
「リードは取れているのに、商談につながらない」
「営業から“質が悪い”と言われる」
「SEOや広告、ホワイトペーパーなど施策は増やしているのに、成果が安定しない」
このような悩みを抱えるBtoB企業は少なくありません。
ただし、このとき注意したいのは、リードの質は集客施策だけで決まるものではないということです。
どのようなターゲットを想定し、どのような訴求で獲得し、獲得後にどう育成し、どのタイミングで営業に渡すのか。こうした一連の設計がかみ合って、はじめて「質の高いリード」が生まれます。
そのため、「リードの質を上げたい」と考えたときに、SEOだけ、広告だけ、フォームだけを見直しても、根本的な改善につながらないことがあります。
むしろ重要なのは、マーケティングと営業の間で「自社にとって質のよいリードとは何か」を定義し、その定義に沿って施策全体を設計することです。
そこで本記事では、リードの質の定義から、質が下がる原因、自社に合った考え方、施策別の改善ポイントまでを体系的に解説します。
営業にとって有効なリードを増やしたい方、数と質のバランスに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
リードの質とは?
リードの質は1つの指標ではない
リードの質という言葉はよく使われますが、実際には人によって意味がずれやすい言葉です。
マーケティング担当者は、「狙いたい業種・企業規模・部門の人を獲得できているか」という意味で質を捉えることがあります。
一方、営業担当者は、「このリードは商談になりそうか」「受注の可能性があるか」という意味で質を見ていることが多いでしょう。
つまり、同じ「質」という言葉でも、
- ターゲットとして合っているか
- 今すぐ案件化しそうか
という2つの観点が混ざりやすいのです。
ここが整理されていないと、マーケティング側は「ターゲット企業からちゃんと獲得できている」と考えているのに、営業側は「でも今すぐ商談にならない」と感じ、部門間で認識のずれが起きやすくなります。
そのため、リードの質を考える際は、まずこの2つを分けて考えることが重要です。
1.ターゲット適合度
1つ目は、ターゲット適合度です。
これは、自社が本来アプローチしたい企業・担当者像にどれくらい合っているか、という観点です。
たとえば、以下のような項目が当てはまります。
- 業種がターゲットに含まれているか
- 従業員規模が適切か
- 担当部門や役職が合っているか
- 自社が解決できる課題を持っていそうか
たとえ今すぐ商談にならなくても、ターゲット適合度が高いリードは、中長期的に育成する価値があります。
逆に、短期的には反応が良くても、そもそも対象外の企業ばかり集まっているなら、将来的な受注効率は上がりにくくなります。
2.案件化可能性
2つ目は、案件化可能性です。これは、そのリードがどれくらい商談や受注に近い状態にあるかという観点です。
たとえば、以下のような要素が影響します。
- 課題が明確になっているか
- すでに解決策の比較検討を始めているか
- 導入時期が近いか
- 社内で検討を進める立場にあるか
- 問い合わせ後の接触に応じる温度感があるか
ターゲット適合度が高くても、まだ情報収集段階であれば案件化可能性は高くありません。
逆に、課題が顕在化していて比較検討に入っていれば、商談化率は上がりやすくなります。
商談率・受注率は「質」を検証する結果指標
商談率や受注率は、リードの質を測るうえで非常に重要です。
ただし、それらは質そのものの定義というより、定義や設計が妥当だったかを後から検証するための結果指標と考えたほうが実務では扱いやすくなります。
たとえば、ある資料請求経由のリードで商談率が高かったとしても、それは資料のテーマが良かったのか、LPの訴求が良かったのか、営業初動が早かったのかで意味が変わります。
逆に、商談率が低い場合も、ターゲットがずれているのか、まだ比較検討前の層が多いのか、営業への引き渡し基準が早すぎるのかを切り分ける必要があります。
「質が悪い」とひとことで片づけるのではなく、
ターゲット適合度と案件化可能性に分けて見る。
そして、その結果として商談率や受注率を見る。
