「ジムの運営をしているものの、思うように会員数が伸びない」という方はジムの集客が上手くいってない可能性が高いです。
ジムの集客を始めるにあたって、以下の3つを実施することです。
- ターゲットの選定を行う
- 商圏エリアの分析を行う
- 強みを明確にする
これらを行うことでどんな集客施策に力を入れる必要があるかを把握できます。
ジムの集客の方法は多数ありますが、その中でも特に重要なのは、「ホームページ制作」
「Googleビジネスプロフィールの登録」「SNS運用」「折込チラシ・ポスティング」の4つです。
本記事では、ジムの集客に欠かせない考え方を解説した上で、効果の高いジムの集客施策や集客のコツ、注意点についてまとめていきます。
この記事を読めば運営するジムにあった集客方法や集客の効果を上げるために意識すべきポイントがわかります。
目次
ジムの集客に欠かせない3つの考え方
ジム以外の集客にも言えることですが、ターゲットや取り巻く環境によって効果的な集客方法が異なるため、ジムの強みやエリアなどの情報を整理し、分析を行う必要があります。
本記事で紹介する3つの点を元に、競合ジムと差別化できる魅力やエリアの強みを活かすための分析を行いましょう。
ターゲット選定を行う
ジムの集客を行う前にジムの特徴に合わせてターゲット選定を行う必要があります。
ターゲットが曖昧なままだと、「本当に自分たちのジムを利用してほしいユーザー」に対して魅力を伝えきれなくなります。
近年では「ジム」の種類もニーズに応じて多様化しています。「24時間利用できる」「インストラクターがつきっきりでトレーニングを見てくれる」など、ジムによって訴求ポイントが異なります。
「ジムとの相性が良いユーザー」「ジムを利用してもらいたいターゲット像」として、年齢や性別、居住区などを設定してください。
明確なターゲット像を作ったうえで、その方たちに合った設備やプランを準備したり、広告に使うキャッチコピーを見直したりすると良いでしょう。
商圏エリアの分析を行う
ジム周辺の商圏エリアの分析を行うことも大切です。
商圏分析を行うことでエリアごとに注力すべき効果的な集客方法を選ぶことができます。
例えば、商圏エリアに高齢層が多いならチラシポスティングを使い、若年層が多いならホームページやSNS、Googleマイビジネスを活用してオンラインでアプローチをかけるなど、顧客の認知や興味を促しやすい集客方法を選択できます。
商圏エリアの分析は独立行政法人統計センターが運用している「e-Stat 政府統計の総合窓口」の国勢調査のデータを参考にするといいでしょう。
国勢調査では地域に住む人の年齢層や性別などのデータを保有しているため、商圏エリア分析に役立ちます。
商圏エリアの分析は以下の手順で行います。
- ジム付近の人口や世帯数を調査する
- 交通機関や周辺施設などの周辺環境を調査する
- 競合店舗の数や動向を調査する
調査のために必要なデータは国勢調査のデータを活用し、分析自体は地図アプリや商圏分析専用のツールなどを活用します。
商圏エリア分析は自分で行うことも可能ですが、より精度の高い分析を行いたい場合は専門の業種に依頼する方法もあります。
強みを明確にする
ジムの集客を行う前に運営するジムの独自の強みや魅力を明確にすることも大切です。
競合のジムがある中で「このジムに入会したい」と思ってもらうためには、他のジムにはない強みや魅力、独自のサービスを打ち出す必要があります。
競合のジムとは異なる魅力や差別化ポイントが明確になっていれば、集客施策における訴求の方法やポイントが変わってきます。
ジムの強みを見つける方法は、競合ジムのサービス内容や料金システム、ターゲットにしている客層を比較・分析しましょう。
エクセルで一覧で見れるようにすると分析しやすいはずです。
ジムの集客施策一覧
ジムの集客施策一覧を以下の表にまとめました。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
ホームページ制作 | ・店舗のアクセスや価格帯、営業時間などを正確に伝えることができる ・ホームページにアクセスを増やすことで、見込み客を集客できる | ・ホームページ制作にコストがかかる ・臨時休業やキャンペーンなどの情報更新に手間がかかる |
