【5分でわかる】ニューノーマルとは?個人と企業にもとめられるもの

ニューノーマルとは_アイキャッチ

ニューノーマルとは、2020年に始まったコロナウイルスのパンデミックを契機に、私たちの生活様式や働き方に生じた根本的な変化を指す言葉です。

この新しい時代は、日常生活のデジタル化の加速、リモートワークの普及、教育のオンライン化など、多岐にわたる変化をもたらしました。

そしてこれらの変化に適応するために、個人はデジタルスキルの習得が求められ、企業は従業員の柔軟な働き方を支援など、それぞれ多くのことが求められています。

しかし、具体的には何が変化したのか、どのように対応すればよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、ニューノーマルの基礎や、主な変化、ニューノーマルがもたらしたメリットと課題、個人と企業に求められるもの、注意すべきことなどの情報を一挙に紹介します。

ニューノーマルについておさらいしたい方は、ぜひご一読ください。

目次


ニューノーマルとは

ニューノーマル(New Normal)とは、変化の激しい現代社会において、新たな標準や常識として受け入れられる生活様式や働き方を指す言葉です。

一般的には、コロナ以降の変化を総称して「ニューノーマル時代」という形で用いられています。

この変化には、日常的な生活習慣や、テクノロジーの進化、働き方の多様化など様々なものが含まれます。

従来の「ノーマル」がもはや当てはまらず、私たちはこの新しい現実に適応し、それを「新しい当然」として受け入れる必要があります。

そこで本記事では、ニューノーマル時代を乗り切るために知っておくべき基礎について順を追って説明します。

ニューノーマル時代は、2020年にコロナによって始まった

ニューノーマルと呼ばれる時代の始まりは、コロナウィルスのパンデミックが発生した2020年とされています。

この時期に、世界中でロックダウンが行われ、企業はリモートワークへの移行を余儀なくされ、教育機関はオンライン授業を急速に導入しました。

また、デジタルトランスフォーメーションは加速し、多くの業界でテクノロジーが前面に出るようになりました。

このように、パンデミックは人々のライフスタイル、働き方、そして消費行動における根本的な変化を促し、それが「ニューノーマル」として認識されるようになりました。


ニューノーマルで起こった変化の一覧

次に、ニューノーマル時代に起こった変化を、日常生活で起きた変化と、働き方の変化に分けて、それぞれ3つずつご紹介します。

日常生活の3つの変化

1.デジタル化が加速した

ニューノーマル時代の到来とともに、人々の生活は以前にも増してデジタル化しました。

オンラインショッピングの利用が急増し、実店舗での買い物からウェブサイトやアプリを介した購入へと大きくシフトしました。

また、電子決済や仮想通貨の使用が拡大し、キャッシュレス決済が新たな標準となりつつあります。

エンターテインメントの分野でも、ストリーミングサービスの利用が増え、映画館やコンサートへの足が遠のく一方で、家庭での映画鑑賞やオンラインイベントへの参加が増えました。

2.ライフスタイルの変容

在宅勤務や社会的距離の維持が新しい標準となり、人々の生活様式に大きな変化が生じました。

家で過ごす時間が増えたことで、自宅での趣味やウェルビーイングに関連する活動への関心が高まり、オンラインフィットネスクラスや瞑想アプリの利用が普及しました。

この変化は、健康と精神的なウェルビーイングへの意識向上にも繋がっています。

参考:ウェルビーイングとは?個人と企業が行うべき対策のまとめ

3.教育のデジタル化

教育機関はオンライン授業やeラーニングプラットフォームへの移行を迫られ、生徒や学生は自宅で学習する新しい形態も普及しました。

この変化は、自学自習の能力を高めたり、デジタルリテラシーの向上を促したと考えられます。

しかし一方では、遠隔での教育の難しさや、貸与したデバイスがすぐに壊れてしまうなど多くの課題も残しています。

働き方の3つの変化

1.リモートワークが爆発的に普及した

ニューノーマル時代の最も顕著な変化の一つは、リモートワークの普及です。

多くの企業が在宅勤務を恒久的な選択肢として採用し、従業員にとっては通勤時間の削減、ワークライフバランスの改善が見られます。

しかし、仕事とプライベートの境界線があいまいになるという課題もあります。

参考:>リモートワークとは?導入前に解消すべき3つ懸念点と2つの失敗事例
   5分で総なめ!リモートワークを明日から実施するためのすべて
   テレワーク環境を整備して生産性と快適さをUPするためのアイディア一覧