これが、リードの質を正しく改善するための出発点です。
参考:リードマネジメントとは?マーケティング成熟度による課題整理と解決方法|LISKUL
リードの質が下がる原因はどこにあるのか
リードの質が安定しないとき、多くの企業は集客チャネルを疑います。
もちろん、チャネル選定が原因のこともありますが、実際にはもっと手前やもっと後ろに原因があるケースも少なくありません。
ここでは、リードの質が下がりやすい代表的な原因を見ていきます。
1.ターゲット設計が曖昧になっている
最も多い原因の1つが、ターゲット設計の曖昧さです。
- 売上規模の大きい企業を狙いたい
- マーケティング部門の担当者に認知を広げたい
この程度の解像度だと、実際の施策に落とし込んだときにぶれやすくなります。
たとえば同じ「マーケティング担当者」でも、実務担当者なのか、マネージャーなのか、部長クラスなのかで、求める情報は変わります。
課題も、リード獲得に悩んでいるのか、商談化率に悩んでいるのか、MAやCRMの運用に悩んでいるのかで異なります。
ターゲット設計が荒いままだと、コンテンツテーマも訴求も広くなり、結果として誰にでも少し刺さるが、本当に欲しい層には深く刺さらない状態になりがちです。
これが、リードの「雑味」を増やす原因になります。
2.訴求とオファーがターゲットに合っていない
ターゲットが合っていても、訴求やオファーがずれていると、期待するリードは集まりません。
たとえば、本来は比較検討層を獲得したいのに、「初心者向けの基礎解説」や「最新トレンドまとめ」のようなオファーばかり出していると、情報収集段階の層が多く流入します。
これは悪いことではありませんが、営業がすぐ商談化できるリードを期待している場合にはミスマッチになります。
逆に、潜在層にも広く接点を持ちたいのに、いきなり「導入相談」「比較資料」「料金表」のような強いオファーだけを出していると、今すぐ客しか拾えず、母数が広がりません。
つまり、どんなテーマの情報を、どんな形式で、どんなCTAで渡すかによって、獲得できるリードの質は大きく変わります。
3.チャネルやキーワードの選び方が粗い
SEOや広告では、どのテーマやキーワードで接点を持つかが非常に重要です。
たとえば、「CRMとは」「営業DXとは」のような広いキーワードは流入量を取りやすい一方で、学生、情報収集目的の担当者、競合調査なども含みやすくなります。
こうしたテーマは認知拡大には向いていますが、すぐに商談化するリードを増やすには不向きなことがあります。
一方で、「CRM 導入 進め方」「営業管理ツール 乗り換え」「MA 比較 BtoB」のようなキーワードは、課題や検討意図が比較的明確です。
流入数は限られやすいものの、案件化可能性は上がりやすくなります。
重要なのは、チャネルの良し悪しではなく、チャネルの中で何を取りに行っているかです。
4.LP・フォーム・制作物が“来てほしい人向け”になっていない
せっかく適切なターゲットを集めても、受け皿となるLPやフォーム、ホワイトペーパーの設計がずれていると、質は落ちます。
よくあるのが、CV率を上げることを優先するあまり、訴求が広くなりすぎるケースです。
誰でも当てはまりそうな表現にすると、確かにCVは増えることがあります。
しかし、そのぶん「なんとなくダウンロードした人」も増え、営業接続後の歩留まりが落ちることがあります。
また、フォームも同様です。
項目を減らせばCV数は増えやすくなりますが、営業やナーチャリングに必要な情報が取れないと、その後の打ち手が弱くなります。
反対に、項目を増やしすぎれば、本来獲得したい層まで離脱してしまうことがあります。
LPやフォームは、単にCV率を上げるためのものではなく、来てほしい人が申し込みやすく、来てほしくない人が過剰に混ざらないようにするための設計が求められます。
5.獲得後の育成や営業接続が弱い
リードの質は、獲得時点だけで決まりません。
獲得後の扱い方によっても変わります。
たとえば、まだ比較検討前の有望リードをすぐ営業に渡すと、「まだ早い」と判断されて失注扱いになることがあります。
逆に、すぐ接触すべき高温度リードをMAの一斉配信だけで寝かせてしまうと、商談機会を逃します。
