MBO(目標管理制度)とは?OKRとの違い・成功のポイント

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MBO(目標管理制度)とは、自ら目標を設定し、その進捗・実行を主体的に管理する手法のことです。

多くの日本企業でも採用されていますが、その正しい運用方法は意外と知られておらず、活用しきれていないという企業も多いのが現状です。

本記事では、MBOとは何かをOKRとの違いから紐解き、事例を交えながら失敗の原因や成功するためのポイントについて解説していきます。

また本記事では社員の目標達成まで視野に入れ、1on1の実施を推奨しています。

手っ取り早く1on1の方法論を知りたい方は以下のリンクから1on1導入ガイドブックを無料で入手できますので、本記事と合わせてぜひご覧ください。


MBO(目標管理制度)とは、自ら設定した目標により行動を管理する手法

MBO(目標管理制度)とは、Management by Objectives and Self-controlの略で、自ら設定した目標により行動を管理するマネジメント手法です。
現代経営学の父とも呼ばれるP.F.ドラッカーにより提唱されました。

本来は、一人ひとりが責任を持って目標を立て、目標を手掛かりに自らをマネジメントすることを指します。
しかし「Self-control」の概念が抜け、目標管理という言葉が独り歩きし、部下に目標を課してマネジメントするというノルマ管理になってしまっていることが多々あります。

重要なのはSelf-control=自律性です。

また、個人のやりたいことと組織の目標を擦り合わせ、業績の向上と個々人の尊重を両立させることが、MBOにおいては重要です。

MBOの全体像

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MBOは大きく上図の流れで行われます。

まず組織目標・個人目標を決め、その目標を達成するための実行計画を作成する。そして実行したのちに、期末に振り返りと人事評価が行われるという流れです。

人事評価とMBOの関係

MBOは本来ただの目標管理の手法ですが、日本企業においては人事評価と密接に関わっています。

すなわち、MBOで決めた目標の達成度合いにより人事評価が決まるという仕組みです。

MBOにより人事評価が明確になること、また90年代に成果主義の考えが広まったことを受けて、幅広い日本企業で人事評価と絡めてMBOが導入されました。

しかし、組織の目標をブレイクダウンした形で個人目標が決められ、それがノルマとして課されるという形で運用されてしまっているケースが散見されます。

それでは社員のモチベーションは下がり、成長の機会も奪われてしまいます。

重要なのは、上司と部下がしっかりとコミュニケーションを取り、部下のモチベーションを高めていくこと。
そして、目標管理を人材育成のツールとして活用することです。


MBOとOKRの違い

MBOOKR
頻度半年 or 一年に一回四半期 or 一ヶ月に1回
目的個人の主体的な目標管理による業績向上・人事評価向上組織と個人の目標をリンクさせることによる生産性の向上
目標の種類成果・行動成果
共有範囲本人と上司のみ全社
測定方法定性的・定量的の両面SMARTによる定量測定
報酬報酬と連動報酬とはほぼ分離
求められる
達成水準
100%70%

