうでしょう。

そのため、ユーザーがストレスを感じることなく使用できるようなサイト制作を意識することが重要です。

ドメインやコンテンツはなるべく引き継ぐ

ホームページをリニューアルする際には、なるべく既存サイトのドメインやコンテンツを引き継ぐようにしましょう。

ドメインを変更するとこれまでのサイトの評価がリセットされるため、検索順位に悪影響が出てしまう可能性があります。

そのため、既存サイトのドメインがペナルティを受けていない限りは新サイトにドメインやコンテンツは引き継ぐべきです。

新しいドメインは評価されるまでに時間がかかり、上位表示までの期間も長くなってしまうため注意が必要です。


ホームページリニューアルのよくある失敗

ホームページリニューアルを成功させるためには、どのような失敗例があるのかを理解してくことも重要です。ここでは、よくある失敗を3つご紹介します。

デザインにばかりフォーカスしたサイト設計になっている

デザインにばかりフォーカスして、肝心のユーザビリティが悪いサイト設計になっているケースです。

せっかくリニューアルするのであれば、かっこよくておしゃれなサイトにしたいと思うものです。

しかし、デザインばかりにフォーカスをしてしまうとユーザビリティが悪くなってしまう可能性が考えられます。

デザインがかっこよくておしゃれであっても、ユーザーの使い勝手が悪ければ離脱率が高くなってしまいサイト内での成果を達成することができません。

文字が読みづらかったり、ボタンが押しづらい、メニューを探しづらいなどユーザーが使いづらいと感じるサイトは、ユーザビリティが良いサイトとは言えません。

そのため、ユーザビリティを考慮した上でデザインを考えることが重要となります。

ユーザビリティはGoogleからの評価にも影響するため、表示順位に影響する重要な要素となります。

届けたい情報ばかりでユーザーの欲しい情報が少ない

企業側の届けたい情報を充実させたは良いが、ユーザーが欲しい情報に欠けているケースです。

自社サービスのスペックがどれだけ優れているかを伝えたいと思って情報を充実させても、ユーザーが欲しい情報は必ずしもスペックであるとは限りません。

ユーザーが欲しがっているのは、それを使ったらどんな体験ができるのか、どういう明るい未来が待っているのかといったイメージだったりします。

あくまでホームページを利用するのはユーザーであり、ユーザー視点でどういう情報を提供すべきなので、どういうサイト設計にすればその情報にたどり着きやすいかを意識したホームページにする必要があります。

運用しづらい設計になっている

サイトリニューアル後には継続的に運用をしていく必要があるため、運用のしやすさも重要となります。

リニューアル後のサイト運用で、運用する側の使い勝手が悪いと更新が滞ってしまいます。

Webサイトはすぐにリニューアルできることが強みですが、逆に情報が更新されていないWebサイトは信頼性がなくなってしまいます。

「誰が、どのような情報を、どのような形で更新するのか」を整理しておくようにしましょう。

リニューアル後もPDCAを高速で回せるように、運用しやすいサイト制作を意識することが重要です。


ホームページリニューアル後の運用のポイント

ホームページのリニューアルがゴールとなってしまうと、目的や成果を達成することはできません。そのため、リニューアル後の運用が重要となります。

ホームページリニューアル後の運用フェーズでは、以下を行うと良いでしょう。

リニューアルの告知を行う

リニューアル後に告知を行うことで、サイトへの流入を一気に増やすことができます。

告知方法には様々な方法がありますが、たとえば次のような方法で告知できるでしょう。

  • SNS
  • プレスリリース
  • 自社サイト

自社サイトや自社のSNSアカウントを活用してリニューアルのお知らせをすることで、コストをかけずに告知を行うことができます。

また、プレスリリースを配信することで多くの人に向けて告知を行うことができるため、大規模なリニューアルの場合には活用するのも手の一つでしょう。

サイト分析を行う

リニューアル後はサイトが正しく機能しているかやアクセスを集められているかを確認して、分析を行うことが重要です。

数字が下がったりエラーが起きることも考えられるため、定期的な確認が必要となります。

定期的な分析を行うことでサイトの現状を把握でき、より効果的なマーケティング施策を実施することができるようになります。

サイトの分析は以下の記事も参考にしてください。
参考:Webサイト分析のためのツールとコンバージョン改善の3ステップ

PDCAサイクルを回す

サイト分析を行うだけではなく、分析した内容を正しく活用する、PDCAサイクルを回すことが重要です。

分析した内容をもとにサイトの課題を整理し、常に改善を行うようにしましょう。

たとえば、デザインやコンテンツの動線などを最適化するためにABテストを行うなどして、常にユーザーファーストなサイトを目指すことが大切です。

マーケティング施策を成功させるためには、このようなPDCAを高速で回すことがポイントとなります。


最適なホームページの制作会社の選び方

ここまで、ホームページリニューアルの流れやポイントについて解説してきましたが、実際に制作を行うのは制作会社となることが多いでしょう。

以下のポイントを意識して、自社に合った制作会社を選ぶようにしましょう。

自社の予算に合っているか

1つ目は、要件定義の際にあらかじめ決めておいた自社の予算にあった提案や見積もりをしてくれるかという点です。

制作会社によって費用は異なりますが、あらかじめ予算を伝えておくことで複数の制作会社での見積もり額の差をなくすことができ、提案内容で選定できるようになります。

同じ予算で複数の提案の中から自社に合ったものを選定することができるため、より納得のいくサイト制作を依頼できるようになるでしょう。

同じ業界や業種での実績があるか

同じ業界や業種での実績があることで、業界説明をイチからする必要がなくスムーズに制作を進めることができます。

また、過去の経験値を活かして制作をしてもらえるため、やり取りもスムーズになるというメリットがあります。

そのため、自社と同じ業界や業種での実績があるかどうかも選定基準にすると良いでしょう。

担当者との相性やコミュニケーションに問題がないか

サイト制作は数カ月間に渡って行われるため、制作会社の担当者とは長期的に関わっていくこととなります。

そのため、初回打合せやヒアリングのタイミングで担当者との相性を確認しておくことも大切です。

担当者との相性やコミュニケーションの取りやすさはプロジェクト全体をスムーズに動かすためのポイントにもなります。

見積書や提案書の内容を数社で比較する

制作会社によっては、同じ予算でも提案内容や見積もりが変わってくるため、複数社を比較して自社にあった制作会社を見極める事が重要です。

しかし、あまりにも多くの制作会社を比較してしまうとかえって選定が難しくなるため、見積もりを依頼する会社をいくつかに絞った上で比較するようにしましょう。


まとめ

ホームページのリニューアルは、以下の手順で進めていくことになります。

  • ステップ1.要件定義
  • ステップ2.制作会社への見積もり・発注先選定
  • ステップ3.制作
  • ステップ4.納品
  • ステップ5.検収・公開
  • ステップ6.運用改善

最初のステップである要件定義で、どういったホームページにするのかをしっかり定義することが重要です。
要件定義では以下を整理します。

  • 課題整理
  • 目的・方針決め
  • 機能
  • スケジュール
  • 予算

本記事でご紹介した制作時のポイントやリニューアル後のポイントをしっかりと押さえて、適切に制作・運用していくことが重要です。

サイト制作時の支援だけでなく、リニューアル後の支援も行ってくれる会社を選定するのも良いでしょう。

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