アパレルの実店舗では、お客様がどの商品を手に取り、どんなポイントを気にしているかが目で見て分かるため、販売員が能動的に接客したり提案することができます。
一方で、ECサイトではどうでしょうか。PV数やCVRといったデータとして集積され確認することはできても、「このお客様がどういう人なのか」「今何に困っているのか」といったところまでは数値から読み取ることはできません。
CXプラットフォーム「KARTE」を活用すれば、ECサイト上でもオフラインと同様の接客が可能となります。
今回は、KARTEを提供する株式会社プレイドでカスタマーサクセスを担当する佐瀬様に話を伺いました。佐瀬様は、前職でアパレル企業のマーケターとしてKARTEを利用していたとのこと。
「KARTEを使えば、オンラインでも対面で接客するかのように、リアルタイムにそれぞれのお客様に適した提案ができるんですよ」そんな実体験もふまえて、KARTEの特徴と活用のポイントをお伝えします。KARTEを知らない人も、「Web接客ツールでしょ?」と思っている人も、できることの広がりにきっと驚くはずです。
圧倒的な顧客理解から事業成長を加速させるWeb接客ツール「KARTE」
目次
※本記事は株式会社プレイド提供によるスポンサード・コンテンツです。
KARTEとは、Webサイトやアプリ上で一人ひとりに合わせた適切な接客を実現できるツール
――本日はよろしくお願いします。まずはサービスの概要からお聞かせください。
佐瀬 綾奈
アパレルを含む複数の事業会社にて、UIUX改善や新サービスの開発ディレクターとして勤務。その中でKARTEを利活用したサイト改善やCRM施策実施の経験あり。2022年よりPLAIDに参画しカスタマーサクセス業務を担当。
佐瀬:一言でいえば、Webサイトやアプリ上でもお客様の行動や思考に合わせて、一人ひとりに合わせた適切なコミュニケーションを実現できるツールです。
KARTEは、独自のリアルタイム解析エンジンによってユーザー一人ひとりのWebサイト・アプリ上の行動を時系列で記録しています。
ユーザーの行動があらかじめ設定した条件(セグメント)に合致した瞬間に、ポップアップやアンケート、プッシュ通知やチャットといったアクションを自動で実行します。
またWeb接客からメール、LINEなどのサイト外のコミュニケーションや広告配信の最適化、実店舗などのオフラインデータの統合まで、様々な顧客接点において、事業の課題に応じたソリューションを提供・支援できます。
導入社数は約650社を超え、毎月6億人超のユーザーデータを解析できる規模になりました。アパレルをはじめ、美容、健康などの各種EC事業者から、金融、人材サービス、不動産、メディア・ポータルウェブサイトの運営事業者まで、幅広くご利用いただいております。
オンラインでもオフラインでもお客様一人ひとりに合わせた接客を
――KARTEを導入する企業の課題として象徴的なものを教えてください。
佐瀬:オンラインでは店舗でのようなお客様一人ひとりに合わせた接客ができないという課題があります。
そもそもオンラインでユーザーの行動に合わせるためには、Webサイトやアプリに来訪したユーザーの属性や行動を把握する必要があります。しかし、実際には「どんなユーザーが来てくれているのか」「どんな行動をしているのか」がほとんど分からない、と課題を感じられている方が非常に多いです。
例えばアパレルだと、購入したという結果のデータはあったとしても、その購入に至るまでの過程で解像度の高いデータの取得はできていなかったということが挙げられます。
また、オフラインとオンラインの情報が分断されていることに悩まれている企業も多いです。
情報が分断されているということは、一人のお客様がサイトやアプリ、店舗、SNS、広告など接点毎に別のお客様として計測されている状態を指します。
そのような状態ではお客様に合わせたコミュニケーションなんてできませんよね。一元管理するために複数のMAツールを併用している企業も多いですが、構築・運用にかなりのリソースが必要なのでやりたいことが出来ているとは言えない状況です。
KARTEがあれば、実店舗のデータも吸い上げてツール1つで一元管理できるようになり、シームレスな顧客体験の提供が可能になります。
参考:OMO戦略とは?メリット・デメリットと成功のための3つのポイント
実店舗とECサイト、双方向の導線を意識した接客で会員登録数やログイン数が増加
――佐瀬様は前職でマーケターをしていた頃にKARTEを使われていたと聞いています。実際にユーザーとして使っていた所感もお聞かせください。
佐瀬:マーケターの工数だけで、分析から接客までの一連の流れが完結できるようになったと実感しました。