また、マーケティング側と営業側でMQLやSQLの定義がそろっていない場合も問題です。
マーケティングは「フォーム送信したから有望」と考え、営業は「課題も時期も不明なので対象外」と考える。
この状態では、どれだけリードを増やしても「質が悪い」という評価になりやすくなります。
リードの質とは、獲得した瞬間だけの話ではなく、適切に扱われた結果として高まるものでもあるのです。
参考:リードジェネレーションとは?リード獲得方法も20個紹介!|LISKUL
「リードの質が低い」問題を解決するホワイトペーパー運用の事例と改善のコツ|LISKUL
まず決めるべきは、自社にとっての「質」の定義
ここまで見てきたように、リードの質には複数の側面があります。
だからこそ大切なのが、一般論としての「よいリード」を追うのではなく、自社にとってのよいリードを定義することです。
その際に特に重要なのが、営業体制とマーケティング体制です。
営業リソースが限られているなら、高意図層を重視する
営業人員が少ない企業や、1件あたりの対応工数が重い企業では、広くリードを集めるより、比較検討層を中心に取りにいくほうが成果につながりやすい傾向があります。
この場合、多少CPAが高くなっても、
- 導入検討に近いテーマ
- 比較・選定に関するオファー
- 相談や診断などの強いCTA
を重視したほうが、全体最適になることがあります。
たとえば、営業1人あたりが十分なフォロー件数を持てないのに、潜在層まで大量に集めると、追い切れずに機会損失が増えます。
結果として「せっかく取ったリードが活かされない」状態になりやすくなります。
目標が高い、あるいは育成体制があるなら、潜在層も取りにいく
一方で、事業目標が高い企業や、インサイドセールス・MA・メール運用などの体制がある企業では、潜在層を含めて母数を広げる戦略が有効です。
比較検討層はもともと数が限られています。
そのため、事業を大きく伸ばすには、まだ解決策を明確に比較していない層にも早い段階で接点を持ち、自社に対する理解を育てていく必要があります。
この場合は、
- 課題整理型のコンテンツ
- ノウハウ資料
- ウェビナーやメルマガ
- 行動履歴に応じたスコアリングやセグメント配信
などが重要になります。
自社を「商談重視型」「育成前提型」「併用型」に分けて考える
実務では、以下の3つに分けて考えると設計しやすくなります。
商談重視型は、営業リソースが限られている、もしくは少数の商談を高確率で取りたい企業です。
比較検討層中心で、質を高く保つことを優先します。
育成前提型は、潜在層を含めて広く接点を持ち、ナーチャリングを前提に商談へつなげる企業です。
数も必要ですが、育成設計が不可欠です。
併用型は、比較検討層向け施策と潜在層向け施策を分けて運用する企業です。
多くの企業にとって、もっとも現実的なのはこの型です。
重要なのは、「質を上げる」ことを抽象的な目標にしないことです。
どの層を、どのくらい、どんな状態で営業に渡したいのかまで言語化してはじめて、施策が機能します。
リードの質と量はトレードオフなのか
結論から言うと、リードの質と量はある程度トレードオフの関係にあると考えたほうが現実的です。
比較検討層や顕在層は、市場全体の中でそもそも数が限られています。
さらに、そうした層を狙うキーワードや広告面は、競合も狙っているため、競争が激しくなりやすい傾向があります。
その結果、CPAが上がりやすく、獲得数も伸ばしにくくなります。
一方で、潜在層向けのテーマは母数が広く、接点の総量を作りやすい反面、すぐに商談化するとは限りません。
ここで必要になるのが、育成の仕組みです。
ただし、トレードオフだからといって、質か量のどちらか一方しか選べないわけではありません。
実際には、設計を工夫することで両方のバランスを取りやすくなります。
たとえばSEOで考えてみましょう。
「CRMとは」「マーケティングオートメーションとは」といったキーワードは、認知獲得には向いていますが、情報収集段階のユーザーも多く含みます。
こうした記事では、いきなり問い合わせを促すより、基礎資料や関連テーマの導線を置き、育成前提で接点を持つ方が自然です。