Googleビジネスプロフィール | ・無料で登録・運用できる ・Google検索やGoogleマップに自分のお店の住所・電話番号・絵異常時間を表示させることができる ・口コミ機能を使って集客効果を向上できる | ・情報の更新や投稿の作成など、運用コストがかかる ・掲載情報のカスタマイズ性が低い ・情報に誤りがないよう定期的に情報の管理・更新を行わなければならない ・Google検索やマップに自分のお店を表示させるにはMEO対策が必要 |
SNS | ・ジム内の様子やイメージを発信できる ・筋トレや健康に関する有益なコンテンツを発信すれば集客だけでなく潜在顧客の育成も可能 | ・更新を止めてしまうと効果がでなくなる ・炎上対策をしておく必要がある |
チラシ・ポスティング | ・エリアに絞って集客できる ・インターネットをあまり使わない層にアプローチできる ・紙媒体のため手元に保管してもらえる ・店舗近郊の顧客にアプローチできる | ・短期的な効果はあるが中長期的な効果はない ・他のチラシや新聞に紛れて捨てられる可能性がある ・集客効果を計測するのが難しい |
看板広告 | ・お店の前を通るお客さんにアプローチできる ・看板にジムの料金体系やお試しキャンペーンなどの有無を記載しておくことで、来店や契約につながる可能性がある | ・店前の人通りによっては効果にばらつきがある ・看板のデザインによっては見てもらえない可能性がある |
広告運用(リスティング・SNS) | ・オープン時やキャンペーン時に広告を利用することで多くの人にアプローチできる ・ターゲットを絞り込んで配信できるため、見込み客を集客しやすい ・訴求効果が高い ・即効性が高い | ・見込み客を集客するための広告費がかかる ・顧客に「お店に行きたい」と思ってもらうためのLPを作る必要がある ・広告運用時は集客効果があるが、中長期的な効果はない |
美容情報サイトへの登録 | ・美容情報サイトを利用するユーザーに向けてアプローチができる ・ジムを探しているユーザーにアプローチできる | ・掲載に費用がかかる ・ターゲットが絞られる ・美容情報サイトへの掲載を取りやめると集客できなくなる |
バスや電車などの交通広告 | ・ジムの商圏エリアに住む人を集客できる | ・広告費用がかかる ・集客効果を計測するのが難しい ・掲載するための審査が厳しく広告掲載までに時間がかかる |
ジムの集客方法はいくつかありますが、前述した通り運営しているジムの特徴やターゲット、商圏エリアによって効果の出る集客方法は異なります。
ジムの集客で絶対に実施するべき4つの重要施策
前述した通りジムの集客方法はいくつかありますが、どのジムも「これだけはやっておくべき集客施策」は以下の4つです。
- ホームページ
- Googleビジネスプロフィール
- SNS運用
- 折込チラシ・ポスティング
ジムの集客では「正確な情報を掲載すること」と「認知度を高めること」が重要です。
今回紹介する4つの集客方法では、この2つを同時に実現することができます。
ホームページ
集客においてホームページは欠かせない存在で、ジムも例外ではありません。
ユーザーは公式ホームページに掲載されているサービス内容や利用時間、入会費・月額費用などを見て、比較検討したうえで入会を決めます。
顧客は自分に合ったジムかどうかを慎重に検討するため、アクセスやジムの特徴など正確な情報が記載されたホームページが必要になります。
ホームページの制作を専門の会社に依頼する場合、20万円ほどが相場です。
WordPressというプラットフォームを活用すれば、ドメイン(年間数千円)とレンタルサーバー(年間数万円)だけでホームページを作成できます。
ただし、ある程度の知識が必要ですので、一から始める場合は業者に制作を依頼したほうが良いでしょう。
参考:誰でもホームページ作成できるWordpressのメリットや利用時の注意点 | LISKUL
【相場早見表つき】ホームページ制作の相場と損しない3つのポイント徹底解説 | LISKUL
Googleビジネスプロフィール
ジムへの集客を促す方法として「Googleビジネスプロフィール」が効果的です。
GoogleビジネスプロフィールはGoogleマップや検索結果に店舗を表示させることができるGoogleのサービスです。
