マーケティングオートメーション(以下、MAツール)はデジタル(Web)マーケティングに関わる人なら誰もが知るところとなりました。
ただ、MAツールに興味はあるけど、本当に成果があがるのか、導入費用に見合った効果があるのかわからない、という声をよく聞きます。導入にハードルを感じる企業も少なくないようです。
LISKUL編集部ではMAツールを知っていると答えた200人に、2019年5月10から13日までの間でアンケ―トを実施し、MAツールに対する期待や導入率など調査を行いました。その内、MAツールを導入したことがあると答えた60人には、MAツールへの満足度や継続率について追加調査を行いました。
本記事はその調査結果を一部抜粋してまとめています。MAツール導入を迷っている方の参考となるはずです。ぜひご参考ください。
下記のレポートには、今回の調査アンケートを、本記事に未掲載のものも含めて収録しています。より詳細なデータをお求めの方は下記リンクから無料でダウンロードしてみてください。
マーケティングオートメーション(MA)ツール調査レポート-LISKUL-2019年版>>無料
目次
MAツールはすでに高い認知度を獲得している
MAツールについて、どの程度理解しているかを調査したところ、対象者全員が概要を把握し、半数以上の人が「機能や活用法を詳しく知っている(50.5%)」と答えました。
MAツールに対して一定の理解を持っていることがわかりました。ブームのような一過性のものではなく、MAツールという概念が定着してきているのかもしれません。
MAツールに期待すること1位は「マーケティング活動の効率化」
1位:マーケティング活動の効率化 33.0%
2位:見込み顧客(リード)の獲得 30.5%
3位:マーケティング効果の可視化 30.0%
4位:顧客ニーズの見逃し防止29.0%
5位:見込み顧客の管理29.0%
まずはMAツールにどんな期待をして導入を検討したのかについて調査しました。名前の通り、「マーケティング活動の効率化(33.0%)」がもっとも期待されているようです。マーケティン担当者の負担軽減はもちろん、人材不足への対策としても期待されているのでしょう。
次点で「リード獲得への貢献」があげられています。見込み顧客の創出が重要視されているようです。MAツールはメール配信やフォーム作成など、リード獲得のための機能を備えているので、これらの機能に期待しているのかもしれません。
3位には「マーケティング効果の可視化」があがりました。MAツールは配信したメールの開封率やクリック率を把握できるなど、マーケティング施策の効果を可視化できます。着実なPDCAを回すためにも、ぜひ実装したい機能だと思います。
さらに僅差で「顧客ニーズの見逃し防止(29.0%)」、「見込み顧客の管理(29.0%)」があがりました。(参考:5分でわかる!マーケティングオートメーション)
高い期待値の一方で、導入率は30%にとどまる
MAツールに高い期待が寄せられているとわかった一方、本調査対象者のうち、導入しているのはわずか30.0%でした。ただ、「現在導入を検討している」と答えた人が45.0%と、すでに導入している人より多い結果となりました。
また、「今後導入を検討する可能性はない」と答えた人は0人で、導入の必要性を感じているのでしょう。いずれMAツールを導入したいと考えている人は多いようです。
MAツール導入に慎重になる要因の1位は「費用の高さ」
MAツールの必要性を感じているとはいえ、導入率が30.0%にとどまっていることには、慎重にならざる得ない理由があるはずです。
MAツール導入時にもっとも気になる点を調査したところ、「価格」に関する結果が多く、ついでMAツールを運用できる「人材」があがりました。
MAツールは扱うことができれば大きな見返りがあると認識している一方、初期費用・月額費用を払うわりに活用できないのではないかと不安に感じている人が少なくないようです。
ですが、最近は国内外問わず多くのベンダーがMAツールをリリースしています。安価なツールを知らずに高い印象を持っているのかもしれません。
MAツール導入までの検討期間は3ヶ月~6ヶ月が最多
1位:3ヶ月~6ヶ月未満 28.3%
2位:6ヶ月~1年未満 23.3%
3位:1ヶ月未満 15.0%
MAツールの導入検討期間は3ヶ月~1年未満の人が50%を超える結果となりました。導入検討ポイントが費用や人材に関わる以上、納得の結果と言えます。
次章では導入した方の満足度についての結果をまとめました。
MAツールの成果に対して満足と答えた人は90%
MAツールを導入していると答えた60人に、MAツール導入後の満足度について、7段階に分けて調査しました。
結果は90.0%の人が「満足している」と答えました。MAツールは期待以上の成果を上げているとうかがえます。
次章では導入後に実感したMAツールの効果についてまとめます。
MAツール導入後に実感した効果、最多は「マーケティング活動の可視化」
1位:マーケティング効果を可視化できた 36.7%
2位:サイト訪問率が上がった 33.3%
3位:マーケティング活動を効率化できた 30.0%
実際に導入してみると、マーケティング効果の可視化をもっとも実感するようです。アクセス解析の他、Cookieを付与してユーザーの動きを解析できるため、利用者がこれらのユーザーデータを見れることに価値を感じていると推測できます。
2位には「サイト訪問率の向上」があげられました。MAツールは施策の効果検証やユーザー行動を解析できるので、以下のような施策が可能です。
例)
- 導入事例ページを見たユーザーに、事例集をメールで送る。
- 他社サービスとの比較ページを見たユーザーに、サービス紹介資料を広告配信する。
など。
この例のように、自社サイトに訪れたユーザーがそのとき求めている情報を届けることで、自社やサービスへの関心を引き上げることができます。関心が高まった結果、サイト訪問数やサイト内回遊が増え、サイト訪問率の上昇を実感するのかもしれません。
3位には「マーケティング活動の効率化」があがりました。MAツールは見込み顧客になりそうなユーザー行動に基づいて、取るべきアクションを自動化してくれます。
「どんなユーザーにどんな情報を届けるか」はマーケティング担当者が事前にシナリオを作成すれば、施策の実行部分は自動でおこなってくれるので、マーケティング活動を効率化できるのでしょう。
導入したMAツールの継続率は96.7%
利用している:96.7%
現在は利用していない:3.3%
MAツールを導入していると答えた60名に聞いたところ、導入継続率はほぼ100%でした。費用や人材不足から導入に慎重な人が多かったですが、導入してみると継続率の高さから確かな成果がうかがえます。
まとめ
以上が今回のリサーチ結果となります。改めて、今回の調査から以下のようなことがわかりました。
- MAツールは「マーケティング業務の効率化」、「リード獲得の効率化」、「マーケティング効果の可視化」の主に3点で期待されている。
- 一方で、導入には慎重な傾向があり、検討期間は3~6ヶ月と長めである。
- しかし、導入すると特に「マーケティング効果の可視化」「サイト訪問率の向上」、「マーケティング業務の効率化」の3点で成果を実感し、ほぼ100%の人が満足、利用を続けている。
以上の結果から、MAツール導入にハードルを感じている人は多いものの、導入後は満足のいく結果を得られている人がほとんどであるとわかりました。
LISKUL編集部もMAツールを使いながら日々検証と改善を続けています。導入を少しでも検討している方は思い切って導入してもよいのではないでしょうか。(参考:マーケティングツール導入を検討している人が最初に読む本)
今回のリサーチ結果は記事には掲載していないデータも含め、下記資料にまとめています。ご興味ある方はぜひダウンロードしてみてください。
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【調査の概要】
調査名:MAツールに関する調査
調査期間:2019年5月10~5月13日
対象者:「マーケテイングオートメーション(MAツール)を知っている」と答えた20代~50代の男女200名
調査方法:インターネット調査
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