1サイトで数多くのブランドを取り扱うモール型ECサイトの場合、全てのユーザーに一律の販促施策をしていては効果的とは言えません。ただ、ユーザー一人ひとりに合った情報を提供するとなると、特定のキャンペーンをどう出し分ければいいのか判断するハードルが非常に高かったんですね。
参考:ECサイトの作り方と成功するための運営方法、事例まで徹底解説
KARTEを活用して「ブランドAの商品を購入したユーザーはサイト内でどのような行動をするのか」、「ブランドBの商品を購入しそうなユーザーはどんな人なのか」を分析できたことで、オンラインでもユーザーに合わせた接客が可能になったと思います。
――KARTE導入前はそれができなかったと。
佐瀬:そうですね。ユーザー1人ひとりの「今」を捉えることができるのは大きな違いだったと感じています。
例えば、実際に対面で接客をする際は、ユーザーが目の前で商品を手に取ったところを見て「そのアイテムが気になりますか」など声をかけますよね。この『商品を手に取る』という行動は「気になる」「欲しい」というユーザーニーズの現れなので、購入意欲を高める情報をお届けしたり、購入にあたりネックとなっている部分を解消できれば購入に繋がる可能性が高いです。
ですが、ECサイトなどオンラインでは、前日のデータを取り込む⇒分析する⇒ユーザーに合うと思う提案をメールなどでするという流れになり、ユーザーにアプローチできるのが最短でも翌日でした。『商品を手に取った』瞬間と翌日ではユーザーの購入意欲は変わっているので、「今」を捉えられないのは大きな機会損失です。
KARTEがあると「今何をしているか」と「過去どんな情報を調べてきたか」の両方のデータを使って細かくユーザーを絞り込むことができます。本当に狙いたいユーザーに、ピンポイントで情報を届けられるようになります。サイトに訪問している時に、その場でアプローチできるようになったので施策の幅はかなり広がりました。
――KARTEを活用した結果、具体的にどのような成果が得られましたか。
佐瀬:KARTEを起点として実店舗とECサイトの連携を強化し、ユーザーに対してシームレスな体験を提供できました。
全てのデータをKARTEに統合すると一人のユーザーがECサイトと実店舗でどんな動きをしているのかを紐付けられるので、例えば、実店舗で購入経験があるがECサイトの利用経験がないユーザーを特定することができます。
EC利用経験がないユーザーにECサイトで使えるクーポンコードを発行して利用を促進する、というのはよくある施策だと思いますが、いくらお得に購入できても「ECサイトの使い方が分からない」「ネットでの買い物が心配」といった不安が解消されなければ購入には至らないかもしれません。
KARTEではユーザーが初めてECサイトを訪れた瞬間を捉えることができるので、「ECサイトだと店舗で見た服を使ったコーディネートが見られますよ」など「ECサイトではどのような体験ができるのか」を具体的に伝えるようにしました。
その結果、会員登録数や訪問回数を伸ばすことができたのでユーザーが安心してサイトを利用してくれるようになったと思います。
参考:ECサイトの売上を飛躍的に伸ばす3大施策「集客・接客・追客」の全手法
――まさにシームレスな顧客体験が実現できていますね。
佐瀬:そうですね。この事例はユーザーに店舗・ECサイトを問わず購買情報を紐付けることで、店舗のみのユーザーに対してECサイトの利用促進ができた良い例だと思います。
「自ら思考するプロセスが重要」KARTEを使い成果を出すための3つのポイント
――佐瀬様はカスタマーサクセスをご担当とのことですが、クライアントをサポートする目線から、KARTEを使い続けていくために重要なポイントを教えてください。
佐瀬:まずはスモールスタートによるトライです。
KARTEは多機能で拡張性が非常に高いツールです。しかし、実務に携わるのはエンジニアの専門知識を持っていないマーケターの方々がほとんど。いきなり難しい施策にチャレンジするのではなく、まずは小さい結果から積み重ね、PDCAをまわしてくことが重要です。
スモールスタートで活用していくことで、KARTEの基本的な使い方もキャッチアップできます。また使いながら、クライアントも「自分達のやりたい」ことが見えてくるので、小さく始めていくのが成功するための最初のポイントだと言えるでしょう。
佐瀬:次のポイントが、カスタマーサクセスとしてもっとも重要なポイントだと捉えているのですが、「思考プロセス」をしっかりと踏んでもらうことです。
よく「会員登録率を上げるために何をすればいいか教えてほしい」と聞かれることがあるのですが、自社のお客様のことを一番理解しているのはクライアントです。こちらがご紹介したことや施策をそのまま実行すればいいというものではないとお伝えしています。
