「Google広告のレポートの作り方が分からない」
「作成はしたがどこをどう見ればいいのか、分析の仕方が分からない」
「Google広告レポートの作成や送付まで自動化して工数を削減したい」
Google広告を扱っていて、そうしたお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回そうしたお悩みを解決すべく、そのまますぐにお使いいただけるGoogle広告のレポートテンプレートをご用意しました。こちらより、無料でダウンロードできます。
<無料レポートテンプレート>
このテンプレートの優れている点と使いこなすためのコツについて、広告運用歴10年・数百社の広告レポートを作成してきた筆者が解説しています。
本記事を読めば、日々の運用に必要なGoogle広告レポートを効率的に作成し、さらにそれらの作業を自動化まで実現できます。
目次
テンプレートを活用したGoogle広告レポートの作成方法
Google広告のレポートは、以下の2工程で作成ができます。
- レポートを管理画面よりダウンロード
- 出力したレポートのデータを提出用に整形する
1.レポートを管理画面よりダウンロード
レポートを管理画面から出力するには、以下の画像の赤枠(上下どちらでも可)のレポートボタンから可能です。
青枠の事前定義レポートを選択した場合、Googleがあらかじめ用意した出力内容のレポートを作成・ダウンロードすることができます。
またその下のレポートボタンを押せば、ゼロから出力する指標を選択することが可能です。
また緑枠のダウンロードボタンからは、今管理画面に表示されている指標をそのままダウンロードすることが可能です。
どちらの方法でもやりやすい方法を選べばOKです。
おすすめは、レポートボタンからレポート作成画面に移って出力内容を設定する方法です。
そこで作成したレポートは保存しておけるので、次回以降いつでも出力内容の変更や、レポートのダウンロードが可能になります。
詳細のダウンロード方法や出力内容の設定方法については「ステップ1.レポートファイルをダウンロードする」で解説します。
2.出力したレポートのデータを提出用に整形する
上記の方法で出力したレポートの各データを、事前に用意しているレポートフォーマットに貼り付けることで、見栄えが良いレポートを簡単に作成することが可能です。
ダウンロードしたレポートファイルは、書式設定もされていないただのデータの羅列にすぎないので、そのままでは他者に共有できる状態にはありません。
しかしレポート作成の度に整形していては、工数が掛かりすぎてしまいます。
そこで事前に用意したレポートフォーマットを活用することで、その工数を削減し、ミスなく安定してレポートを作成することが可能になります。
主要なGoogle広告のレポートの種類
具体的な作成方法を解説する前に、主要なGoogle広告のレポートの種類について解説します。
既に把握しているので具体的な作成方法を知りたいという方は「ステップ1.レポートファイルをダウンロードする」に進んでください。
どんなクライアント相手でも必須のレポートが存在しますが、筆者の経験上以下のレポートは必須といえます。
- 日別レポート
- 月別レポート
- デバイス別レポート
- キャンペーン・広告グループ別レポート
- キーワード別レポート
- 広告文・バナー別レポート
その他にも、検索クエリやデモグラ(性別・年齢など)、地域別や時間帯別などを必要に応じて追加します。
日別レポート
レポート作成に不要な項目が大量に含まれているため、非常に見辛い印象です。
以下が、上記のレポートを事前に用意したレポートフォーマットに貼り付けて完成したレポートです。
必要な項目がすっきり整理されているため、ひと目で運用結果の概観を把握することが可能です。
月別レポート
整形後の月別のレポートです。
月ごとにキャンペーンデータが集約されており、前月比の把握も一目瞭然です。
直近の配信結果と比較することで、結果の良し悪しや、季節要因なのかなどの原因を探る材料になります。
デバイス別レポート
デバイスごとにデータが合算されていてひと目で運用状況を把握可能です。
キャンペーン・広告グループ別レポート
キャンペーン、広告グループ別のレポートです。
各キャンペーンや、広告種別ごとの結果がすぐにわかるため、リスティング広告では必須の内容です。
キーワード別レポート
キーワード別のレポートです。
レポートフォーマットのカスタマイズの仕方によっては、キーワードのマッチタイプやキャンペーン・広告グループ別ごとにキーワード郡をグルーピングして表示させることも可能になります。