MBOと類似の目標管理制度にOKR(Objectives and Key Results)があります。

MBOの抱える運用上の問題点を改善するために開発されたのがOKRです。
OKRはMBOのバリエーションの一つです。

上図の通り違いは多くありますが、特筆すべきはMBOが成果だけでなく行動もあわせて目標に組み込むのに対し、OKRでは成果のみを目標とします。

またMBOでは定量的目標だけでなく定性的目標も設定されますが、OKRでは測定可能な定量的目標のみを設定します。

定量化することにより主観を挟まない客観的な評価が可能になりますが、必ずしも定量化できる仕事ばかりではないので、目標設定が難しいのがOKRのデメリットです。

参考:OKRとは?他の目標管理手法との違いと導入までの全手順


MBOのメリット

MBOを活用することで得られるメリットは以下が挙げられます。

  • 社員の自律性を養える
  • 社員の能力開発につながる
  • 社員のモチベーションアップにつながる
  • 評価がしやすい

社員の自律性を養える

MBOでは社員が自主的に目標を設定し、その目標により自身をマネジメント(管理)するので、社員の自律性を養うことができます。

自律とは、自分で立てた規範に従って、自分の行動を決めていくことです。

MBOによる目標管理によって、職場に主体的にかかわり行動していく自律性を有した社員を育成することができます。

社員の能力開発につながる

目標の設定(Plan)・計画の実行(Do)・振り返り(See)というPDSサイクルを回していくことで、社員の能力開発を促進することができます。

MBOでは、簡単ではないが頑張れば届く、いわゆるストレッチ目標を設定します。

このストレッチ目標の達成を目指すなかで、仮説を立てて実行し、出た結果に対してなにが問題だったのか、どうすれば良かったのかと振り返ることで、新たな学びを得ます。

こうした学習サイクルにより、必要なスキルやノウハウを習得し、能力を向上させることができます。

社員のモチベーションアップにつながる

自主的に目標を立てて実行することで、従業員のモチベーションアップにつながります

エドワード・L・デシのモチベーション理論によれば、やる気の3要素の一つに「自律性への欲求」というものがあります。

これは「自分自身で物事を決めたい」という欲求です。

上司や会社から課された仕事を無理やりやらされるよりも、自分で決めた目標に対して行動する方が、内発的動機付けが高められモチベーションが向上します。

モチベーションに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
参考:部下のやる気を上げる効果的なモチベーションマネジメント・低下の原因
参考:社員のモチベーション低下の原因と向上させる7つの人事施策・成功事例

評価がしやすい

従来の手法と比べて、MBOは評価がしやすいメリットがあります。

かつて日本で主流だった職能資格制では、主に能力による評価を行っており、人事評価の基準があいまいでした。

しかしMBOでは、あらかじめ設定した目標に対する達成度をもとに評価をするため、評価基準が明確で人事評価がしやすくなっています。


よくあるMBOの失敗例

マネジメント手法として効果的なMBOですが、下記の失敗を招くケースもあるので、理解した上で運用する必要があります。

組織の目標と無関係な個人目標を立ててしまう

一つ目は、個人目標を立てる際に、職場の目標と無関係な目標を立ててしまうケースです。

社員は組織の目標の達成、ないしは企業の目標達成のために業務を行います。
そのため組織の目標からブレイクダウンして個人目標を設定しなくてはなりません。

しかし組織目標と連動しない個人目標を立ててしまうということがよく起こります。

ここで大事なのは、いきなり組織目標から個人目標をいきなり立てるのではなく、まず個人の役割関係を決めることです。

たとえば営業の部署であれば、Aさんは新規の大型顧客の開拓、Bさんは既存顧客の担当、といった形で役割を決めます。

このように個々人の役割を決めることで、そこから具体的に目標設定をすることができます。役割設定があいまいだと、本来するべきことでないことを目標に設定してしまうことが起きます。

達成しやすい目標設定を立てられてしまう

二つ目は、達成しやすい目標設定を立てられてしまうケースです。

MBOでは目標管理と人事評価が結びついているため、高い評価を得るために達成しやすい目標設定をしてしまう傾向にあります。

これに対しては、上司が調整役として重要な役割を果たします。

  • 組織の目標ときちんと連動しているか
  • 難易度は適正か
  • 成果は測定可能か
  • 具体的な目標になっているか

こうした観点から部下の目標設定に対しアドバイスを行い、この問題を防止します。

社員がやらされ感を抱いてしまう

上司(会社)が設定した目標を社員に押し付けることで、やらされている感を抱いてしまいモチベーションが低下するケースです。

これはそもそもMBOの運用方法が間違っていることが原因です。

組織目標からブレイクダウンして個人目標を決めますが、それを上司(会社)が決めて押し付けてはただのノルマになってしまいます。

次章「MBOの運用フロー」を参考に、運用方法を見直してください。

定性的目標の評価が難しい

定性的な目標を立てた場合、その評価が難しいという問題もあります。

例えば「顧客満足度を高めること」を目標とした場合、何をもってそれが達成されたとするかは難しいところです。

やり方としては、複数の定量的な達成基準を考え、その中なら最適なものを採用する方法があります。

この場合であれば、「顧客アンケートの点数」「アンケートの回答率」「お客様の紹介客比率」「リピート客率」など、定量的に判断できる項目を列挙し、どの指標が妥当であるかを上司と部下で協議し決定していきましょう。


