Facebook Japan主催のイベント「House of Instagram」が今年も開催され、最新のInstagramの情報や事例が2日間にわたって数多く紹介されました。
この記事では、当イベントの1日目の内容をダイジェスト形式でお伝えします。
尚、以下のリンク先でイベントのアーカイブ動画が公開されています。
詳細が気になった方はこちらも是非チェックしてください。
2022年内の限定公開予定なのでお早めに!
House of Instagram Japan 2022 アーカイブリンクはこちら(外部)
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目次
House of Instagram Japan 2022 セッション一覧
House of Instagram Japan 2022のセッションは以下の通りです。
Day1
- マーケティングを進化させるInstagram
- 現代に求められる「価値共創マーケティング」とは
- 花王の事例に学ぶ、Instagramを活用したブランド価値共創
- 「好きと欲しいをつくる」Instagramのブランディングキャンペーン
- メタバースとInstagram
Day2
- 「好きと欲しい」を動画でつくる
- Instagramで実現する「本質的な」クリエイターマーケティング
- 売上と広告パフォーマンスに効くInstagramコマース
- プライバシーを尊重したパフォーマンスマーケティング
こちらの<Instagramで実現する「本質的な」クリエイターマーケティング>のセッション内容にフォーカスした記事がありますので、ぜひ合わせてご一読ください。
参考:Instagramで実現する「本質的な」クリエイターマーケティングとは?
マーケティングを進化させるInstagram
まずはFacebook Japan(Meta日本法人)代表取締役の味澤将宏氏より、Instagramの現状と、Instagramが重要視する2つの概念「価値共創」と「没入型体験」について紹介されました。
Instagramのユーザー数は順調に成長
Instagramは2010年のサービス開始より順調にユーザー数を伸ばしており、2019年には国内⽉間アクティブアカウント数が3,300万を突破。
まだ具体的なアカウント数は公表されていないが、2022年時点で更にユーザー数が増えているとのことでした。
75%のユーザーがInstagramを見てからアクションを起こしている
Instagramは、「好きになりそうな新しいブランドの製品・サービスを発見できる」プラットフォームとして、他社と比較しても高い支持を得ていることを強調して紹介。
また75%のユーザーがInstagramで商品やサービスを⾒た後に⾏動を起こしたことがあり、単に新しいものを発見するだけでなく、その後の検索や購買行動に結びついているプラットフォームであることが分かります。
価値共創:ブランド価値を利用者・クリエイターと共に創る
続いて、本イベントの重要キーワードの一つである「価値共創」について紹介がされました。
Meta社の調査によれば、ブランドからの発信だけでなく、以下のように利用者やクリエイターからの発信を参考にしているユーザーが増えています。
またInstagramでは、「ブランドコンテンツ広告」というクリエイターの投稿を広告に活用できる機能を提供しているが、ブランドコンテンツ広告を活用するとCPA改善やCTRの上昇の効果が見られるとのことです。
組織から個人へのパワーシフトが進むなかで、従来のようにブランドからの一方通行の発信というのは有効ではなくなっています。
「ブランド・利用者・クリエイター」の三者がブランド価値を共創していく「価値共創」というあり方が求められています。
没入型体験:新しいコミュニケーションのあり方
もう一つの重要キーワードとして「没入型体験」が紹介されました。
Web上でのコミュニケーション方法は「テキスト→写真→動画」と変化してきましたが、Instagramではそれに対応してさまざまなコミュニケーションの方法を用意しています。
Meta社は次のコミュニケーション方法として没入型のコミュニケーションが来ると説明。
その代表例が「メタバース」です。
メタバースについてはセッション5「メタバースとInstagram」にて紹介がされたので、詳しくはこちらを参考にしてください。
現代に求められる「価値共創マーケティング」とは
続いて、3名のスピーカーを招き価値共創とは何かについてのセッションが行われました。
Q1.価値共創とは何か?
まずデロイトトーマツコンサルティング合同会社の吉沢氏より、消費者の価値の捉え方が「交換価値」から「文脈価値」に変化していると説明。
文脈価値の具体例としてサブスクが挙げられていました。
日本ロレアル株式会社の高瀬氏からは、ブランドからの一方通行の発信ではなく、ユーザーからのフィードバックをベースにストーリーテリングに取り組んでいるとコメントがありました。
株式会社かげこうじ事務所の鹿毛氏からも、従来の「企業→ユーザー」の縦のコミュニケーションではなく、「企業⇔ユーザー」や「ユーザー同士」の横のコミュニケーションが重要になるとコメントがありました。
Q2.どのように顧客と共に価値共創を築いていくか?
2つ目のトークテーマでは、まず高瀬氏よりインフルエンサーの区分の例が紹介されました。
高瀬氏からは、3つの内のどれかではなく、すべてを活用してチャネルを網羅することが重要であるとコメントがありました。
また自身で日々SNSを使って、インフルエンサーを探しているとも述べられていました。
Q3.価値共創で得られる成果とは?
