メールマガジン(メルマガ)とは?配信ステップや効果的な書き方を紹介

SNSやチャットツールなどのコミュニケーションツールが存在感を強める昨今ですが、メールを使ったマーケティング効果はまだまだ絶大です。何としてもメールマガジンは扱えるようになりたいものです。

本記事では、主に企業から発信するためのメールマガジンの説明、書き方、配信方法、そして効果的なメルマガを配信する際の注意点まで詳しく説明していきます。

効果的なメルマガを配信して、顧客獲得やサービス向上を目指しましょう。

【ポイント解説付き】メルマガコピーの5大テクニック

目次


メルマガ(メールマガジン)とは

メルマガ(メールマガジン)は企業から顧客、またはこれから顧客になる可能性がある人に定期的に届けるメールのことです。メールを雑誌(マガジン)のように読んでもらうことからメールマガジンと呼ばれています。

メルマガは企業のマーケティング方法としては歴史が長く、幅広い年齢層へのアプローチが期待できます。

メルマガには「テキストメール」「HTMLメール」の2種類があります。

テキストメールは「テキスト(文字)だけで作成されたメール」です。一般的に使われるメールと同じ形式なので、メルマガやパソコンに詳しくなくても比較的簡単に作ることができます。

HTMLメールは「HTML(WEBページを作成するときに必要な言語)を使って作成されたメール」です。HTMLメールの特徴は画像や動画を使って視覚的な印象を残しやすいことです。またメールの開封率の統計も取りやすく、ユーザーの動きに合わせやすくなっています。


メルマガ(メールマガジン)を配信する3つの目的

メルマガを配信することで結果的に得られるメリットは多くあります。

メルマガ配信の目的は次の3つです。

目的1.メルマガで顧客の期待に応える

ユーザーは自分が関心のある内容についての情報を受け取ることで、さらなる興味を持ちやすくなります。ユーザーが「おもしろい」「興味深い」と感じるような情報を提供することでユーザーの期待に応えることができます。

目的2.メルマガで売上を促進する

顧客が商品やサービスを選ぶときに必要なのは情報です。その企業や商品についての情報量が多いほど、顧客は「選びやすい」と感じるようになります。その選びやすさが「自分に合っている」「自分が求めている商品がある」という感情となり、売上につながります。

目的3.メルマガで顧客とのつながりを強化する

自社製品についての最新情報や、キャンペーン情報などをメルマガで配信することは、顧客意識を高めることにもつながります。一般的な情報よりも深く、または一歩踏み込んだ情報を受け取る自分は「この企業から特別な待遇をうけている」という満足にもつながり、他の企業よりも選びたい気持ちが強くなります。

つまり、メルマガを配信することで自社のファンを作り出すことが可能なのです。


メルマガ(メールマガジン)を配信する3つのメリット

メルマガのメリットは多岐にわたります。古くから使われている手法なので、最近重要視されているSNSマーケティングに比べ、時代遅れの印象を持つ人もいます。しかし今でもメルマガは十分な効果を発揮します。

メリット1.配信費用が安く済む

広告とは違い、メールならば配信自体に費用はかかりません。

メルマガ配信サービスを利用すれば、簡単に一斉に配信ができ、時間設定や配信効果(開封率やクリック率)が検証できます。有料サービスの場合、月額2000円~から使用できるものもあります。

メール配信システムについて詳細を知りたい方は、こちらの記事をご参考ください。

参考:【2022年最新版】メール配信システムおすすめ45選を比較!