ユーザーに対して「いつ」「どのようなタイミングで」「何を」打ち出すのかについては、自分たちで仮説を立てて考えていただいていますね。
もちろん仮説立てに躓いてる場合は、一緒にユーザーを観察したりディスカッションしたりして仮説を考えていただけるようサポートしてますが、この「思考」の部分を私たちカスタマーサクセスが奪ってしまうと、長期間にわたってKARTEを使って成果を出し続けることができなくなってしまうので、手伝いすぎないように気をつけています。
――ツールを活用するために必要な、意思決定やプロセスも学ぶためにも大事なことですね。
佐瀬:その通りです。そして最後のポイントは「データの仕込み」です。
まずは保有しているデータをKARTEに連携してもらうところからのスタートになりますが、将来的な展開を踏まえた「仕込み」が必要です。
現在の目標が会員数の増加の場合、会員数を増やした後にどんな施策が検討できるでしょうか?例えば会員ランクに応じたキャンペーンの展開などが考えられます。
最初の段階で会員ランクの設計やKARTEへの連携の「仕込み」ができていれば、やりたいと思ったときにすぐに実行することができます。
このように前もって仕込んでおかなければならないデータや設定は割と多くあるんです。
私たちカスタマーサクセスはクライアントがゆくゆく取り組むであろう施策を先回りして想像して、コミュニケーションを取りながら成果を出し続けられるように伴走しています。
参考:カスタマーサクセスとは?基礎知識から事例・取り組み方までわかりやすく解説
カスタマーサクセスはプロダクトの真価を発揮するためにいる
佐瀬:私たちは単にKARTEの使い方を伝えるだけでなく、継続的なクライアントの成果にコミットしたいと考えています。こうした考えがあるので、クライアントのサービスを実際に使い、フィードバックを伝えることもしています。
良いところも改善できるところも率直に伝えますね。
クライアントも、どうしても目の前の短期的な成果に集中している時があるので、率直なフィードバックは喜んでもらえるんです。こうした話の中から見つかった課題も、KARTEを使って解決できることがあるので、新たな提案につながることもあります。
――消費者としてのフラットな目線は大切ですね。
佐瀬:私も前職ではクライアントの立場でKARTEを使ってきたので、当時の自分が「どういうコミュニケーションを必要としていたか」と考えると、ユーザーに近い視点での率直なフィードバックでした。また、自社のサービスを使ってくれていると信頼感も高まります。
アンケートという手段もありますが、どうしても詳細なことまで把握しきれないんですよね。KARTEでも、アンケートデータからユーザーの行動分析をすることはできるのですが、やはり会話の中でお伝えできる生の声は貴重ですし説得力が違います。
――本当の意味でクライアントに伴走する姿勢がうかがえます。そんなKARTEのサポート体制について詳しく教えてください。
佐瀬:ツールを導入しても使いこなせなければ目的を果たせないので、定着に向けたサポートには力を入れています。
- カスタマーサクセス:専任チームが直接導入・運用面を支援
- カスタマーサポート:利用に際した疑問や課題にチャットで素早く対応
- 学習コンテンツ:豊富なドキュメントや動画コンテンツで好きな時に操作方法や活用事例を学習可能
参考:カスタマーサポートとは?役割や顧客満足度を向上させる方法を解説
ですが、私たちがKARTEの操作方法や活用方法をサポートするのは当たり前です。
私がカスタマーサクセスとして最も大切なのはクライアントの事業成長に我々も一緒になってコミットすることだと思っています。
クライアントが実現したいことのために、KARTEをはじめとする我々のソリューションをどのように活用いただけるかをご提案します。カスタマーサクセスのメンバーにもそれぞれ得意分野など強みがあるので、クライアントに合わせて必要なメンバーをチームに巻き込みます。プレイド全員でサポートしているという感覚をメンバー全員が持っているんです。
――クライアントとのミーティングはどのくらいの頻度で行われるのでしょうか。
佐瀬:導入直後は週次、ないしは隔週で実施することが多いですね。定着してくると月1が基本になるケースが多いですね。クライアントによっても必要とされる回数は違うのでご相談しながら希望に合うように進めています。
アパレル業界におけるKARTE導入後の成功事例
――KARTEを導入したクライアントの事例をご紹介いただけないでしょうか。
