リスティング広告|運用代行で失敗しないために絶対押さえたい9項目

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photo by Sebastiaan ter Burg

2014年現在、Webを活用している大半の企業は「リスティング広告」を継続的に実施しています。
その理由は簡単で「確実に効果が出て儲かるから」です。
検索結果に出てくるライバル企業は儲かるからリスティング広告を止めないのです。

そして、成功している企業の多くは、専門業者に「運用代行」を依頼しています。
リスティング広告は変化が早く、急速に高度化・複雑化が進んでいるため、成果を上げるには、それなりの専門知識や技術が必要となっているからです。

あなたも、どの業者に運用代行を任せればよいのか、悩まれているのではないでしょうか?

しかし、どんな企業でも腕の良い代行業者に任せれば100%成功するわけではない、という情報はあまり公開されていません。実は、代行業者に任せてリスティング広告を失敗してしまう企業には共通点があります。

そこで本日は、失敗してしまう企業の共通点から、代行業者を探す前に確認しておくことで失敗のリスクを減らし、成功確率がグンと上がる、絶対に押さえておきたい9つの項目について解説していきます。

なお、リスティング広告初心者向けの無料ガイドブックでは、中小・ベンチャー企業でもリスティング広告で効果を出す方法について60ページに渡り丁寧に解説しています。

無料でダウンロードできますので、興味のある方は参考にしてみてください。

リスティング広告初心者向けのガイドブック(無料)


▼目次
【1】収益構造上、必ず儲かる「勝利の方程式」を持っているか?
【2】目標とする獲得単価(CPA)はLTVを加味して規模を取れるものになっているか?
【3】Web上のゴール(コンバージョン)設定はできているか?
【4】CV(コンバージョン)は検証できるだけの母数がある地点で設定できているか?
【5】サイトやランディングページが「ザル」になっていないか?
【6】競合に勝ち、ユーザに選ばれる作戦を説明できるか?
【7】リスティング広告以外の集客手法を実施・検討しているか?
【8】撤退基準を明確に設定できているか?
【9】運用代行業者の選定基準は明確になっているか?
【結論】とりあえず任せてみよう!では、失敗します

【1】収益構造上、必ず儲かる「勝利の方程式」を持っているか?

リスティング広告は「勝利の方程式」を持っていれば失敗することはありません。
効果を数値で可視化し、コントロールできるからです。

「勝利の方程式」は、以下の3ステップで簡単に作ることができます。
今回は、健康食品を販売しているECショップを例に取って説明します。

ステップ1:許容できる1件あたりの獲得単価(CPA)を算出

まず1回の販売にあたり、いくらまで広告費をかけて良いかという許容金額を元に、許容できる獲得単価を算出します。

例)健康食品を販売するECショップの場合
・販売単価:10,000円
・商品原価:4,000円
・1商品あたりの固定費:3,000円 ※広告費を除く、人件費など
・1商品あたりの想定利益:3,000円

上記の場合、1商品あたり、3,000円未満の広告費で獲得できれば、利益が出る計算になります。
従って、1件あたり3,000円より少ない広告費で獲得できるようコントロールできれば必ず儲かります。

獲得単価(CPA)については、以下の記事も参考になります。
【LISKUL】リスティング広告費用|売上を最大化するには、まずいくら必要!?

ステップ2:サイト誘導後の獲得率(コンバージョンレート:CVR)を算出

次に、サイト誘導後の獲得率を算出します。
例えばサイトに1,000人連れてきて、そのうち10人購入してくれるのであれば、サイト誘導後の獲得率(CVR)は、1%となります。
コンバージョン率は、現状の実績データを元にシミュレートします。

以下の記事も参考にしながら、だいたいで構いませんので設定してください。
【LISKUL】コンバージョン率の目安はどのくらい?通常1%。ブランドワードは10%

ステップ3:上記より、許容できるクリック単価(CPC)を算出

許容できる獲得単価(CPA)と、サイト誘導後の獲得率(CVR)が分かれば、許容できるクリック単価(CPC)が算出できます。
Webマーケティングを実施する上で有名な「CPA=CPC/CVR」の公式に基づき、許容CPCは、許容CPA×CVRで算出できます。

上記のECショップをこの計算式に当てはめると、平均クリック単価が30円を超えないようにコントロールできれば、理論上必ず利益が出る計算になります。

・許容できる獲得単価(CPA):3,000円
・サイト誘導後の獲得率(CVR)1.0%
→許容できるクリック単価(CPC)は30円 (3,000×1.0%)
これが「勝利の方程式」になります。

