BtoB商材のネット広告メニューについて、以下のようなご質問をよくいただきます。
BtoBビジネスの広告主にネット広告を提案したいが、メニューが色々あって何から手を付けるべきかわからない。どうしたら良いでしょうか?
結論から申し上げると、「リスティング広告・リターゲティング広告→属性ターゲティング広告」の順番で始めるのがオススメです。
記事広告(タイアップ広告)や動画広告などの認知や理解を促す手法は、これらの次に検討しましょう。
本記事では、BtoBビジネス向けのオススメのネット広告メニューとその理由、また実施する際の押さえておくべきポイントについて解説します。
執筆者
SO Technologies株式会社 LISKUL五代目編集長
広告運用者⇒広告レポートツール『ATOM』カスタマーサクセス⇒LISKUL編集部。 「日本のすみずみまでWebマーケティングの力を」モットーに日々活動しています。(執筆記事一覧 )
BtoB商材のネット広告は「リスティング広告・リターゲティング広告・属性ターゲティング広告」から始めるべき
BtoB商材の宣伝のためにネット広告を実施するなら、「リスティング広告・リターゲティング広告→属性ターゲティング広告」の順で始めるのがオススメです。
記事広告(タイアップ広告)や動画広告などの認知や理解を促す手法は、上記メニューで導入検討段階のユーザーにきちんと接触できるようになってから実施しましょう。
本章ではなぜこの3つから始めるべきなのかをご説明します。
理由1.大前提として導入担当者に絞って接触できるメニューを実施すべき
BtoB商材においては、ビジネスに関係ない人への接触は意味がありません。
広くアプローチするよりも、導入対象企業の、適切な担当者に絞って接触することが求められます。
上記の3メニューは、そうしたユーザーに絞ってアプローチしやすいメニューになります。
リスティング広告
商品名や、検討段階のユーザーが検索しそうなキーワードに絞って出稿することで、対象者にのみアプローチすることができます。
例えば「広告レポートツール 比較」というキーワードであれば、文字通り広告レポートツールの導入を検討していて、ツールの比較をしたいユーザーであると想定できます。
こうしたキーワードにのみ出稿することで、商談につながらない無関係なクリックを減らすことができ、費用対効果良くアプローチができます。
リターゲティング広告
リターゲティング広告はリスティング広告とセットで実施すると良いでしょう。
サイト全体の来訪ユーザーではなく、料金ページなどの特定のページへの来訪者に広告を配信することで、より確度の高いユーザーにアプローチができます。
ただし、ターゲットリストが溜まるまでは配信量が少ないことには注意してください。
属性ターゲティング広告
リスティング広告・リターゲティング広告を実施して一定のリードが獲得できたら、属性ターゲティング広告を実施して更にリードを増やすことを検討しましょう。
例えばGoogle広告でLISKULを宣伝するとしたら、「広告、マーケティングサービス」の購買意向が強いユーザーというセグメントが用意されているので、こちらを活用するのは一つの手です。
あるいはコンバージョンユーザーの類似ユーザーへの配信なども可能です。
どういった属性のユーザーが購買につながりやすいかを考えて、適切なターゲティングを選択してください。
理由2.検討段階のより進んでいるユーザーとの接点が多いほど、短期的な費用対効果は良くなる
BtoB商材はBtoC商材と比較すると、論理性・経済合理性を重視し、検討期間が長くなる傾向にあります。
論理性・経済合理性を重視し、検討期間が長くなる理由
- 情報収集者と意思決定者が異なる
- サービスを利用する人が複数いる場合もある
- 導入には組織的な意思決定が必要
上記の理由により、初期の情報収集段階のユーザーにアプローチしても、すぐに導入決定となることは少なく、検討期間は長くなりがちです。
そのため、できるだけ検討段階がより進んでいるユーザーとの接点を増やした方が、検討期間が短いので費用対効果は良くなります。
理由3.検討段階に進める広告は、検討段階のユーザーとの接点を押さえた後に実施すると効果的
記事広告(タイアップ広告)や動画広告などの、認知や理解を促して検討段階に進める広告は、検討段階のユーザーとの接触体制を構築してから実施したほうが効果的です。