メリット2.顧客に向けてダイレクトに商品やサービスの内容を伝えられる

購入や来店をきっかけにメルマガ登録する人が多いため、顧客にダイレクトに発信できる強みがあります。地域も限定されることなく、日本全国、さらには世界中に情報を発信できます。

メリット3.SNSに比べ、メールは信頼性が高い

メールは保存できるので、一過性のSNSに比べ、信頼度が高くなる傾向にあります。

ターゲットが比較的高い年齢層の場合や、金融商品など信頼性が重要視される商材の場合に特に有効です。


メルマガ(メールマガジン)を配信するデメリット

メルマガは、繰り返し顧客の目に触れることで、良好な関係をきずき、ファンになってもらえる可能性がある反面、

デメリット1.効果が出るまでに時間がかかる

メルマガの効果が出るには時間がかかるため、継続してメルマガを発行できなかったり、すぐに成果を出したい場合は、リスティング広告など別の手法を検討する必要もあるでしょう。

興味がなければ、メルマガを開いてもらえない

メルマガは必ずしも開封されるとは限りません。商品情報だけではなく、開発者の思いや、メルマガでしか知ることのできない商品の活用法など、顧客を飽きさせない充実した内容が必要です。

担当者のみで内容のバリエーションを保つのは難しく、社内でメルマガの重要性を認識し、ネタになりそうなことを共有する協力体制を整えるとよいでしょう。自分がユーザーの立場なら、どこに興味を持つか、面白いと思うか、商品を買いたいと思うか、常に相手の目線で考えて書かなくてはなりません。なるべく毎回、1枚は画像を入れることを意識し、可能であれば時には動画を表示するのも有効です。

またコンテンツの概要や特徴を表したタイトルになっているかが重要です。メルマガの平均開封率は10~20%で、LISKULのメルマガはタイトルによって7%前後変わった事例があります。

下記記事で業界別・デバイス別に開封率の平均値が一覧になっているので、目安を知りたい方はご参考ください。

参考:メルマガの開封率を上げるには?平均データや開封率の上げ方を解説
メルマガの業種別平均開封率レポート【2018年度版】
   メルマガとは?書き方を徹底解説!※テンプレート付き! – オクゴエ!”イケてる年商1億円”突破の方程式


メルマガ(メールマガジン)を配信するまでのステップ

メルマガが配信されるまでのフローチャート

以下でメルマガの種類、書き方などを詳しく説明します。まずは4種類のメルマガを把握し、今、自分が選択すべきタイプのメルマガを理解しましょう。それにそって、次章の書き方を読みながらどんな風に書いていくべきかをイメージしていきましょう。

参考:ステップメールとは?マーケティングを成功させる作成手順と5つの心構え

まずメルマガには4タイプあること押さえておく

メルマガには、いくつか種類があります。ユーザーに何を伝えたいのかを考え、その都度使い分ける必要があります。

ここでは代表的なメルマガ4タイプを紹介します。

タイプ1.ニュースレター型

ニュースレター型は、メルマガ内に広告宣伝をあまり含まないのが特徴です。既存顧客、もしくは見込み客とのコミュニケーションを主な目的としており、企業イメージの向上、ブランド戦略などの目的で配信されます。

開催するイベントの情報やユーザープレゼント、新製品の紹介、業界ニュースなどが主な内容になります。営業活動を前面に出さず、顧客にとって有益な情報であることが重要です。

タイプ2.広告宣伝型

その名のとおり、商品やサービスの広告宣伝に特化したメルマガです。

タイトル(件名)に、「お得」「必見」「特別」「期間限定〇〇セール」などの表現を含めて送るメールが多いようです。

宣伝広告型のメリットは、自社のデータベースとメールを用いて配信することが多いためコストが安く済むことと、配信先の開封確認など効果を直接調べるのに役立つ点です。

しかし、配信が頻発するとユーザーに嫌がられ解約されてしまう恐れがあります。いくらお得な情報でも、毎日来れば鬱陶しく思われてしまいます。配信頻度に気を配らないと顧客を失ってしまいかねず、注意が必要です。

タイプ3.ソリューション型

メール配信するユーザーを絞り込むのがソリューション型です。

法人向けであれば地域、業種、会社規模など、個人向けであれば居住地、性別、年代などで絞り込み、特定の層に向けて配信します。

不特定多数ではなく、需要がありそうなところを狙うことで高い効果が期待できます。

タイプ4.特定情報型

メルマガの内容を、特定の情報に絞って配信するのが特定情報型です。

商品(食品、衣服、嗜好品など)やテーマ(季節イベント、セミナーなど)に沿って書かれたもので、興味がある人からは反応が増える一方、興味のない人からすれば関係のない話なのでメルマガ自体を解約されてしまう恐れがあります。