2.コミュニケーションツールがビデオ会議やチャットツールになった

ビデオ会議やチャットツールが仕事の主要なコミュニケーション手段となりました。

これらのツールは、チーム間のコミュニケーションを促進し、遠隔地にいるメンバーとの協力を可能にします。

しかし、オンラインコミュニケーションの増加は、快適なネット環境を整備する必要性や、デジタル疲労などの新たな問題も引き起こしています。

参考:失敗しないビデオチャットツールの選び方とおすすめツール厳選10選
   【2024年最新版】ビジネスチャットおすすめ17選を比較!選び方も紹介

3.スキルとキャリアの再評価

デジタルトランスフォーメーションの加速により、デジタルスキルの重要性が高まっています。

プログラミング、データ分析、デジタルマーケティングなどのスキルは、多くの業界で求められるようになりました。

同時に、ライフロングラーニングと自己啓発の重要性が強調されており、キャリアの柔軟性と適応性が今後の成功の鍵となっています。


ニューノーマル時代によってもたらされた3つのメリット

ニューノーマル時代は、コロナウィルスのパンデミックから突入しましたが、同時に多くのメリットももたらしました。

ここでは中でも代表的なメリットを3つご紹介します。

1.働き方の柔軟性が向上した

リモートワークの普及により、従業員はより柔軟な働き方を選択できるようになりました。

これにより、ワークライフバランスが改善し、生産性が向上するケースが増えています。

2.環境への配慮や意識が高まった

デジタル会議の普及や出張の削減は、環境への負担を減らす効果があります。

また、持続可能性への意識が高まり、企業や個人が環境に優しい選択をすることが増えました。

参考:GX(グリーントランスフォーメーション)とは?環境保全と経済成長を両立する取り組み

3.デジタル技術がさらに進歩した

デジタルトランスフォーメーションが加速し、ビジネスプロセスの効率化、教育のアクセス向上、健康管理の革新などが進みました。


ニューノーマル時代の3つの課題

また、ニューノーマル時代に起きた変化によって、新たな課題も発生しています。

これらを解決することは、個人にとっても、企業にとっても重要です。

1.デジタル格差の問題が深刻化した

インターネットアクセスの不平等やデジタルスキルの格差は、社会に新たな分断を生んでいます。

教育や就労の機会に影響を及ぼし、解決が急務とされています。

2.プライバシーとセキュリティへの懸念が高まった

データのデジタル化とオンラインでのやり取りの増加は、プライバシー侵害やサイバーセキュリティのリスクを高めています。

個人情報の保護とセキュリティ対策の強化が必要です。

参考:【5分で学ぶ】プライバシーポリシーとは?基礎から作り方まで一挙紹介!

3.社会的・心理的健康への悪影響が懸念される

リモートワークの長期化による社会的孤立感や、オンラインでの過剰な情報への曝露は、人々の心理的、社会的健康に悪影響を及ぼすことがあります。

仕事とプライベートの境界の維持、メンタルヘルスへの配慮が重要です。


ニューノーマル時代に個人と企業に求められるもの

ニューノーマル時代においては、変化への適応や持続可能性などが重要なテーマであり、個人と企業にはそれぞれ特有の役割が求められます。

個人は、デジタルスキルの習得、柔軟性、生涯学習などが求められ、企業は、社会的責任、従業員の柔軟な働き方を支援、先進的な技術の活用による新たな価値創造などが求められています。

個人に求められる3つのもの

1.デジタルスキルとテクノロジーへの適応力

デジタルトランスフォーメーションが進む中、コンピューターやオンラインツールの利用能力がますます重要になっています。

プログラミング、データ分析、デジタルマーケティングなどのスキルは、多くの職業で求められるようになっています。

2.変化に対する柔軟性と適応力

絶えず変化する労働市場と技術環境に対応するためには、個人が柔軟性や適応力を持つことが必須です。

キャリアの転換や新しい役割への適応が、成功のために重要となります。

3.生涯学習の精神

技術の進歩と共に新しい知識やスキルが求められるため、学び続ける姿勢が必要です。

オンラインコースやワークショップを通じて、自己啓発とスキルアップを図るべきです。

参考:リカレント教育とは?キャリアアップに必要な知識をお得にアップデート
   リスキリングとは?言葉の意味と8つの事例から学ぶ推進のコツ

企業にもとめられるもの3つ

1.持続可能性や透明性の高い運営

企業は、持続可能性や倫理的なビジネス慣行を重視し、環境保護や社会貢献に努めることが求められます。

透明性の高い運営と、ステークホルダーへの説明責任が重要です。

2.従業員の柔軟な働き方の支援

リモートワークやフレキシブルな勤務体系を導入し、従業員が個々のライフスタイルや家庭の事情に合わせて働ける環境を提供することが求められています。これにより、従業員の満足度と生産性が向上します。

3.DXや先進的な技術の活用

AI、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなど、最新の技術を活用して業務効率を高め、新たなビジネスモデルを開発することが期待されています。

これにより、企業は競争優位性を確保し、持続可能な成長を遂げることができます。


ニューノーマル時代に注意すべきこと

最後に、ニューノーマル時代に個人や企業が注意すべきことを3つご紹介します。

1.デジタル格差に対する対策が必要

インターネットアクセスやデジタルリテラシーの不均一は、社会的不平等を生んでいます。

これらの格差の是正には、教育や公共の取り組みによる支援はもちろん、企業による支援や、個人による学習が必要と考えられます。

2.プライバシーとセキュリティに対する意識向上が必要

個人や企業にかかわらずオンラインでの活動が増える中、個人情報の保護やデータセキュリティの強化は急務です。

個人はパスワード管理の徹底、企業はセキュリティ対策の強化などを心がけましょう。

3.対面での交流機会を増やす

リモートワークやデジタルコミュニケーションの増加は、対面での交流の減少をもたらしました。

定期的な社会的交流の機会を設け、コミュニティとのつながりを保つことが大切です。


まとめ

本記事では、ニューノーマルの基礎や、主な変化、ニューノーマルがもたらしたメリットと課題、個人と企業に求められるもの、注意すべきことなどの情報を紹介しました。

ニューノーマル時代を迎え、私たちは未曾有の変化の只中にいます。

デジタル技術の進展と社会の変化は、私たちの生活や働き方に多くの利便性と機会をもたらし、さらなるIT技術の発展や、業務の効率化も期待されています。

しかし、ニューノーマル時代は同時に新たな課題も引き起こしており、プライバシーとセキュリティの確保、社会的孤立の回避、デジタル格差の是正など、注意すべき点は多岐にわたります。

また、これらの変化と課題に対応するためには、個人がデジタルスキルを習得・向上したり、企業が従業員の柔軟な働き方を支援するなど、双方の努力が必要です。

このようにニューノーマル時代は、挑戦の時代ではあるものの、同時に成長の機会も提供しています。これらの課題に前向きに取り組み、変化の波を乗り切りましょう。