MBOの運用フロー

MBOの全体図

MBOは上図の8つのステップで進めていきましょう。

ステップ1.組織の目的の策定

まず目標設定に入る前に、組織の目的=使命を定めることから始めましょう。

誰に対して、何をして、どのように貢献するかを考えます。
目指すべき方向性が決まることで、設定すべき目標が明確になります。

<例:コンテンツマーケティングの部署の場合>
貢献対象:自社の潜在・顕在顧客
貢献内容:顧客のリード集客課題の解決
貢献方法:圧倒的なコンテンツの提供

ステップ2.組織目標の設定

続いて組織の目標を決めていきます。

目指すべき目標と、その目標が達成したと評価するための成果指標を設定します。

一つの目標に対して、3つほどの成果指標を設定すると良いでしょう。
1つだけでは、その指標がよほど完璧でないと正しく成果を評価するのは難しいです。
複数の指標をもとに評価することで、その評価の精度を高めることができます。

<例>
目標:顧客満足度の向上
 成果指標1:アンケートの点数4点以上(5段階評価)
 成果指標2:アンケートの回答率80%以上
 成果指標3:解約率5%以下

ステップ3.役割関係の設定

組織の目標が決まったら、それを達成するために個々人が担う役割を決めていきます。

役割とは、遂行すべき実務と、その仕事を進める上での動き方のことです。

各自がどういった役割を担うかを決めることで、その役割を果たすための個人目標、さらにその先の行動計画が決めやすくなります。

<例>
Aさん:新規の大型顧客の開拓
∟未接触ターゲットリストの作成
∟ターゲット顧客にレターを送付しアポイントメント獲得を図る

ステップ4.個人目標の設定

個々人の役割が決まったら、個人目標を決めていきます。

組織目標と同様に、目標とセットで成果指標もあわせて考えましょう。

個人目標を決める際には以下を意識して行ってください。

  • 組織の目的・目標・個人の役割に沿っている
  • 社員自らが考える(その上で上司とすり合わせる)
<例>
役割:SEO記事の制作
目標:新規記事の公開数
指標:新規記事を毎月20本以上公開

また上司は部下と1on1ミーティングなどの面談を行い、部下の目標設定を支援しましょう。
面談を行うことで、部下の思考を深めることができるのと、失敗する可能性を想定してその場でリスクを取り除くことができます。

1on1ミーティングのやり方は、以下で詳しく解説しています。
参考:部下の会話を引き出す1on1ミーティングのやり方・進め方・質問例

ステップ5.実行計画の作成

決めた目標をどう達成するかの実行計画を作成します。

まずは実行可能かどうかは置いておいて、考えられるだけ施策を考えてみましょう。

その上で、難易度と工数を踏まえて実行するものを選択し、計画を立てていきます。

計画を立てる際は、以下の項目をクリアしているか確認して下さい。

  • これまでにない新しい行動が盛り込まれている
  • リカバリープランが想定されている
  • 関係者と必要な調整を行えている
  • 時期ごとの仕事量の変動を考慮できている

