【実例公開】リードジェネレーションに有効なBtoBサイトの改善ポイント

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リードジェネレーションはBtoBマーケティングの最重要ポイントです。

特にWebサイトから数多くのリードが獲得できる体制が整えば、BtoBマーケティグ全体の成功はグッと近づきます。
そのためには誘導してきたユーザを効率よくリードにつなげるためのWebサイト改善が欠かせません。

 
そこで、本日は、実際にWebサイトをどのように改善するとリード獲得を増やすことができるのか、実際に存在するBtoBサイトを例に取ってご説明いたします。

※無料診断のご要望を頂いた株式会社ウィルゲートにご了承いただいて公開しております。

今回の診断対象サイト

今回、診断したサイトは、株式会社ウィルゲートの「ANALYSE SEO」というサービスの公式サイトです。診断依頼時の頂いた情報は以下となります。

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改善対象ページ:ANALYSE SEO
対象ページの主な流入経路:純広告
CV地点:資料請求 お問い合わせ

なお、実際にWebコンサルティングを行う場合には、事前に詳細なヒアリングを実施します。今回は実施前の簡易診断ということで上記以外の情報が一切無い状態で診断しています。
また、診断を実施したのは2014年12月のため、現在のサイト内容は診断時とは異なりますのでご注意ください。

まずは結論から

最初に診断結果のサマリです。診断結果を端的に示したのが以下のスライドです。

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冒頭にある一文が今回の診断の結論です。
「情報量が多く、能動的なユーザにとっては良いサイトですが、受動的なマインドなユーザにとっては、サービス内容の理解が難しい上に、導線やUIが未整備で閲覧にストレスを感じるため、申し込みにつながりづらいサイトになっていると想定されます。」

口頭で補足することを前提に作っている資料なので、何のことだか良くわからないと思います。
これから詳しく説明していきますので見て行きましょう。

考え方:3つのレイヤーで捉える

詳細を説明する前に、どういう考え方でサイトを診断したのかを示します。
以下のスライドは当社でもよく使用している、課題仮説のレイヤーの説明資料です。

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Webの世界ではわりと有名な概念として「ギャレットが提唱している5階層のモデル」があります。それを実践での使いやすさを踏まえて改変したものが上記のスライドで説明している概念になります。

ギャレットが提唱している5階層のモデルについて詳しく知りたい方は以下の書籍が参考になります。
ウェブ戦略としての「ユーザーエクスペリエンス」―5つの段階で考えるユーザ中心デザイン (Web designing books) 

サイトの課題を指摘する際に、そもそも狙っているユーザが違うことで、指摘が的外れになってしまうケースもあります。そのため、どのレイヤーの課題を指摘しているのかを明確にしながら、クライアントと課題認識をすりあわせて行きます。

UIレイヤーの課題指摘

まずは、最も表層的なUIレイヤーの課題から指摘していきます。UIレイヤーはコミュニケーションや対象顧客に関係の少ない、UIの指摘になります。

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表層UIについては原理原則があるので、それに則って指摘していきます。ユーザの目線の流れやコントラスト(強弱)一貫性と言った、いわゆる人間の認知の特性を踏まえた指摘です。

表層UIの指摘の場合でも、達成したいゴールに対する意識を強く持って指摘していきます。
今回の例で言えば、資料請求や問い合わせというCVを獲得することが目的ですので、それにつながるようなUIの課題を中心に、サイト全体の構造や一貫性に関わる指摘をしています。

なお、UIについての理解をさらに深めたい方は以下の記事が参考になります。

【LISKUL】UIの基本と、設計方法│UI改善で成果6倍!

コミュニケーションレイヤーの課題

次に見ていくのは、コミュニケーションレイヤーの課題です。

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コミュニケーションの課題については、事前に想定した「シナリオ」が実現できているかどうか、という観点で見ていきます。
シナリオは「どんな内容を」「どのような伝え方で」「どういう順番で」コミュニケーションするか、という3つに分けて捉えることができます。

今回の「ANALYSE SEO」のサイトでは、まず「どんな内容を」「どのような伝え方で」という部分をまとめて先に指摘しました。
このサイトでは、初心者に向けて、そもそもSEOとは、アクセス解析とは、Googleアナリティクスの使い方は?という一般的な説明を丁寧にしているのですが、その説明内容とサービスとして提供する内容が混在しているため、結局どこまでがサービス内容なのかよくわからないというユーザの混乱を招いているという点が大きな課題と言えます。

次に、シナリオにおける「どういう順番で」という側面での課題です。

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例えば、「サービス内容を見て魅力を感じた後に、料金を確認し許容範囲内だな、と感じてもらい、
よくある質問を見て不安を払拭して、まずは資料をダウンロードしてもらう」という順番でシナリオをたどると申し込みが増えると想定していたとしましょう。
その場合、なるべくその順番で行動を促すような形でコンテンツを配置し、リンクを張り巡らせることが有効です。具体的には、「サービス内容の説明ページの下に料金ページへの誘導リンクを設置する」というような施策になります。

ページ上部に戻って、グローバルナビからわざわざ探して自分で欲しい情報を選んで見てくれるというのは、それなりにモチベーションが高く能動的な場合のみです。受動的な場合には、コンテンツ下部のフッタエリアに「料金」というリンクを設置しておくことで刺激を受け「そうだ、料金っていくらだろう?」と次の行動につながっていくのです。