一方で、「CRM 導入 手順」「MA 比較 検討」「営業管理ツール 乗り換え」のようなキーワードは、課題や導入検討が進んでいる読者が多くなりやすいため、相談、比較資料、診断などのCTAとの相性がよくなります。
つまり、質と量を両立したいなら、
- 潜在層向けの入口をつくる施策
- 顕在層向けの刈り取り施策
を混ぜる必要があります。
「どちらが正しいか」ではなく、今の自社に必要な配分はどちらかで考えることが重要です。
リードの質を上げる考え方を施策別に解説
ここからは、リードの質を上げるための具体的な考え方を、施策ごとに見ていきます。
重要なのは、施策を個別最適で見るのではなく、それぞれがどの工程で質に影響するかを理解することです。
SEO・コンテンツマーケティング
SEOやオウンドメディアは、リードの量を作るだけでなく、どんな層を集めるかをコントロールする施策でもあります。
リードの質を高めたいなら、まずキーワードの背景にある検索意図を丁寧に分ける必要があります。
たとえば、「営業DX とは」というキーワードには、概念整理をしたい人、社内説明の材料を探している人、情報収集中の担当者など、幅広い意図が含まれます。
一方で、「営業DX 進め方」「CRM 導入 失敗」「商談化率 改善 方法」のようなキーワードには、すでに現場課題があり、具体的な解決策を探している読者が多くなりやすいでしょう。
また、記事テーマだけでなく、CTAの置き方も重要です。
基礎知識系の記事で、いきなり「お問い合わせ」をメインCTAにしても、反応は限定的です。
こうした記事では、関連資料のダウンロード、メルマガ登録、別の記事への導線など、次の接点を作る設計が向いています。
反対に、比較検討に近いテーマの記事では、相談や診断、導入支援資料への導線を置いた方が、案件化可能性の高いリードにつながりやすくなります。
SEOでリードの質を上げるコツは、流入数の多さよりも、どの検索意図に対して何を提案するかをそろえることです。
参考:【実例公開】リードジェネレーションに有効なBtoBサイトの改善ポイント|LISKUL
広告配信
広告は、短期間で母数を作りやすい一方、設計が粗いと質がぶれやすい施策でもあります。
質を上げるために重要なのは、媒体や配信面の選定だけではありません。
- 誰に出すか
- 何を訴求するか
- 何を除外するか
- クリック後に何を見せるか
までを一貫させることが必要です。
たとえば、課題が顕在化している層を狙うなら、「導入チェックリスト」「比較ポイント」「失敗しない進め方」といった訴求が有効です。
逆に、潜在層に広く接点を持ちたいなら、「まず押さえたい考え方」「よくある失敗」「最新トレンド」などの切り口のほうが入りやすいことがあります。
また、広告では除外設計も重要です。
広く配信するほど数は出やすくなりますが、対象外の業種、採用目的、学習目的、情報収集だけの層が増えやすくなります。
リード数が増えても、ターゲット適合度が下がれば、営業の負荷ばかりが増えてしまいます。
広告の改善ではCPAばかりが注目されがちですが、実務では商談化率や有効商談単価まで見て判断することが大切です。
LP・フォーム・制作
LPやフォームは、単にCV率を最大化するためのものではありません。
リードの質をコントロールする重要な接点です。
たとえば、LPのファーストビューで「誰に向けた情報なのか」が明確になっていないと、対象外の人も多く流入・CVしてしまいます。
逆に、「こんな課題を持つ企業向け」「このような業務に関わる方へ」と明示することで、ターゲット適合度を高めやすくなります。
フォームについても同様です。
フォーム項目を減らせばCV率が上がるとは限りませんし、仮に上がったとしても、それが良い成果とは限りません。
重要なのは、その後の営業活動や育成に必要な情報が取れているかです。
たとえば、
- 会社名
- 部門
- 役職
- 検討テーマ
- 導入時期
- 現在の課題
など、後工程で使う情報がまったく取れていないと、営業もMAも打ち手が弱くなります。
もちろん、フォーム項目は増やせば良いわけではありません。
情報取得と離脱抑制のバランスが重要です。