Googleビジネスプロフィールに登録すればマップ検索で「近くのジム」と検索した時にジムが表示されるだけでなく、営業時間や連絡先などの詳しい情報を表示することができます。
ジムの情報や登録しておくだけでもマップ上に表示されるため、一定の集客効果があります。
参考:Googleビジネスプロフィール(旧称:Googleマイビジネス)とは?活用すべき理由から登録方法まで解説 | LISKUL
「ジムまでの距離の近さで選びたい層を集客したい」という場合は、MEO対策(マップ検索の上位に表示させる技術)が必須です。
MEO対策の始め方などは以下の記事に詳しくまとめています。
参考:MEO対策とは?実施のメリットと、初心者でもできる始め方の手順 | LISKUL
ローカルSEOとは?上位表示を実現するために意識すべき4つの対策ポイント | LISKUL
SNS運用
SNSを活用することで日頃からSNSに触れているユーザーに、ジムの魅力や情報を効率良く届けることができます。
特に画像や動画を投稿できるInstagramとジムの集客は相性が良く、SNSをよく利用する年齢層で周辺のジムを探している見込み客の集客に効果的です。
SNSによって特徴や発信できる客層が異なります。
SNS | 特徴 | 集客できる年齢層 |
---|---|---|
画像・動画・テキストを掲載できるだけでなく、コンテンツを見つけやすいプラットフォーム 画像や動画でジムの設備など魅力を伝えやすいSNS | 10〜50代 | |
LINE | ・ジムの利用客に臨時休業日や営業時間の変更等の情報を発信できる ・リピーター増加やLTV向上に向いているSNS | 10〜60代 |
投稿のリアルタイム性が高く、キャンペーンやイベント情報を発信するのに向いているSNS | 10〜40代 | |
・ジムの紹介ページを無料で作成することができる ・「いいね!」をされるとユーザーのフォロワーにページが拡散されるため、情報の拡散性が期待できるSNS | 20〜60代 | |
Youtube | ジムのコンセプトや筋トレ・ダイエット動画を配信することでファンを作り、周辺地域だけでなく全国に店舗のファンを作ることができるSNS | 10〜60代 |
参考:令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
例えば、パーソナルジムや美容系ジムは入会までの敷居が高い分「トレーニング内容」「ジムに通うことで得られるメリット」「成功事例」などをSNSで発信し、認知度の向上を行う必要があります。
認知を促しただけでは集客まで繋がらないため、顧客が来店したくなるような情報発信など行い、顧客育成や興味付けを行うことも重要です。
上記以外にも、顧客に対してLINE公式アカウントのショップカードなどを活用し、会員向けの情報やキャンペーン、クーポン等の配信を行い、顧客の利用継続を促すことに成功している事例もあります。
ショップカードを活用したジムの集客については、以下の事例ページをご覧ください。
参考:ショップカードで再来店を促進!クライミングジムのLINE公式アカウント活用方法とは|LINE for Business
また、SNSの運用については以下の記事を参考にしてください。
参考:SNSマーケティングとは?6つの事例から学ぶ始め方と成功させるコツ | LISKUL
地域イベント集客成功の秘訣はSNSの連携にあり。短期間で効率的な集客の注力ポイントとは | LISKUL
折込チラシ・ポスティング
折込チラシやポスティングは商圏エリアに住む方やインターネットを利用しない客層の集客に役立つ方法です。
周辺地域に住む方を効率よく集客できる方法であり、特に新店舗オープンやキャンペーン時に折込チラシやポスティングを利用すると効果的です。
チラシのデザインや発行にはコストがかかりますが、ご自身でチラシを作成すれば1万円程度で2,000枚(印刷費を1枚5円と仮定)ほど印刷することができ、ポスティングも自分で行えば費用を抑えることができます。
チラシの作成を業者に依頼したい場合は、チラシ作成費用が4万円前後で、印刷コストが2000枚で1万円かかるので、合計5万円前後でチラシの作成・印刷ができます。
