LINE@を店舗集客のツールとして導入するケースが増えていて、自店舗でも導入したいと考えている方も多いでしょう。
しかし、具体的な集客へのつなげ方や具体的に見込める効果がいまいちわからず、導入を先送りにしている方もいます。
そこで今回は、店舗経営者がLINE@を導入すべき3つの理由を、成功事例とともに解説します。運用のコツもお伝えするので、開設してみたものの上手な運用方法が分からないという方も、ぜひ参考にしてみてください。
※注意:「LINE@」は2019年4月に統合され「LINE公式アカウント」に名称が変わっています。最新情報は以下の記事にて解説しています。
- 使い方の概要:5分で分かるLINE公式アカウントの使い方。必ず使いたい3つの機能とは?
- 料金プラン:2020年最新LINE公式アカウントの料金プラン攻略。コスパよく効果を出す技と無料活用術
- 始め方・作り方:【2020年8月最新版】LINE公式アカウントの作り方の完全手順と事前に決めておくべき4つのこと
- 専門家インタビュー:LINE公式アカウントの活用ポイントと非対面売上を伸ばした事例をソウルドアウトLINE事業本部長・浅見氏に聞いてきた
目次
LINE@は店舗への集客に役立つ!成功した事例とその理由
まず初めに、LINE@を導入した店舗がどういう成果を残しているのか、実際の事例からご紹介していきます。
LINE@とは何かを知りたい方はこちらをご覧ください。
参考:5分でわかるLINE@とは?LINEとの違いと効果的な使い方まとめ
導入事例その1 お客様とのコミュニケーションが増え売上が増加|雑貨店
課題:スタッフとお客様のコミュニケーション機会向上と売上の増加
古着や家具などを扱う雑貨店である「古着屋JAM」では、店舗のスタッフとお客様とのコミュニケーションとしてLINE@を導入し、売上を増加させたいと考えていました。
施策:店舗のPOPやTwitter上でLINE@の登録を呼びかけ
各店舗のスタッフが、店内にPOPをつくったり呼びかけたりすることで着実に友だち数を増やしている他に、店舗が運用するTwitterアカウント上で「LINE@をやっています」と呼びかけるのが意外と効果的だそう。Twitterは文字数が限られているため、LINE@を登録するとより多くの情報があると思ってもらえるのか、登録者数が増加するようです。
成果:LINEによってお客様とのコミュニケーションの機会が増え、売上のアップにもつながる
友だちになったお客様からの反応は非常に好調とのことで、LINE@での友だちだけにセールに関する情報や、そのシーズンのファッションに関するトレンドを流すと喜んでもらえます。また、売り上げも徐々に伸びてきているそうです。
参考:JAMインタビュー|EコマースにおけるLINE連携オプション 導入事例|FutureShop
導入事例その2 導入後1ヵ月で100万円売上が増加|大手飲食店の活用法
課題:店のブランド力を上げたい
「塚田農場」で有名な株式会社エー・ピーカンパニーは、展開しているブランドの中で「塚田農場」の認知度と比べると「四十八漁場」についてはまだまだ低いことが課題でした。
施策:友だち登録をしてくれたお客様に来店を促すクーポン配信
友だち登録をしてくれている方に向けて、クリームチーズの醤油漬け、おつまみ3品盛りなど小つまみ系の小皿プレゼントを交互に配信するようにしました。
その際、メッセージの文面には「ぜひお越しください!」「お得なクーポン!」といった言葉ではなく、旬の食材の入荷情報や人気のメニューについてできるだけ具体的に表現するように心がけました。広告的らしい表現でなく、本当に良いものを届けたいという想いが伝わることが大切だと思ったからです。
成果:来店客数の増加
導入してから1か月で、100万円の売り上げUPにつながりました。導入から1か月目には友だち数約500人に対し55組使用、2か月目にはさらに増え、友だち数約800人で79組使用されました。クーポン使用率は有効友だちに対して5.5%となっており、特におつまみ3品盛りは開封数・使用数共に最も多く、反応がとても良かったとのことです。
導入事例その3 1カ月あたり約30人が来店|名古屋の美容整体サロン
課題:一度来店されたお客様に常連になってもらうための手段がわからない
名古屋にある美容整体とエステサロンの店舗では、一度ご来店いただいたお客様に再来訪を促し、常連になってもらうための手段が分からないことが課題でした。
施策:ご来店いただいたお客様に再来訪を促すクーポンを配布
一度来てもらったお客様に友だち登録してもらい、小顔矯正を半額で受けられるクーポンをLINE@で配布するようにしました。
成果:クーポン利用を目的に再来訪してくださるお客様の増加
導入後、1か月で約30人がクーポンを利用して来店されるようになりました。さらに導入から半年で1,000名のお友達数を獲得しました。
LINE@が店舗をもつビジネスに向いている3つの理由
LINE@は新たに集客した顧客に対して、アプローチしやすい構造になっているため店舗をもつビジネスに最適です。店舗の経営でLINE@を利用するのに適している3つの理由をご紹介します。
①0円からでも始められるので、継続してツールを利用できる
本来、店舗の集客をWeb上でおこなうには、HP作成やお客様からの問い合わせ対応のためのインフラ整備が重要になりますが、導入するものが多ければ多いほど、かかる費用も膨大になります。
その点、LINE@であれば、インフラ整備の機能も実装しており、店舗ビジネスでやりたい新規顧客の獲得から既存顧客の来店誘導、売り上げアップまで、ほとんどを実現できる機能がある上に、運用の費用が安いので、他のツールと比べると続けやすいです。
LINE@の料金プランは、3つありますが、筆者はベーシックコースがおすすめです。中規模の店舗であれば、ベーシックプランでほとんどのことが対応可能となっています。利用できる機能に、多少の制限はありますが、初期費用も月額費用も無料のプランから始めてみるのもいいかもしれません。
参考:プラン・料金|LINE@でファン獲得!無料アプリで簡単に始めるビジネスLINE
②スタッフがお客様と密接に関わることが可能
これまでのメルマガや、各種SNSでは、誰が配信しているのかがとても分かりにくく、お客様と繋がっている感覚がほとんどなかったのではないでしょうか?