リスティング広告では、上限となるクリック単価をコントロールできるので、この「勝利の方程式」に基づいて調整していけば必ず利益が出せるのです。

ただし、実際に、リスティング広告を実施してみると、
・サイト誘導後の獲得率(CVR)が想定と異なってしまう
・販売規模が伸びず、1商品あたりの固定費が増えて、許容できる獲得単価(CPA)が下がってしまう
というような想定外の事態が常に発生するため、常に見直しをかけていく必要があります。

だからと言って、考えないのではなく、しっかりと数字で捉えておくことが重要です。

【2】目標とする獲得単価はLTVを加味して規模を取れるものになっているか?

リスティング広告は「勝利の方程式」を持っていれば、必ず儲かります。
先ほどの例では、平均クリック単価を30円以内にコントロールできれば理論上、必ず利益がでる計算になります。

しかし、競争が激化している現在、リスティング広告で平均クリック単価30円を超えないようにコントロールしようとすると、ほとんど広告を露出できず、規模が取れません。
規模を取れるようにするためには、平均クリック単価が高くても利益を出せる「勝利の方程式」を持つことが必要です。

そのためには、リピート購入まで計算に入れた顧客生涯価値(LTV)をベースにします。
ECショップなどでは、一般的に、計算を簡易にするためLTVを1年の顧客価値をベースに算出しています。
LTVは、平均利益額×平均購入回数で算出できます。仮に年間平均購入回数が7.0回だったとすると、

・販売単価:1万円
・商品あたりの利益:3,000円
・平均購入回数:7.0回
・LTV:21,000円 ※許容CPA
・サイト誘導後の平均CVR1%

LTVベースでは21,000円の利益が確保できるため、平均クリック単価が210円未満であれば、必ず利益がでる計算となるため、客単価で考えるときよりも広告の表示機会も増え、規模を獲得できるようになります。

LTVはリピート率を高めることで改善できますので、リスティング広告で上位表示し規模を取れる企業は、一見まわり道に見える「リピート率の向上」に注力しています。

なお、リピート率を向上させるためには、以下の記事が参考になります。
【LISKUL】リピート売上を上げ続ける! EC CRM3つのポイント

多くの競合他社は当然のようにLTVまで加味して、確実に利益を出しながら規模を取るための「勝利の方程式」に基づきリスティング広告を実施しています。
リスティングの代行業者に依頼するのであれば、「勝利の方程式」を持たないまま実施すると確実に痛い目を見ます。

ここまでの内容をまとめたのが以下の図です。
勝利の方程式を数値化して把握しておくこと、その上で許容できるクリック単価を高めるためにリピート率を高めるなどの方法で規模を取れるようにしておくことが重要です。
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【3】Web上のゴール(コンバージョン)設定はできているか?

リスティング広告で成果を上げるには、Web上のゴール地点であるコンバージョンを設定できていることが大前提になります。
特に、Web上でアクションを起こさず、直接店舗に来訪するタイプのビジネスや、電話での問い合わせが大半のビジネスの場合には、Web上のゴールを設定することなく、リスティング広告を実施してしまうケースも多く見受けられます。

そういう場合でも、必ずWeb上のゴールを設定してください。
ゴールがないままのリスティング広告は、貴重な予算を簡単に消化してしまいます。

では、店舗誘導や電話誘導のようにゴールの設定しづらいビジネスではどうすればよいのでしょうか?
暫定的にでもよいのでビジネスのゴールに相関性のありそうな指標をWeb上のゴールとします。
店頭誘導であれば、クーポンのページや店舗地図のページ、電話誘導であれば、以下の例のように電話する人向けのページを作成しゴールとします。

下記は電話する見込顧客を測定するために、「ご危篤・ご逝去の方」というボタンを設置して、入電件数の近似値を把握できるWeb上のゴールを設置している例です。
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【参考】小さなお葬式

暫定的なWebのゴールと、ビジネス上のゴールの相関性を確認することで、暫定的なWebのゴールへの許容誘導単価を算出し、目標を設定してリスティング広告の運用代行業者に依頼をします。

例えば、
・1案件あたりの利益が100,000円
・1ヶ月間のWeb経由の電話問い合わせが30件
・電話からの受注率が50%
・Webのゴール(電話の方向けページ)到達数=150件
という場合、ざっくりWebのゴール10件に対し、入電件数2件、受注1件となります。

そうすると、Webのゴール1件あたり10,000円以内のCPAで獲得できれば理論上、必ず利益がでる計算になります。
Webのゴールとビジネスゴールの相関性は、定期的に確認して見直すことで、許容CPAの正確さを担保できます。

このように、どんな場合であっても、必ずゴールと目標値を設定してください。
目標のないリスティング広告は予算をドブに捨てるようなものだと思った方がよいでしょう。

【4】CV(コンバージョン)は検証できるだけの母数がある地点で設定できているか?