佐瀬:まずはアダストリア社の事例をご紹介します。同社が取り組んだ施策の目的はレビューを増やすことでした。レビュー投稿キャンペーンを展開した結果、投稿数が前年比140%に増え、売上アップに繋がりました。
アダストリア社が活用した「KARTE Live」には、ユーザーがどういう画面を見てどこをクリックしたのかを動画で再現する機能があります。KARTE Liveを活用し、顧客のリアルな動向を分析しました。
「KARTE Liveは、店舗での接客や、スタッフとしてユーザーを見ていたときと似た感覚でした。『いろんな色を触っているから、カラー展開を考えているのではないか』『鏡を見ているから、合わせた際の丈が気になっているのではないか』と、店舗のスタッフはユーザーの気持ちを想像します。
KARTE Liveで、ECに訪れたユーザーが画面内のさまざまなボタンを触る動きを見たとき、『店舗の在庫を確認しているのではないか』『動画で着用感を確認しているのではないか』と想像できました。また、スタッフのスタイリングやレビューの項目が思ったより見られているといった発見もありました」(記事引用)
「初めて購入したユーザーは何が決め手となったのか」にフォーカスしてみたら、商品のレビューにじっくりと目を通してからカートへ入れるケースが多かったんです。それで、積極的にレビュー投稿を集めるキャンペーンを実施した結果、成果に繋がりました。
この事例のポイントは、店頭でユーザーを目視するのと同じ感覚で、ECサイトに訪れたユーザーの行動を観察したことです。ユーザーの行動背景を想像し、ユーザーが求めている施策を展開できたことが成功した理由だと言えるでしょう。理想的なKARTEの使い方だと思います。
参考:大切なのは、使いこなすことより目的に沿った接客作り。KARTEを活用するためのドットエスティの“マイルール” | CX Clip by KARTE
佐瀬:もう一つはゴールドウイン社の事例です。
弊社はデジタルマーケティング領域で事業をスタートしていますが、顧客データを軸に、オフラインマーケティングでも活用が進んでいます。
ゴールデンウイン社は、店舗スタッフの接客価値をECサイト上にもお届けしたいという考えからKARTEのビデオ接客に取り組みました。『コロナ禍への対策』と『顧客のEC化率』を高めていくという2つの狙いがあったからです。
デジタルマーケティングとしての導入成果というよりも、KARTEだけにとらわれずプレイドとしてどんな支援が出来るだろうかと考えディスカッションさせていただきました。
こうした取り組みを通じて、単なるSaaSベンダーではなくゴールドウインの売上目標を達成していくことを目指しました。ECの利便性向上に伴い、売上も順調に伸びています。
参考:好業績の陰に「顧客体験」への伴走 ゴールドウインとプレイドの事例 | CX Clip by KARTE
「私たちはただのKARTE屋さんではない」クライアントのやりたいことを実現するために伴走する
――KARTEを導入するとできること、特にプレイドとしてぜひ使ってほしいと思っている機能があればお聞かせください。
佐瀬:「知る」機能と「合わせる」機能、どちらも合わせて使っていただきたいです。
サイトのPVやCVRといった定量的な情報と、そこからブレイクダウンしてどんな人がいつサイトに来訪し、何を購入したのか、あるいは購入しなかったのか、それはなぜか、といった定性的な情報を行ったり来たりしながら顧客について想像し、理解を深めることが大事だと思っています。
その思考が日常に溶け込むと、数値の塊としてデータを捉えるのではなく、目の前の体温を持ったお客様に対してどういった声がけをすべきか、といった観点を持ちながらデジタルマーケティングの施策を考えることができるからです。
その時に絶対に必要なポイントが、「分析した粒度そのままにアクションを打てること」だと思っています。分析と実行を分断することなく、リーンに仮説検証ができるのがKARTEの特徴なんです。
――最後に現在導入を検討している企業の方に向けたメッセージをお願いします。
佐瀬:現場に関わっているからこそ感じることですが、ただプロダクトを導入するだけでは現状は何も変わりません。だからこそ私たちカスタマーサクセスは、プロダクトを提供するだけでなく、目指している理想の実現に向けて一緒に伴走したいと思っています。
ですので、私たちをただの「KARTE屋さん」とは思わずに、皆様がもっと良くしたいと思っていることや抱えている課題をぜひご相談ください。自社が何を実現したいと思っているのかを教えていただければ、その成功のためにお手伝いをさせていただきます。
圧倒的な顧客理解から事業成長を加速させるWeb接客ツール「KARTE」
※本記事は株式会社プレイド提供によるスポンサード・コンテンツです。