ユーザーが興味・関心のある分野を細かく設定し、注意して配信する必要があります。


効果的なメルマガ(メールマガジン)の書き方

誰に送るか(ターゲット)決める

メルマガを配信するためには、まず目標を設定しなくてはなりません。

メルマガを配信することで何を達成したいのか、メルマガから自社サイトへ誘導したいのか、商品の購買率を上げたいのか…何を重要視し、優先するかをしっかりと設定しましょう。

その上でターゲットとするユーザーのイメージを固めていきます。誰に向けたメールなのかコンセプトが定まっていなければ、実際にユーザーに興味を持ってもらえません。

何を書くか(コンテンツ)を決める

メルマガに何を書くかコンテンツを考えます。

例えば、自社で販売している夏物のワンピースを売りたいと考え、ワンピースを特集したメルマガを配信するとします。ざっくりと内容を決めたら、執筆のための資料やワンピースの画像を集めます。資料(素材)は多ければ多いほどよいでしょう。メルマガの内容に幅が出ます。

タイトル(件名)を決める

メルマガのタイトルを決めます。ユーザーの興味を引く文言を考えましょう。タイトルが秀逸だと、ユーザーが開いて読んでくれる可能性が高くなります。

「安い」「早い」「送料無料」「有機栽培」「有名講師」「限定生産」などアピールしたいワードをタイトルに盛り込みます。かっこ()【】などでくくって、強調するのも有効です。

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構成(テンプレート)を作成する

メルマガは一回で終わらず、何回も配信するのが基本です。そのため、あらかじめテンプレートを作っておくと便利です。テンプレートがあれば、別の人がメルマガを作成することも可能になります。おおよその字数や画像数、定型文などを決めておくとよいでしょう。

テーマにそった装飾も有効です。過剰な装飾は不要ですが、文字だけが延々続くメルマガも味気ないものです。適度に色を使うなど文字の修飾、画像を入れたりして、ユーザーに楽しんでもらえる内容を目指しましょう。

参考:メルマガ作成を簡単に!テンプレートの作り方と読まれるメルマガ作りのコツ

本文を書く

本文を作成する際の注意点としては、広告宣伝中心の内容にしないということです。宣伝ばかりでうんざりしたユーザーが解約してしまうのを防ぐためです。宣伝を前面には出さず、ユーザーの役に立つ情報を適宜盛り込みましょう。

またユーザーにストレスを与えないために、配信の停止や解除方法をわかりやすく記載しましょう。迷惑メールを規制する法律「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」では、メルマガ配信の停止方法をわかりやすく設置することが義務づけられています。

日時を決めて配信する

本文が完成したら配信する日時を決めます。時間帯によって開封率も変わってきます(参考:メルマガの開封率を上げるには?平均データや開封率の上げ方を解説)。

本配信は、決められた日時どおりに配信します。ユーザーにとっては、いつ来るかわからない配信より、決まった日や時間に来るメルマガの方が、開封率、購読率が高い傾向にあります。

配信が完了したあとは、ユーザーの反応を見て、次回の目標を設定します。

参考:質の高いメルマガの作り方と配信フローに欠かせない11の手順とは? | 【導入社数6,000社突破】メルマガ・メール配信システムの配配メール

また、配信する前にはPCやスマートフォンなどブラウザや端末にテスト配信を行いましょう。

メルマガを作成するのはPCがほとんどだと思いますが、スマートフォンやタブレットに配信すると、文字化けや改行のずれなど作成側が想定した表示とは異なる場合があります。

ユーザーは少しでも読みにくいと感じたら、読むのをやめてしまいます。表示は念入りに確認してください。


メルマガ(メールマガジン)を配信する3つの方法とは

メルマガを配信するには、主に3つの方法があります。

メール配信サービス大量送信が可能
メール配信サービス大量送信が可能
無料で使えるサービスがある
有料のサービスは使える機能が増える
BCCで配信メールソフトさえあれば配信が可能
大量送信には向かない
マーケティングオートメーションメール送信機能が入っているソフトウェアを使用して配信
ユーザーの細かい行動分析が可能