ポスティングを依頼する場合の費用は1件あたり3〜6円前後かかりますので、2000枚の配布で6,000〜12,000円ほどかかります。
参考:Web集客できるポスティングチラシとは?配布方法や費用、5つのコツを紹介 | LISKUL
チラシで効果は挙げられる!効果的な集客方法・事例・作成のポイント | LISKUL
折込チラシの料金相場・調べ方・最適な依頼方法・料金を抑えるポイント | LISKUL
ジムの集客を成功させる4つのポイント
ジムの集客を成功させるためには、以下の4つのポイントを意識すべきです。
- ジムの雰囲気やマシンの特徴などの情報を細かく掲載する
- 無料体験やカウンセリングを用意する
- 口コミを醸成させる
- 施設の利用ルールを徹底してもらう
1.ジムの雰囲気やマシンの特徴などの情報を細かく掲載する
ホームページやSNS、ポスティングなどで集客を行う場合は、ジムの雰囲気や使えるマシンの種類・特徴、料金やアクセスなど細かい情報まで記載することが大切です。
利用を検討するユーザーの中には「マシンを見て選びたい」「初期費用や月額料金、契約期間を細かく知った上で入会を検討したい」など、人それぞれジムを検討するポイントが異なります。
細かい情報を記載していると利用イメージがつきやすいので、入会するジムを比較しているユーザーに選ばれやすくなります。
2.無料体験やカウンセリングを用意する
ジムの集客には無料体験やカウンセリングを用意しておきましょう。
ジムは月額制のプランが多く、会員になるための初期費用もかかることから入会へのハードルが高いビジネスモデルになります。
まずは「このジムでダイエットが続けられるか」「やりたい筋トレができるか」を判断してもらうためにも、入会前にサービスを体験できる、もしくは相談できる環境を整えることが大切です。
3.良い口コミを増やす
ジムの集客に限らず強力な集客効果を生み出してくれるのが口コミです。
良質な口コミの数が多ければ多いほど広告費用や複雑なマーケティングをしなくても見込み客を集客することができます。
本質的にはサービスの品質を高めていくことが重要ですが、口コミを書いてもらうための文化を作ることも大切です。
ユーザーからの口コミを増やすためには、「口コミを書くメリット」をユーザーに伝えるようにしましょう。
例えば、以下のような方法が挙げられます。
- 口コミ投稿で月額料金の割引やタオル・水筒などの備品をプレゼントするキャンペーンを実施する
- 口コミを投稿しやすいように口コミ投稿ページへのQRコードやリンクをHPやSNSで掲載する
- 無料体験やカウンセリング後に口コミキャンペーンの案内をする
4.施設の利用ルールを設定する
ジム内の清潔感を保つ利用ルールを設定しておかなければ、せっかく集めた顧客が離れる原因になります。
新型感染症の影響から、多くのユーザーが衛生環境を重視しています。
「大きな声で話している」「アルコール消毒がない」「マスクをせずに筋トレをしている」などが厳しく評価される時勢であり、ジムの清潔感を保つルールの設定をしなければ、ジムの口コミや評価が低くなるだけでなく、利用者がジムを辞めてしまう理由となります。
そうならないために以下のルールを設定しましょう。
- 筋トレ中はマスク着用
- マシン利用後はアルコールシートで清掃・クリーニングなどを行う
- 清掃員を常時配置して清潔感を保つ
- ジム内を常に、もしくは定期的に換気する
- ジム利用中の会話をは極力控えてもらう
近年では「マシンに汗がついていて不衛生」など、衛生面に関する口コミ・評価も増えています。
今後も感染症対策は求められるため、ジム内でのルールを設定し、清潔感を保ち続けましょう。
まとめ
この記事では、ジムの集客に欠かせない考え方や集客施策、集客の成果を高めるコツや注意点について解説しました。
ジムの集客効果を高めるためには前提として「ジムのターゲット」「商圏エリアの分析」「競合ジムとの差別化」を考えた上で集客施策を実行する必要があります。
集客方法は無料でできるものから広告を使用して有料で行うものまでさまざまですが、どのジムも必ず実践すべき4つの施策は以下の通りです。
- ホームページ制作
- Googleビジネスプロフィールの登録
- SNS運用
- 折込チラシ・ポスティング