広告文・バナー別レポート
広告別レポートです(バナー別レポートの場合は広告文の箇所がバナー画像になります)。
管理画面から出力した段階では、キャンペーンや広告グループごとに広告のデータが出力されるので、それらをピボットして広告ごとにまとめる必要があります。
フォーマットを活用すれば、その作業を自動化することができるので、工数が大きく削減できます。
ステップ1.レポートファイルをダウンロードする
レポート作成の第一ステップは、レポートファイルを管理画面よりダウンロードすることです。
その方法としては以下の2つがあります。
- レポート機能を使用
- 管理画面から直接レポートをダウンロード
方法1.レポート機能を使用
レポート機能で直接出力内容を選択していく方法です。
Googleがあらかじめ用意した事前定義レポートを使用すれば、出力内容の選択の手間を少し軽減できます。
1-1.レポートを新規作成する
以下画像の赤枠のレポートをクリック→事前定義レポートをクリックします。
以下の左側の項目をクリックすると右側の詳細項目が表示されるので、レポートに必要な項目を選択します。
1-2.出力したい項目を追加する
選択した項目が以下赤枠のように追加されるため、同じ要領でレポートに必要な項目を追加していけばOKです。
1-3.出力する期間を設定する
以下画像の赤枠の箇所からレポートを集計する期間を設定できます。
上記画像の赤枠箇所をクリックすると、以下が表示され期間の設定が可能です。
期間を選択したら適用をクリックします。
1-4.スケジュール設定をする
以下画像の右上の赤枠のスケジュールをクリックすると、レポートを自動で出力して、登録するアドレスに自動送付するスケジュールを設定できます。
設定したスケジュールで自動的にレポートを作成、送付してくれます。
例えば月次でレポートを作るなら、月別や毎月1日を選びます。
スケジュールを選択したら以下画像の赤枠箇所から送付先のメールアドレスを登録して保存すればOKです。
1-5.レポートファイルをダウンロードする
1~4の作業が完了したら、最後に以下画像の赤枠箇所の【名前を付けて保存】をクリックして保存すれば登録完了です。
任意のタイミングでレポートをダウンロードしたい場合は、以下画像の赤枠のダウンロードから出力可能です。
スケジュール設定したら、自動で生成と送付がされるので、次回以降はこの工程は不要になります。
方法2.管理画面から直接レポートをダウンロード
方法1で説明した方法とは別に、管理画面から直接出力することも可能です。
管理画面でデータを確認しながら、必要に応じてレポートのダウンロードができます。
こちらの方法で作成し保存したレポートも、次回以降は方法1でご説明したレポート機能から編集やダウンロードをすることになります。
結局同じ場所に保存されることになるので、どちらの方法でも結果は同じになります。
2-1.表示項目を設定する
以下画像の赤枠の表示項目をクリック→表示項目の変更をクリック
以下画像の画面が表示されるので、それぞれレポートに出力したい任意の項目を選択
タブごとに選択できる項目が表示されるので、レポートに出力したい項目にチェックを入れ適用をクリックすればOKです。
2-2.分類を設定する
分類とは、レポートをどういう分析軸で切り分けるかを設定するものです。
例えば日別レポートであれば”日”で分類しますし、キャンペーン別レポートであれば”キャンペーン”で分類することになります。
以下画像の赤枠の分類の箇所から、より詳細なレポートのデータを選択して出力することが可能です。
2-3.フィルタを設定する
フィルタを設定すると、指定した条件に合致したデータのみ出力可能です。
特定のデータだけをレポートに抽出したい場合などに、以下画像赤枠のフィルタ機能を使うと必要なデータだけを表示できて便利です。
クリックすると以下画像が表示されます。
選択した項目ごとにより詳細な運用データの絞り込みが可能です。
2-4.スケジュール設定をする
1~3までの設定が完了したら、以下画像の赤枠の箇所から出力するレポートの対象期間を設定します。
対象期間を設定して適用をクリックすれば完了です。
2-5.レポートファイルをダウンロードする
最後に以下の画像の赤枠のダウンロードをクリックしてデータを出力します。
方法1と同様に、スケジュール設定をしたら次回以降はダウンロードが不要になります。
ステップ2.提出用に整形する
上記までの方法で管理画面から出力したレポートのデータは、本記事の「主要なGoogle広告のレポートの種類」にて添付したサンプル画像の通り、見栄えの悪い数値の羅列に過ぎません。