ステップ6.進捗の管理

設定した目標をもとに実行に移していきますが、予定通り進められるように期中に進捗の管理をしましょう。

上司と部下の間で1on1ミーティングを実施して、進捗の確認を行います。

ここでは以下の3点を確認しましょう。

  • 計画を予定通り実行しているか
  • 施策が効果を上げているか
  • 目標や成果指標は修正が必要ないか

上記に問題がある場合は、上司は部下の立て直しを支援していきます。

参考:部下の会話を引き出す1on1ミーティングのやり方・進め方・質問例

ステップ7.期末の振り返り

期末になったら、当該期間の仕事の振り返りをします。

振り返りは以下の2つの視点から行います。

  • 目標達成度
  • 目標の妥当性

目標達成度

事前に定義した成果指標をもとに、目標を達成できたのかを振り返ります。

またその結果に対して、どうしてそうなったかの原因を分析し、どうすれば良かったのかを考えることで次回以降の計画に反映します。

このときの原因としては、外部要因があったか、実行計画に問題があったかの2つが考えられます。

目標の妥当性

2つ目は目標そのものを見直す視点です。

組織目標・役割の達成のために妥当な目標だったか、難易度は適正だったか、また前提となる状況の把握に問題がなかったかを検討します。

この振り返りでより適切な目標設定が見つかれば、次回以降に活かすことができます。

ステップ8.人事評価

最後に、振り返りの内容を踏まえて人事評価を行います。

人事評価は、目標を達成できたかどうかの「業績評価」と、役割を果たすために行った行動を評価する「行動評価」とに分かれます。

業績評価

役割を果たした結果、得られた成果を半年(あるいは一年)単位で評価します。

本人の行動以外の要因で得られた成果も評価の対象となります。

行動評価

行動評価では、コンピテンシーと呼ばれる、職務ごとに定められた行動特性をもとに評価します。

業績を残しているひとの行動を分析し、どのような行動が成果を生んでいるかを見極め、それらを言語化して策定します。

人事評価の進め方

人事評価は、主に以下のステップで進めていきます。

  1. 自己評価
  2. 面談
  3. 一次評価
  4. 部門内調整
  5. 二次評価
  6. 部門間調整
  7. 最終決定
  8. 結果通知

部下自身で自己評価をしてもらい、それをもとに上司と面談で擦り合わせます。

面談が終わったら上司が一次評価を行い、その内容を部門内で議論して、部門内で評価を調整します。

この調整を経て決まった評価が二次評価となり、さらに部門間での調整を行って最終評価が決定。そして上司から本人に結果の通知となります。


効果的なMBOを実施するためのポイント

MBOを効果的に実施するための、4つのポイントをご紹介します。

  • 「SWOT分析」により状況を把握する
  • 「SMART」により目標の質を高める
  • MBOに1on1ミーティングを活用する
  • 進捗の管理はタイムリーに行う

「SWOT分析」により状況を把握する

目標設定を始める前に、「SWOT分析」で自社の現状を把握しましょう。

SWOT分析とは、企業の「内部環境」「外部環境」をそれぞれカテゴリーを2つずつに分けて、4つの項目について自社を分析する手法です。

  • 内部環境:「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」というカテゴリーに分ける
  • 外部環境:「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」というカテゴリーに分ける

「強み」と「機会」は、自社の使命の達成を後押ししてくれる要因であり、「弱み」と「脅威」はそれを阻害する要因となります。

まずSWOT分析で自社の状況を把握してから、それらを踏まえて組織の目標設定をしていきましょう。

参考:SWOT分析とは?|定義から方法までわかりやすく解説

「SMART」により目標の質を高める

より質の高い目標設定をするために、SMARTのフレームワークを活用すると良いでしょう。

  • Specific:具体的か
  • Measurable:測定可能か
  • Achievable:達成可能か
  • Relevant:関連性があるか
  • Time-bound:期限はあるか

5つの観点から目標設定が妥当であるか、問題ないかを確認します。

参考:SMART – 目標設定の質を高めるフレームワーク テンプレート(具体例あり)|NotePM

MBOに1on1ミーティングを活用する

MBOの多くのステップで、1on1ミーティングを活用することができます。

1on1とは、上司と部下の一対一の対話を通じて部下の考えを引き出し、気づきを与えて成長を支援するコミュニケーション手法です。

個人目標の設定や進捗の確認、期末の振り返り、人事評価まで、あらゆるフェーズにおいて1on1で対話をすることで、その質を高めることができます。

特に人事評価においては、期末にいきなり評価を通知されるよりも、普段から1on1を通じて目標・評価について話し合いをしていれば、ネガティブな結果通知となっても納得をして受け入れやすくなります。

また能力開発という観点でも、1on1は有効です。
目標・計画を立て、実行し、その振り返りをするというPDSサイクルを通じて社員の能力は向上していきます。このPDSサイクルを、1on1を通じてどんどん回していくことができます。