LINE@では、各店舗がアカウント開設できるのに加え、リアルタイムで、しかも1対1でお客様と直接コミュニケーションをとれます。店舗スタッフとお客様のコミュニケーションは、継続して自店を利用していただくのに非常に効果的です。
参考:個人向けLINE@で何ができるの?使い方や店舗向けLINE@との違いなどを徹底解剖!|ソーシャルメディアラボ
③開封率が高いので、より多くのお客様に伝わるメッセージを送れる
新潟にあるカフェでは、メルマガ配信をおこなっても開封率がたった3%でした。しかし、LINE@で送信したメッセージの開封率は50%になりました。
膨大な時間をかけて伝えたい文章を作成しても、読んでもらえないことには始まりません。LINE@は開封率が高い上に、店舗のコンセプトやイメージなどを、画像や英文字を併用してしっかりと伝えられます。“また行きたい!”と思っていただくためにも、開封率は重要な要素です。
LINE@の店舗での効果的な配信のコツは?
実際のLINE@の配信内容は、それぞれの配信する目的に応じて変わります。目的を明確にし、どのような配信が効果的であるのか、検討してみてください。
<新規集客向け>
LINE@の友だちを増やすハードルを下げる、もしくは友だちになるメリットをだすと、新規の友だちが集まりやすいです。
1.割引orプレゼントクーポン配布!
理由がない場合、好きなお店でないと登録しないと思いますが、LINE@限定クーポンやプレゼントを配信することで友だちを増やせます。登録すればその場で使えるものが特に人気なようです。
2.お友だち紹介で割引
すでに友だちになっている方からの紹介で友だちを増やせます。1人が1人を紹介してくれるだけで、数は倍になるので効果的です。
<リピート顧客向け>
友だちになったからといって安心してはいけません。お客様により届きやすいメッセージを伝えるために、気を付けるべきことを挙げます。
1.電話番号は半角数字を入れる
メッセージ内にある電話番号は半角数字にすることを心がけましょう。それによって自動的にシステムが電話番号であると認識し、メッセージを見た友だちは、番号をタップするだけで電話がかけられます。
2.緊急性の高い情報を配信する
LINE@では画像を送ることもできるので、緊急性が高く、大事なことは画像にして送ると効果的です。 例えば、お店の急なお休みや営業時間の変更などはテキストよりも画像でお伝えした方がより分かりやすい効果があります。
3.実際の商品やチラシを画像で配信する
店舗や商品のリアルさを届けるには画像での配信が最適です。ネイルサロンなど、視覚情報が購買の決め手となる場合には、画像を送信するのは非常に効果的となっています。
また、スーパーではチラシが届かない地域にもLINE@のメッセージを利用してお買い得品の情報を配信しています。
4.タイミングも重要
これらの配信の全てにおいて重要となってくるのが送信のタイミングです。例えば月曜日よりは金曜日の方が開封率が高い、学生がターゲットなら夕方、主婦がターゲットなら昼間に配信した方が良いなど、実際に配信してみて効果を測定することも重要となってきます。
参考:LINE投稿の最適な投稿時間と頻度とは? 全263アカウント・1024投稿を大調査!|ソーシャルメディアラボ
店舗ビジネスでのLINE@の注意点
LINE@を店舗で利用していく際には、いくつかの注意事項があります。こちらをご確認の上、LINE@を上手に活用していきましょう。
①自店のLINE@アカウントで、他店の商品をおすすめすることや、広告宣伝は禁止
LINE@ 利用規約
14. 禁止行為
14.6. LINE@を第三者のための広告媒体として使用する行為(第三者の商品、サービスをLINE@を利用して宣伝することを含みますが、これに限りません)
引用:LINE@ 利用規約|LINE
店舗にLINE@を活用する場合に注意したいのが、第三者の商品を紹介する行為についてです。LINE@では、仲の良い知り合いの店舗や商品を宣伝することは禁止行為となっています。気をつけましょう。
②LINEのロゴの利用時には細心の注意が必要
ロゴはLINE社が提供するものを利用しなくてはいけません。また、ロゴの編集も禁止されています。
特に、ロゴをアプリのアイコンやロゴの一部に使用することや、ロゴを自身の運営するサイト等でサービスのロゴよりも大きく表示すること
なども禁止されています。うっかりやってしまわないように注意しましょう。
参考:LINE@で販促・ファンを獲得!無料アプリで簡単に始めるビジネス向けLINE|LINE@
店舗集客ならアプリ導入も効果的!導入にかかる費用はどれくらい? >>
まとめ
いかがでしょうか?LINE@は規定さえしっかりと守っていけば、店舗への集客には新規リピート問わず、多くの可能性に満ちています。
LINE@の配信方法に正解はありません。自店に合ったLINE@配信スタイルをいち早く見つけるためにも、まずは挑戦してみてください。