運用成果を分析しやすいようにするためには、管理画面から出力したデータを整形する必要があります。
先ほどダウンロードしていただいたレポートフォーマットにデータを貼り付けるだけで、見栄えがいいレポートが簡単に作成できます。
手順1.非表示のrawシートを表示させる
ダウンロードしたエクセルファイルを開いて下部の画像赤枠部分をクリックします。
gsn_raw(GDNの場合はgdn_raw)という項目が表示されるので、クリックして非表示になっているシートを表示させます。(お使いのエクセルのバージョンによっては多少操作が違う場合が御座います)
手順2.表示したシートに管理画面から出力したデータを貼り付け
rawシートの黄色い部分に、ダウンロードしたレポートファイルのデータを貼り付けます。
ダウンロードしたファイルの項目と、フォーマットの項目がずれていないか注意してください。
データ貼付け後のフォーマット(水色箇所が利用額(Fee込み)の関数調整項目)
運用手数料を乗じた金額を設定している場合は、このシートの利用額(Fee込み)の項目の関数を調整します。
例えばFee率が20%の場合は、E列のFee抜きの利用金額の1.2倍にします。
エクセルの関数等の知識が豊富の方は、独自にシートを追加して事前に集計粒度を調整するピポットテーブル等を設定するのもおすすめです。
上記の設定が完了すると、Excel内の各シートに自動的にデータが反映され、レポートが完成します。
レポートツールを活用して作業を自動化すべし
ここまでテンプレートを活用したレポート作成の方法をご紹介しましたが、レポートツールを使えばこれらの工程をすべて自動化することができます。
本記事でご紹介したステップ1、2の工程は、レポートを作成するたびに作業が発生します。
ステップ1はスケジュール設定で半自動化できますが、ファイルをダウンロードする必要は生じます。
ステップ2についても、毎回手作業で貼り付けるのは時間が掛かりすぎますし、単純作業なので心理的にも避けたいかと思います。
特にレポートを頻繁に社内で共有したり分析に使用する場合、その都度整形するのは大変な時間の浪費と言えます。
レポートは最終的なアウトプットが決まっているため、いかにミスなく・早く・工数を掛けずに作成できるかが肝になります。
どれだけレポート作成に時間を掛けようが運用結果が変わるわけではないのです。
またもう一つの大きなメリットとして、複数媒体の統合レポートを簡単に作ることができます。
今回はGoogle広告のレポートでしたが、他にもYahoo!広告やFacebook広告、Twitter広告など複数の媒体を運用されている方がほとんどだと思います。
しかし手作業でやるとなると、媒体ごとに同様の作業が発生してしまいます。
これが1社だけでなく、数十社となると数百回分の作業が必要になります。
逆に言えば、レポートツールを活用すればそれだけ多くの工数を削減することができます。
これが私がレポートツールの活用を強く推奨する理由です。
以下の記事でレポート作成を自動化できるツールを詳しく紹介していますので、是非参考にしてみてください。
参考:広告レポートの効率化ツール8選!選び方と注意点もご紹介
本記事でご紹介したレポートテンプレートを提供している「ATOM」もそのうちの一つとなります。
ATOMは中小規模の広告代理店を中心に、累計500社以上に導入され、接続されているアカウントは50,000以上となっています。
レポート業務をもっと効率化したい方は必見です。
下記の記事で詳しく紹介しているので、気になる方はぜひご一読ください。
参考:リスティング広告の業務効率化!作業時間を8割削減した「ATOM」とは!?
また「ATOM」のサービス概要資料を特別にご用意しました。実際に導入した企業の事例も紹介しているので、ぜひダウンロードしてみてください。
まとめ
本記事では、Google広告の運用初心者の方を対象に、管理画面からレポートを出力して簡単に分析用のレポートを作成する方法をご紹介しました。
広告運用の成果を上げるためには、広告運用レポートの作成は避けては通れない道ですので、是非この記事の解説を読んで、レポート作成にチャレンジしてみてください。
以下、記事内でご紹介した参考記事のリンクを再度記載します。
あわせて読めば、本記事で紹介した内容をより深く理解できるのでおすすめです。
参考:【無料テンプレート配布】広告レポートの作成方法&効率化ガイド
参考:広告レポートの効率化ツール8選!選び方と注意点もご紹介