メール配信サービスを利用する

メール配信サービスを利用することで、手軽にメルマガ配信することができます。メルマガの作成と配信以外にも、サービスによってはメルマガ登録者用のフォームやメルマガの解除機能、配信予約の機能を備えているものもあります。

メール配信サービスは有料と無料のツールがあり、無料のサービスは広告が入ることが多いようです。有料のサービスは、無料のツールより使える機能が多いこと、広告が入らないメリットがあります。

有料のメール配信サービス

メール商人 楽メールEX コンビーズメールプラスなど

参考:有料メール配信システムの資料

無料のメール配信サービス

まぐまぐ オレンジメール など

参考:【2022年最新版】メール配信システムおすすめ45選を比較!

BCCで配信する

有料のプロバイダメールでもフリーメールでも、メールシステムさえあればメルマガ配信が可能なのがBCCです。メールのBCC欄に送りたいメールアドレスを入力するだけでメルマガを送ることが可能です。TOやCCと違い、BCCに入れた宛先が他の配信者に知られることはありません。

しかし、大量に送りたい場合はアドレス入力に手間がかかるので不向きです。

小規模なグループや身内の集まりなどに活用するのがよいでしょう。

マーケティングオートメーションを利用する

マーケティングオートメーションとは、個人を特定して実践するマーケティングソフトウェアのことです。マーケティングオートメーションでも、メルマガ配信することが可能です。

ソフトにはメール配信機能が搭載されており、メルマガの開封率やリンクのクリック率、自社サイトの閲覧履歴などがわかります。

メルマガ登録者の行動を分析することで、ユーザーの興味を推測することができます。

メールマーケティング機能のついたマーケティングオートメーション

SATORI  Hubspot Marketo  など

詳細を知りたい方は下記記事をご参考ください。

参考:【2022年版】MAツール25選を比較。口コミ付き・選び方も解説

効果的なメルマガを配信するためには、いくつか注意点があります。

1.メルマガを配信する目的をハッキリさせる

メルマガ配信は簡単手軽に始められるからこそ、配信の目的をはっきりさせることが重要です。企業がメルマガを配信する主な目的は、企業やブランドの認知度を上げる、売上をアップする、事業の拡大などがあげられます。

メルマガの配信を続けることが、メルマガの目的ではありません。具体的な目標を設定して、目標達成のために配信するようにしましょう。

2.メルマガを配信するターゲットを絞り込む

メルマガを読んでほしいターゲットを明確にしましょう。法人にしろ、個人にしろ、ターゲットを絞ると、内容も絞り込むことができてテーマが決まりやすくなります。おのずと書くべき内容も決まってくるでしょう。

3.メルマガの配信をSNSでも伝える

全ての人が、毎日メールをチェックしているわけではありません。メルマガを購読していても、配信されたことに気がつかないことがあります。そのため、メルマガを配信したらSNS(ツイッター、フェイスブック、インスタグラムなど)で必ず告知しましょう。

SNSからこまめに発信することで、メルマガの開封率、購読率が上がります。

法律違反に気をつけよう

メルマガ配信は、必ずユーザーの同意が必要です。配信許可を得ていないユーザーにメルマガを送信したり、解除を希望しているユーザーへ送ったりするのは法律違反となります。そういう意図はなかったとしても、迷惑メールになってしまうのです。

また配信元企業へ不信感をいだく原因にもなります。同意を得たユーザーのみに配信するようにしましょう。


まとめ

メルマガは簡単手軽に始められますが、目標を立てること、ターゲットを絞って配信することが重要です。メールの配信方法もいくつかあり、用途にあわせて配信することが可能です。

メルマガはユーザーの同意なくしては配信することができません。法律違反にならないよう注意してください。

メルマガについて理解し、メルマガの配信に役立ててください。

【ポイント解説付き】メルマガコピーの5大テクニック

参考サイト

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