リスティング広告は、運用しながら改善していくことのできる広告手法です。
実際に出稿してみて、各キーワードでのCVRを把握し、最適なCPCを算出して入札金額を変更・調整することで効果を上げていくことが成果を上げるカギです。

しかし、CVが月間数件程度しかなければ、そのキーワードにおけるCVRを把握することができず、入札金額の調整もできず、効果を上げていくことができない、というスパイラルに陥ります。

そのような悪循環に陥らないためには、CV地点を手前にした「2ステップマーケティング」を導入すべきです。

まずは、1ステップ目として、CVに対するハードルを低くすることで、検証できるだけのCV母数を確保します。
ECサイトであれば「お試しセット」のような低単価な商品、リード系のサイトであれば、「無料EBook」のようなプレゼントを準備して、メールアドレスなどの接点を確保します。

次に、2ステップ目として、本商品の購入や、体験レッスン、実際の申し込みなど、ビジネス上、導きたいゴールに誘導するのが2ステップマーケティングの考え方です。

もし、どうしても2ステップにできない場合には、中間CVを設定することでCVの母数を増やすことができます。カートや登録フォームのページを中間CVと位置づけることでCVの母数を確保するやりかたです。

このようにCVの母数を確保することで、定量的な検証が可能となり、運用による改善により効果を上げられる基盤が整います。
また、CVの母数が大きいと、「コンバージョンオプティマイザー」というGoogle Adwordsの自動最適化機能を活用することができますので、運用の負担を下げながら精度を高めることが可能となります。

【5】サイトやランディングページが「ザル」になっていないか?

リスティング広告を始めて失敗する企業で一番多いのが、サイトやランディングページが「ザル」同然でCVRが非常に低いというケースです。

冒頭でもご紹介した通り、「許容CPC=許容CPA×CVR」で求められます。
許容CPAが10,000円の場合に以下の2つのケースを比べてみると、
・CVRが0.5%の場合:許容CPCは50円
・CVRが4.0%の場合:許容CPCは400円
というように、入札できるCPCにそのまま反映されてしまいます。許容CPCを50円とした場合には、表示順位が上がらず、ほとんど広告露出がされません。

サイトやランディングページ、カートやフォームの改善により、CVRを業界の平均水準まで持っていかなければ、どんな運用代行業者でも苦戦することは間違いありません。

(参考記事)
【LISKUL】コンバージョン率の目安はどのくらい?通常1%。ブランドワードは10%
【LISKUL】成果の出るランディングページを作る方法│14記事まとめてご紹介

【6】競合に勝ち、ユーザに選ばれる作戦を説明できるか?

リスティング広告はその名の通り、競合やモール・比較サイトと併せてリスト化される広告です。
そのため、競合他社と比較されることは宿命です。
競合他社に比べて明確な優位性があれば非常に効率よく獲得できる反面、優位性がなければ大きく効果が落ち込みます。
そのため、リスティング広告出稿前には、かならず何を持って競合他社に勝つのか? というユーザーに選ばれるための作戦を持っておくことがカギとなります。

競合に勝つための要素として、以下の条件を満たせているか考えてみてください。
最安:競合と比べて、価格がもっとも安い
最高:競合と比べて、品質がもっとも高い
信頼性:競合と比べて、知名度が高い・安心感・信頼感がある
手軽さ:簡単に買える、近くにある、相談しやすい
スピード:すぐに届く、すぐに連絡がある
その他独自性:おまけつき、女性に特化、など、他社にない魅力的な独自性を持っている

これらの条件を満たせていればいるほど、リスティング広告では有利です。
逆に満たせていない場合はかなり不利になってしまいます。

サイトやランディングページの見せ方やわかりやすさを高めるなど、コミュニケーション上の工夫の余地はありますが、かなり厳しい戦いになります。

【7】リスティング広告以外の集客手法を実施・検討しているか?