そのため、資料の種類やCTAの強さに応じて、フォーム設計を変える考え方が有効です。
参考:入力フォーム改善でCV率1.6倍!成果を上げる18のテクニック|LISKUL
ホワイトペーパー・ウェビナー
ホワイトペーパーやウェビナーは、潜在層にも顕在層にも接点を作れる施策ですが、テーマ設定によって集まるリードの質が大きく変わります。
たとえば、「BtoBマーケティングの基礎」「SEOの基本」といったテーマは、裾野を広く集めやすい一方で、初心者や学習目的も混ざりやすくなります。
一方で、「商談化率が低いときの見直しポイント」「MAを導入したのに活用できない企業の共通点」「営業とマーケの連携を改善するための設計方法」のようなテーマは、課題が明確な実務担当者や責任者に刺さりやすくなります。
ここで重要なのは、テーマを広げるか狭めるかではなく、どのフェーズの人を取りたいかに合わせて設計することです。
また、ダウンロード後や参加後の導線も重要です。
すぐに営業接続すべきなのか、関連コンテンツへつなぐべきなのか、一定の行動が出てからフォローすべきなのか。
この設計がないままでは、せっかく獲得したリードを活かしきれません。
参考:BtoBホワイトペーパーの作り方。ラクに出来て効果抜群の方法と要素別テクニック5選|LISKUL
ウェビナーとは?メリットデメリットと開催方法・成功させるコツを解説|LISKUL
メールマーケティング・MA運用
潜在層を含むリードを扱う場合、メールマーケティングやMA運用は欠かせません。
ここが弱いと、「質が低いリードが多い」と感じやすくなります。なぜなら、本来は育成すべきリードまで、営業がすぐ評価しようとしてしまうからです。
メールやMAで重要なのは、一斉配信を続けることではありません。
- どの属性の人に
- どの課題に応じて
- どのタイミングで
- どの情報を出すか
を分けることです。
たとえば、SEO経由で基礎記事を読んだ人と、比較検討型の資料をダウンロードした人では、求める情報が違います。
前者には課題整理や事例紹介、後者には比較観点や導入ステップの情報が向いています。
また、スコアリングも「点数が高いから営業に渡す」と機械的に運用するのではなく、役職、企業属性、閲覧ページ、資料種類、メール反応などを踏まえて、営業接続ルールを調整することが大切です。
MAは導入しただけでは成果につながりません。
シナリオ、セグメント、スコアリング、営業通知まで含めて運用することで、はじめてリードの質改善に寄与します。
参考:マーケティングオートメーションとは|BtoB企業が具体的な活用イメージを持つためのヒント|LISKUL
CRM・SFA・営業連携
最後に見落とされがちなのが、営業との接続です。
どれだけ良いリードを獲得しても、営業が求める条件とマーケティングが渡す条件が一致していなければ、「質が悪い」という評価になりやすくなります。
そのため、最低限そろえておきたいのが以下のような項目です。
- どの状態をMQLとするか
- どの条件で営業に渡すか
- 営業は何営業日以内に初回接触するか
- 接触結果をどう記録し、どうマーケティングへ返すか
- 失注・保留リードをどう再育成するか
ここが定まっていないと、マーケティングは獲得数だけを追い、営業は歩留まりだけを見る構図になりがちです。
結果として、リードの質に対する議論が感覚論になります。
リードの質を本当に改善したいなら、マーケティング施策だけでなく、CRMやSFA上での管理方法、営業現場での運用まで踏み込む必要があります。
参考:MAとCRMの違いとは?くわしい違いや選定方法まで徹底解説|LISKUL
SFAとは?CRMとの違い、導入のメリット、おすすめツール3選を紹介|LISKUL
リードの質を改善するKPI設計
リードの質改善を成功させるには、「何を見るか」を整理しておく必要があります。
CV数やCPAだけでは、質の良し悪しは判断できません。
KPIは、入口・中間・出口の3段階で見ると整理しやすくなります。
入口指標
入口指標では、どれだけ接点を作れたかを見ます。たとえば、CV数、CPL、流入数、資料DL数などです。