言われてみれば当たり前のことなのですが、コンテンツ下部のフッタエリアに何も置いていないBtoBサイトは比較的多く目につきます。ぜひチェックしてみてください。
サイト上のユーザ行動を完全に「コントロール」することはできませんが、シナリオを想定し、その順番に行動してもらえるように「ナビゲート」することは可能です。これを意識できているかどうかでリードの獲得率は大きく変わります。

ターゲット・ベネフィットレイヤーの課題

最後に見ていくのが、ターゲット・ベネフィットレイヤーの課題です。

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サイトには様々なニーズや不安を持ったユーザが来訪する中で、特にどんなニーズを持ったユーザにどのようなベネフィットを与えるのか、という観点です。
「ANALYSE SEO」のサイトは、「誰をターゲットに、どんな価値を提供しようとしているのか?」という点において、客観的に見るとチグハグな印象を受けました。

トップページに「最初の一歩」というキーワードや、「そもそもSEOとは?」というような初心者向けの説明が多く含まれています。一方で、導入企業やサービス内容を見ると、かなり上級者に刺さるようなサービスになっているように見受けられました。

もちろん「初心者も上級者も全員獲得したいです!」という気持ちはよくわかります。

しかし、ニーズや不安が異なるユーザに対しては、異なるコミュニケーションが必要になります。振り分け導線を設けてページを分けたり、流入元によって専用のランディングページを作成したり、という工夫もなしに両方を狙ってしまうと、どちらのユーザにとっても不満足なサイトになりがちです。
この点も多くのBtoBサイトで考慮できていないことが多く、改善することで大きな成果につながりやすいポイントです。

まとめ:「情報量は充実しているが、提供者視点が中心にあるサイト」

これまでの指摘をまとめて、改善の方向性を示したものが以下のスライドです。

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少し辛辣な表現になってしまっていますが、ターゲット/ベネフィットレイヤーで指摘した、ターゲットによって異なるニーズやベネフィットに十分に対応しきれていない、ということと、コミュニケーションレイヤーで指摘したサービスのわかりにくさが重要課題と指摘しています。

特に想定しているページ流入元が純広告、すなわちバナー広告であることから、検索のように自分で情報を集めている人ではなく、バナーの刺激に反応しただけの受け身のユーザが多く流入して来ると考えられます。
そのようなモチベーションが低い受け身のユーザに対して、「どんな内容を」「どのような伝え方で」「どういう順番で」コミュニケーションするか、というシナリオをしっかり設計することが重要になってきます。

とはいえ、すぐに出来るのは、トップページのアクション導線やボタンの文言など、表層的な施策になります。まずは、表層的な改善に着手しながら、ターゲット・シナリオと言った抜本的な改善の準備をしていくことが現実的です。

依頼者の感想:「知りすぎているので、客観的にみることができなくなっていた。」

実際に指摘を受けてどうだったのか、依頼者の方に聞いてみたところ、以下のような回答を頂きました。

指摘自体は「ごもっとも」としか言いようがありません。
私たち自身は「ANALYSE SEO」のサービス内容を熟知しすぎており、もはやサービスを知らない人の気持ちになることは難しいので、第三者に指摘してもらうことでだいぶスッキリしました。
「ANALYSE SEO」のサイトは3回以上リニューアルしてそのたびにコンテンツを付け足してきました。あれも言ったほうがいいだろう、これも伝えた方がいいだろうとコンテンツを増やしていくうちに、情報量が増えてしまいわかりづらい部分も出来てしまったのだと感じました。
今回の指摘を受けて改めて課題が明確になったので、まずはできることから実施していきたいと思います。

まとめ:ターゲット・シナリオを固めることが効果改善のカギ

いかがでしたでしょうか。
サイトの改善というと、デザインをどうするか、キャッチコピーをどうするか?という見た目や点のコミュニケーションの改善を想像される方も多いのではないでしょうか。

BtoBのような検討期間が比較的長く、理性的に検討する商材特性がある場合には、刺激反応が中心の「点の」コミュニケーションよりも、ターゲットやシナリオと言った、「線の」コミュニケーションを見直すことで大きな成果が出る場合がとても多いです。
ぜひ、サイトを改善しリードを効率よく獲得できる体制整備の参考にしてください。

【告知】無料簡易診断をご希望の方は…

当社ではLSIKULの記事化OKの場合のみ、本記事と同様の簡易診断を無料にて承っております。
※過去、以下の記事も同じように診断させて頂いた記事になります。
【LISKUL】webコンサルティングの診断資料を公開。事例で学ぶBtoBサイトの改善点

BtoBに限定せず、通販コスメでも金融機関のサイトでも課題指摘しますので、お問い合わせはこちらのフォームからお願いします。
※診断するコンサルタントのリソース状況によってはお断りさせていただくこともございます。予めご理解の上、お問い合わせください。

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長谷川智史

LISKUL(http://liskul.com/ )責任者としてオウンドメディア運営に注力するCMO。 挑戦し成長を加速させたい中小・ベンチャー企業をWebマーケの力で支援する仕事をしています。セミナー講師・執筆・取材依頼など受け付けています。
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