リスティング広告は、もっとも普及しているインターネット広告手法ではありますが、他の手段から始めた方が有効なケースも多くあります。

リスティング広告の中でも有効とされる「検索連動型広告」が向かないケースは大きく3つあります。

(1)スポットでプロモーションしたい
リスティング広告は、運用しながら改善するため成果が安定的に出せるようになるまで時間が必要です。
また、ボリュームは検索数に依存するため、短期にたくさん数を売りたいという場合には不向きです。
そのような場合には、楽天市場などのユーザを多く持っているモールや比較サイト、ポイントサイトやグルーポンのようなフラッシュマーケティングの活用を優先して検討すべきです。

(2)比較優位性がまったくない
比較優位性がない場合には、比べられる前に買ってもらう必要があります。リスティング広告は比較されやすい広告手法ですので不向きです。
コミュニケーションの難易度は上がりますが、興味喚起を自ら起こしてその場で買ってもらうということが必要です。純広告(バナー)や動画広告、PRなどの手法を検討すべきです。

(3)時間はかけられるが、お金をかけたくない
リスティング広告は、お金でトラフィックを買う広告ですので、お金はかかり続けます。
もし、急ぐ必要がないのであれば、SEOやコンテンツマーケティングと言った手段を活用して無料でトラフィックを集める方が有効です。
ただし、結果が出始めるまで半年から1年以上かかりますので、その間は売上がまったく上がらないことを覚悟する必要があります。

リスティング広告の中でも、検索連動型ではなく、YDNやGDNと呼ばれるディスプレイ広告を活用することで、上記の(1)や(2)は補完することが可能です。

ただし、何事もリスティング広告ありき、ではなく他の手法と比較した上で決定すべきです。
リスティング広告専業の代行会社だとリスティング広告のみの提案になってしまうので、1社か2社は様々なWebマーケティング手法の提案もできる代理店の話も聞いておくべきでしょう。

【8】撤退基準を明確に設定できているか?

本当の失敗は、効果が出ていないにもかかわらず、止め時が分からず予算を投下しつづけてしまうことです。
実際に効果がでない状況におちいると、すでに投資した予算を取り戻したいという気持ちもあり「もう少しやれば効果が出るようになるのではないか?」という期待を抱いて判断が狂いがちです。
そうならないために予め撤退基準を明確に設定しておく必要があります。

・30万円投下して、獲得できているキーワードのCVRが1%に満たない場合は停止する
・3ヶ月実施して、CPA10,000円以内で獲得できていない場合は停止する
このように、目標と併せて事前に撤退基準を設けておくことで、止めるべき時に冷静に止めることができます。

なお、撤退基準は代行業者に伝えない方が良いと思います。
なぜなら、撤退基準さえクリアすれば継続してもらえると判断され、低い目標で運用してしまうリスクが生まれます。
代行業者には撤退基準は持っている、ということだけ伝えて、高い目標に向けて運用してもらえるようにコミュニケーションをとっていきましょう。

【9】代行業者の選定基準は明確になっているか?

これまで説明してきた8つの項目を確認できたら、代行業者の選定に入ってください。
その前に必ず実施しておきたいことは、運用代行業者の選定基準を明確にしておくことです。

運用代行業者の営業担当は多くの場合、あなたのような新しくリスティング広告の運用代行業者を探している人を口説き落とすプロです。自社に運用代行を依頼してもらえるように、比較検討の軸を揺さぶってきます。
そうなった場合でも立ち返ることができる業者選定の基準とする条件をしっかり書き出して明文化しておくことが重要です。

代行業者の選び方の基準については、以下の記事が参考になります。
【LISKUL】リスティング広告代理店、成果を出せる代理店を選ぶ11個のポイント
【LISKUL】PPC広告代行|知らないと損をする、悪質業者に騙されないための20のポイント

【結論】とりあえず任せてみよう!では失敗します

どんなに腕のいいリスティング代行業者でも、ビジネス自体の勝算が薄いものを勝たせるのはかなり難しいです。

Webで勝てる戦略があって、その手段として使うなら圧倒的な効力を発揮するのがリスティング広告です。
本記事の内容を踏まえ、しっかり準備して、リスティング広告を通じてビジネスを成功につなげましょう。

なお、リスティング広告初心者向けの無料ガイドブックでは、中小・ベンチャー企業でもリスティング広告で効果を出す方法について60ページに渡り丁寧に解説しています。

無料でダウンロードできますので、興味のある方は参考にしてみてください。

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長谷川智史

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