以下の記事で1on1について解説していますので、是非参考にしてください。

進捗の管理はタイムリーに行う

前章でご説明した「進捗の管理」は、できるだけタイムリーに行う必要があります。

当初想定していた目標の達成が難しいことが分かった。あるいは設定した目標を修正する必要があると分かったのであれば、すぐに目標や実行計画を修正しなければなりません。

そのためには、頻度高く進捗の確認を行うことが重要です。本人が自分で上記に気が付けるとは限らないので、上司が進捗の確認を行なって問題ないかを確認しましょう。

その際にも1on1ミーティングが役立ちます。

日常的に1on1ミーティングで部下と対話をしていれば、目標の進捗に問題がないか気が付くことができます。


MBOの3つの活用事例

MBOを実際に活用している3社の活用事例をご紹介します。
それぞれ活用の仕方が異なっているので、ぜひ参考にしてください。

等級制度と目標管理を組み合わせて運用する「アカツキ」

日本のゲーム会社である「アカツキ」では、社員を5つの等級に分けて評価を行う「等級制度」と「目標管理精度」を組み合わせて運用しています。

まず等級制度では、社員に求める3つの力(自立(課題解決力 × 成し遂げる力)、チームの力(対ヒト×対チーム)、オリジナリティ(専門能力×個性))を、さらに5つの等級に分けて定義します。

その等級制度をベースに、MBOによって目標を設定し、目標の結果をSS~Cの5段階で評価するという運用をしています。

アカツキでは本人がやりたいだけの目標でも、会社が求めるだけの目標でもない、「事業の成果」と「個人の成長」が両立した目標設定を心掛けています。

参考:アカツキ福岡の評価制度 〜「成果」と「成長」につながる目標を本気で追いかける組織へ 〜|アカツキ福岡の人事

人事評価と目標管理を連動させない「サイボウズ」

「サイボウズ」では、評価の目的を「成長を支援するため」の評価と、「給与を決定するため」の評価の2つに分けて考えています。

サイボウズでは、目標設定を前者の「成長の支援」に活かすためのものとしており、評価にはあまり連動させていません。

元々MBOを導入した際には人事評価と目標管理を連動させていましたが、目標の客観性に問題があったこと、また相対評価によりチームの一体感が失われたことで、上記の運用となりました。

必ずしも目標設定と人事評価を連動させなくても良いことを示す事例といえます。

参考:〈HR RUNNERS vol.11〉社員と一緒に探求し続ける“評価制度”ーサイボウズの工夫②ー|HR Design Lab

MBOを人事考課に活用する「キリンシティ」

キリングループ系列の「キリンシティ」では、MBO-Sを評価制度に導入しています。

キリンシティでは、以下のポイントをふまえてMBOを運用しています。

  • 本人自らが評価を設定する
  • 目標の難易度が高すぎ・低すぎないかを納得して決める
  • 査定調整会議を実施し、評価のバランスを整える
  • 評価結果と報酬方法を明確にし、社員のモチベーションを高める

本記事でもご紹介したポイントが実践されています。

参考:評価制度|キリンシティ


まとめ

MBO(目標管理制度)とは、自ら設定した目標により行動を管理するマネジメント手法のことです。

MBOには主に以下のメリットがあります。

  • 社員の自律性を養える
  • 社員の能力開発につながる
  • 社員のモチベーションアップにつながる
  • 評価がしやすい

一方で、以下の問題も起こりやすいので注意が必要です。

  • 組織の目標と無関係な個人目標が立てられてしまう
  • 達成しやすい目標設定を立てられてしまう
  • 社員がやらされ感を抱いてしまう
  • 定性的目標の評価が難しい

MBOは以下のステップで進めていきます。

  • ステップ1.組織の目的の策定
  • ステップ2.組織目標の設定
  • ステップ3.役割関係の設定
  • ステップ4.個人目標の設定
  • ステップ5.実行計画の作成
  • ステップ6.進捗の管理
  • ステップ7.期末の振り返り
  • ステップ8.人事評価

MBOでは社員が自律性を持って、自主的に目標を定めることが重要です。

また上司は、そのための支援を1on1ミーティングなどを通じて行っていきます。

本記事を参考に、自社に最適な目標管理制度の構築を実現してください。

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