ただし、ここだけを見ると、量だけが評価されやすくなります。そのため、可能であれば、業種、企業規模、部門、役職などをもとにしたターゲット含有率もあわせて見たいところです。
中間指標
中間指標では、獲得したリードがどれくらい有効に扱われているかを見ます。たとえば、MQL化率、SQL化率、有効接触率、商談化率などです。
この部分を見ることで、「集客はできているが営業につながらない」「営業には渡っているが有効商談にならない」といったボトルネックが見えやすくなります。
出口指標
出口指標では、受注率、受注件数、CAC、売上貢献などを見ます。
最終的にはここが重要ですが、出口だけを見ても改善はしづらいため、入口と中間の指標をつなげて見る必要があります。
実務では、チャネル別に見るだけでなく、工程別に見ることが大切です。
SEOが悪い、広告が悪い、という見方だけではなく、
- ターゲット設計の問題なのか
- 訴求の問題なのか
- ナーチャリングの問題なのか
- 営業接続の問題なのか
を切り分けられるようにしておくことが、改善のスピードを上げます。
リードの質改善でよくある失敗
最後に、リードの質改善でよくある失敗を整理しておきます。
1.「質が悪い」を抽象語のまま放置する
最も避けたいのがこれです。
ターゲット適合度が低いのか、案件化可能性が低いのか、営業初動が遅いのかが整理されていないままでは、改善の打ち手が決まりません。
2.集客施策だけで解決しようとする
SEO、広告、LP改善は重要ですが、それだけで質の問題が解決するとは限りません。
営業への引き渡し基準や育成設計が原因なら、集客だけを改善しても成果は頭打ちになります。
3.CPAだけで良し悪しを判断する
CPAが低い施策が、必ずしも良い施策とは限りません。
低CPAでも商談にならなければ意味がありませんし、高CPAでも受注率が高ければ十分に成立することがあります。
4.すべてのリードに同じ対応をする
潜在層、比較検討層、失注再アプローチ対象では、必要なコミュニケーションが違います。
すべてに同じメール、同じ営業対応をしていては、質を活かしきれません。
5.営業とマーケティングで定義をそろえない
マーケティングは数を作り、営業は歩留まりを見ます。
だからこそ、共通の定義と運用ルールが必要です。
ここがないままだと、部門連携の問題が「リードの質」の問題として表面化し続けます。
まとめ:リードの質は、集客だけでなく設計と運用で決まる
リードの質とは、単に「商談になりやすいか」だけを指す言葉ではありません。ターゲットとして合っているか、今どのくらい案件化に近いか、そしてその後の育成や営業接続が適切かまで含めて決まるものです。
そのため、リードの質を上げたいときは、まず自社にとっての「質」の定義を明確にすることが重要です。
そのうえで、SEO、広告、制作、ホワイトペーパー、メール、MA、CRM、営業連携といった各施策を、部分最適ではなく全体設計として見直す必要があります。
「数は取れているのに商談につながらない」状態は、集客だけの問題ではありません。逆に言えば、全体を設計し直せば、リードの質は改善できます。
質のよいリードを増やすためには、よい施策を1つ選ぶことではなく、自社に合った設計を作り、それを継続的に改善することが大切です。
〖PR〗リードの質改善を、戦略設計から実行・運用まで見直したい方へ
リードの質の改善は、SEOだけ、広告だけ、MAだけで解決できるものではありません。
ターゲット設計、訴求設計、コンテンツ制作、広告配信、LP改善、メール設計、MA/CRM運用、営業接続まで、一連の流れを見直すことで、はじめて成果が安定します。
ヒルハーバーでは、マーケティング・営業領域のコンサルティングから、施策実行、改善、運用支援まで一気通貫でご支援しています。
SEOやコンテンツ制作、広告配信はもちろん、MAやCRMの導入・運用設計、営業につながるリード管理の見直しまで対応可能です。
- リード数はあるのに商談化しない
- 営業とマーケティングの認識がずれている
- 施策は点で実施しているが、全体最適になっていない
このようなお悩みがある方は、ぜひご相談ください。
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