検討段階に進んだユーザーに、インサイドセールスや営業がタイムリーかつ適切に接触できれば、それらのユーザーの取りこぼしを減らせます。
商材に認知や興味を持ったユーザーが、比較・検討のフェーズに移行したことを検知できる仕組みが必要です。
検討段階が進んだユーザーとの接点としては、特定ページの閲覧や資料ダウンロードなどが挙げられますが、リスティング広告やリターゲティング広告のクリックもその一つです。
検討段階のユーザーとの接点として、上記メニューは実施しておくべきです。
BtoB商材のネット広告を実施する際のポイント
前章では、BtoB商材においてネット広告を実施するなら、「リスティング広告・リターゲティング広告→属性ターゲティング広告」の順で始めるべきと述べました。
本章ではもう少し踏み込んで、BtoB商材のネット広告を実施する際の3つのポイントをお伝えします。
ポイント1.まずは「Google・Yahoo!・Facebook」から
具体的にどの媒体を選べば良いかといえば、「Google・Yahoo!・Facebook」から始めるのがオススメです。
そもそもリスティング広告というのは、日本においては実質的にGoogle広告かYahoo!広告の2択になっています。
Google・Yahoo!のリスティング広告でユーザーをサイトに誘導して、溜まったリストにGoogle・Yahoo!のディスプレイ広告でリターゲティングするというのが王道の手法です。
またニッチすぎて検索されるキーワードがない商材では、リスティング広告での集客は期待できないので、その場合はFacebook広告を優先して実施しましょう。
ビジネスマンの利活用が多いFacebookは、BtoBビジネスとの相性が良い媒体です。実際、BtoB商材の広告をよく見かけるという方は多いのではないでしょうか。
「リード獲得広告」という、その名の通りリード獲得に特化したメニューも用意されているので、これらを活用すると良いでしょう。
参考:BtoB商材のFacebook広告の推奨設定・クリエイティブ作成方法
ポイント2.BtoB特化型の広告媒体は単価がやや高い傾向にある
2022年現在、BtoB特化型の広告媒体は、基本的な単価がやや高い傾向にあります。
前述の「Google・Yahoo!・Facebook」の方がリード獲得単価は低いため、これらから始めたほうが良いでしょう。
またコロナ禍以降、オンラインでの集客に取り組む企業が増えたため、クリック単価や獲得単価が高騰してきています。
以下の記事では、実際の広告運用の現場担当者に、コロナ以降のBtoBビジネスにおけるFacebook広告のトレンドなどを伺っています。
是非参考にしてください。
参考:コロナ前とは別世界!Facebook広告運用者に「現在効果の良い」BtoBのリード獲得の方法を聞いてきた
ポイント3.営業プロセスのオンライン化ができていないと商談化は難しい
せっかくネット広告でリードを獲得しても、そのリードに適切にアプローチができる体制が整っていなければ意味がありません。
BtoBビジネスにおいては、MAツールでユーザーのシグナルを検知し、獲得できたリードに優先順位をつけてインサイドセールスが継続的に接触して、商談化していくのが一般的な勝ちパターンです。
そうした「営業プロセスのオンライン化」ができていなければ、リードを商談につなげることができません。
以下の記事では、BtoBマーケティングの全体像を詳細かつ分かりやすく解説しています。
ネット広告を実施するうえで前提として理解しておくべきものなので、是非こちらもご覧ください。
参考:BtoBマーケティングの基本~戦略まとめ。デジタル手法からコンサル事例まで17記事の要点を5分で理解
まとめ
BtoB商材のネット広告を実施するなら「リスティング広告・リターゲティング広告→属性ターゲティング広告」の順で始めるのがオススメです。
記事広告(タイアップ広告)や動画広告などの、認知や理解を促し検討段階に進める手法は、その次に検討すると良いでしょう。
具体的には「Google・Yahoo!・Facebook」の3媒体が特にオススメです。
これらを基本として、一定の成果が得られたら、BtoB特化型の広告媒体なども検討すると良いでしょう。
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