3つ目のトークテーマでは、価値共創マーケティングにおける成果の評価の仕方についてセッションが行われました。
高瀬氏からは、短期的な指標としてはメディア視聴率やエンゲージメントがあるが、中長期的に売上やブランディングにどう寄与しているかを評価することが重要とコメントがありました。
またそのKPIが適切であるかを常に問いているとのコメントもありました。
花王の事例に学ぶ、Instagramを活用したブランド価値共創
3つ目のセッションでは、花王株式会社の立山昭洋氏をゲストに、Instagramを活用した価値共創マーケティングの実際の事例や成功のポイントが紹介されました。
事例として紹介されたのは、花王の口紅ブランド「KATE」。コロナ禍で化粧品業界が大きな打撃を受けるなかで、350万本を越える売上を記録しています。
ヒットの要因の一つとして、Instagramで商品の認知から検索・検討比較の段階までを網羅できていることが挙げられました。
また定期的に新商品を展開することで、常に「バズり」を継続させる取り組みをしていることも紹介されました。
その他の重要なポイントとして、以下が紹介されました。
- テレビを観る人には過剰接触の抑制策として、テレビを観ない人には認知メディアとしてデジタルプラットフォームを活用
- キャンペーン情報やUGCを含め、多角的&多接点型の情報コミュニケーションが基本
- Instagramにより一番購買意向が上昇した事例あり
- 経営層との「感覚」を現場と近づけることが重要
- テレビCM素材を活用して、縦型動画やオリジナルコンテンツを制作している
本セッションではメディア展開できない貴重な事例が数多く紹介されていました。気になった方はアーカイブ動画をご覧ください。
「好きと欲しいをつくる」Instagramのブランディングキャンペーン
4つ目のセッションでは、Facebook Japanの南勲氏より、Instagramを活用したブランド形成について、最新のソリューションの紹介をまじえて語られました。
つながりのあるブランドの時代
まずブランドというものへの期待が高まっていると、調査データをもとに説明。
またデジタルシフトにより、ブランドの表現方法が進化し続けていると語られました。
さらに、ブランドと関係を構築するプラットフォームとして、Instagramが最も人気であるという調査データも紹介されました。
そして、ユーザーにブランドを「好き」になってもらい、商品を「欲しい」と思ってもらうためのブランディングキャンペーンには、以下の3つの要素が欠かせないと語られました。
- 偶発的な発⾒を最⼤化する広告配信
- 多⾯的に共感を⽣み出すストーリーテリング
- データに基づく効果検証と最適化
偶発的な発⾒を最⼤化する広告配信
ビジネス目標を達成するためには、無償のツールを活用したオーガニックでのブランディングのみならず、広告配信を活用して新規オーディエンスへメッセージを届けてアプローチすることが欠かせません。
Meat社では、AI Research SuperCluster(RSC)という高性能AIモデルを構築し、機械学習により広告配信を最適化しています。
南氏からは、ブランドにはどのようなブランドストーリーを伝えたいかということにフォーカスしてもらい、そのストーリーを気に⼊りそうな⼈はMetaの広告配信システムが⾒つけるとコメント。
またオーディエンス設定を幅広くすることで、ブランドを気に入ってくれる新規オーディエンスをより発見しやすく、パフォーマンスも狭いターゲット設定よりも高くなるとのことです。
ROIが2.49倍になるというMeta社の調査データも紹介されました。
さらに、パナソニック社の事例を題材に、色々なターゲット・フォーマットに合わせた複数のクリエイティブを用意することで、機械学習により広告効果が最適化されると紹介。
多⾯的に共感を⽣み出すストーリーテリング
ブランドパフォーマンスを高めるためのフォーマットとして、Instagramでは「ブースター」フォーマットというものが用意されています。
具体的には以下の3つが挙げられます。
- ブランドコンテンツ広告:外部の声を多くの人に届ける
- AR広告:より深いブランド体験を作る
- アンケート広告:参加型フォーマットで関与度を高める
ブースターを使⽤したキャンペーンは、通常キャンペーンと⽐べてブランドリフト増加率が+139%だったという調査データも紹介されました。
データに基づく効果検証と最適化
最後に、Meta社が用意している効果測定ツールについて紹介されました。
キャンペーン前・キャンペーン中・長期のすべてのフェーズで、キャンペーンのテストや分析、最適化を行うことができます。
メタバースとInstagram
5つ目のセッションでは、Meta社のメタバースへの取り組みと、その入り口としてのInstagramのARについて紹介されました。
Meta社は、モバイルに続く新たなソーシャルテクノロジーとして、メタバースを挙げています。
メタバースでは3つの新しい感覚が体験できるということです。
- リアルな臨場感:物理的に傍にいなくても一緒にいるような感覚
- 永続性:メタバースで行ったアクションが、ヘッドセットを外した後の現実でも適用される
- 相互運用性:異なるメタバース空間を、自由にシームレスに移動が可能
またメタバースを構築するための取り組みとして、日本の企業や団体、専⾨家、官公庁、教育機関との連携を強化していると紹介されました。
さらに、メタバースを構築する技術として、VRとARにフォーカスを当てて紹介がされました。
メタバースへの架け橋としてのAR
最後に、ARをビジネス活用した各社の事例が紹介されました。
アディダス社が欧州で実施したキャンペーンでは、ARをアイデアの中心に据えて、ARから商品の購入まで動線をつなげています。
LGエレクトロニクス社が提供したARシミュレーション機能では、ユーザーの購入意向が上昇しています。
トヨタ⾃動⾞社の事例では、AR機能により製品理解や特徴理解を促進したことにより、広告認知やブランドへの好感度が上昇する結果となっています。
まとめ
「House of Instagram Japan 2022」の1日目のセッションをダイジェスト形式でご紹介しました。
2日目の模様は以下の記事をご覧ください。
House of Instagram Japan 2022 DAY2 ダイジェストまとめ
メタバースなど、テキストや画像だけではお伝えしきれない内容が数多くありました。
もっと詳しく知りたい方は、是非アーカイブ動画をチェックしてみてください。
House of Instagram Japan 2022 アーカイブリンクはこちら(外部)
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