BtoB製造業のマーケティング事例8選!広告・販売促進のデジタル活用術

製造業マーケティング

デジタル化がすすむ現代、デジタルマーケティングを活用する企業が増える中で、製造業としてマーケティングをどのように進めていくべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

特にBtoBを主とする製造業は、専門性に特化した商品を扱うことも多く、販路拡大に悩むことも多くあります。

本記事を読むことで、製造業がどのようにデジタルマーケティングを活用すべきなのか、成功させるために何が必要なのかを理解することができます。製造業におけるデジタルマーケティングの成功事例と、そのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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BtoB製造業におけるデジタルマーケティング事例8選

まずは具体的なBtoB製造業のデジタルマーケティングの成功事例をご紹介します。

1.WEBサイト改善で問い合わせが3.1倍増加!パーツフィーダを扱う製造会社の事例

最初に紹介するのは、コンテンツをわかりやすく発信することで、6ヶ月で問い合わせを3.1倍にした事例です。

株式会社シマテックは、パーツフィーダの周辺機器や自動組立機、加工機などの製造販売をおこなっている企業です。パーツフィーダとは、生産ラインにおいて必要な小物やパーツを一定方向に並べ、自動的に次の生産工程に搬送する装置のことです。

抱えていた課題

当初はブログやホームページで商品を紹介していましたが、問い合わせはあるものの実際の購入につながることがほとんどありませんでした。

行った施策

なぜ新規受注が得られないのか、現状を分析したところ、今あるコンテンツに課題があることがわかりました。それを踏まえて、自社の技術力の高さという強みをYouTube動画や写真でわかりやすく発信し、ブログにも掲載して一般の人が見ても理解しやすくしました。

得られた成果

新規の顧客からの問い合わせや、東証一部上場の大手企業からの注文が増えました。売上も1年間で1.7倍伸び、1億円を突破しています。

事例の優れている点・参考になる点

改善に着手して気づいたことは、製造業者として普通と思っていた数々の技術が一般的には優れているということがわかったということでした。その気づきを生かして、一般の人にもわかるように発信していくことに注力したことが大きな結果につながりました。

また、シマテックのブログでは製品の製造工程の裏側や他社製品との比較など、商品の情報だけでなく、様々な角度からの自社情報を広く発信することにも努めています。

参考:【完全版】6ヶ月で問合せ3.1倍!製造業ブログ集客27手順

2.SFAにより1年で成約数が2倍!自動車系機械メーカの事例

次に紹介するのは、SFAの導入で成約数を2倍にした事例です。トヨタ自動車の源流となる豊田自動織機の事業のひとつである、フォークリフトの製造販売の事例です。

抱えていた課題

フォークリフトは世界的な経済成長に比例し、需要も高まり発注数が増えていましたが、受注が増えた新興国では営業担当者が不明瞭なままで、同じ顧客で営業活動がバッティングするなどの問題が発生していました。

ダブルブッキングやトラブルの対応などにより主軸の営業業務が中途半端になり、世界のトヨタというブランドイメージをも傷つけてしまうことが懸念されていました。

行った施策

事業内容に合わせて柔軟にシステムをカスタマイズできるSFAを導入しました。SFAは「Sales Force Automation」の略で、営業活動を共有するための営業支援ツールです。このSFAの導入によって顧客情報を一元管理したことで、営業活動の無駄をなくし効率化を図りました。

また、それまで営業任せだった現場を、チーム内で目的や対策をデータ化して見えるようにし、PDCAサイクルを効果的に回すようにしました。

得られた成果

営業に成功することが増え、導入から1年で成約数は2倍に伸びています。

事例の優れている点・参考になる点

SFAの導入によって営業の記録や顧客のデータを見える化し、関係者で情報を共有することができるようになったことで業務の無駄を省き、営業活動にリソースを注力したことが大きな効果を生みました。

参考:クラウド型顧客管理導入事例 – 豊田自動織機 – セールスフォース・ドットコム

3.製造業向けマッチングサイトを用いて販売台数が前年比1.5倍!ファンを扱う自動車系商社の事例

3つ目は、製造業向けのマッチングサイトを上手に活用して、売上を1.5倍にした事例です。

抱えていた課題

豊田通商株式会社では、米国でトップシェアを誇る商品超大型シーリングファン「ビッグアスファン」の輸入販売をスタートしましたが、当初は日本での認知度はゼロでした。
Webサイトやカタログ販売といった販促活動の反響は良かったものの、実際の購入にはなかなか結びつかないことが課題でした。

行った施策

行き詰まっていたときに、外部の製造業向けマッチングサイトからの提案がありシステムを導入しました。それまでは問い合わせしてきた顧客にカタログをひとつひとつ郵送し、そのフォローのため営業担当者が実際に客先まで出向いていました。システム導入後はWebサイトからカタログをダウンロードした見込み客を絞り込んで営業するなど、より効率的な販促活動に変更しました。

得られた成果

2014年の提案施策の導入以降、毎年1.5倍ずつ売上をアップさせることに成功しています。その後、2018年時点でもサイトの閲覧数、売上は伸び続けています。

事例の優れている点・参考になる点

未開拓の製品の認知には時間がかかりますが、マッチングサイト導入によって、ニーズを持つ見込み客を洗い出すし、直接アプローチできるようになったことが大きなポイントです。

参考:豊田通商株式会社様 成功事例 | 製造業・建設業のBtoB販促支援ならイプロス

4.顧客データ統合ツールにより、HP閲覧企業の8.4%を案件化に成功!IT機器メーカーの事例

次に紹介するのは、顧客データを統合して効率的に見込み客を絞り、一ヵ月で約170件の案件化に成功したIT機器メーカーの事例です。

抱えていた課題

あるIT機器メーカーでは、インサイドセールス部門において見込み客にテレマーケティングを実施していました。その際に、対象の企業を選定するにあたっては、セグメント情報を活用していました。

しかし、確度の高い見込み客が絞ることができても、行動までは読めずに買いたいと思うタイミングにアプローチできなかったり、タイミングは図れるもののそのタイミングに合わせてアプローチをかけるためには、膨大な数の顧客に対して人員が不足していることが課題となっていました。

行った施策

外部の顧客データ統合ツール活用しました。既存の顧客と取引がない新規の見込み客とに整理することで、対象企業の絞り込みを容易にしたのです。

さらにはツールの機能を活用し、取引のない見込み客の中でも自社のホームページを閲覧している企業を特定し、テレマーケティングを実施することで具体的な発注につなげました。

得られた成果

1ヶ月で案件化168件、受注数43件にまで伸びました。

事例の優れている点・参考になる点

効率的に見込み客を絞ったことや、実際に自社に興味を持っている企業にピンポイントでアプローチしたことで、実際の受注につなげました。

参考:[製造業][BtoBマーケティング] インサイドセールス事例。WEBマーケティングの変化によって受注率25.6%を実現。 2014年01月31日| マーケティング事例 / 実績 | ランドスケイプ

5.マーケティングオートメーションの導入でコンタクトの取れる新規顧客が1.7倍に!電子計測器メーカーの事例

次にご紹介するのは、マーケティングオートメーションの導入により潜在的な新規顧客が1.7倍に増えた電子計測機器メーカーの事例です。

抱えていた課題

展示会やセミナーで、対面で営業することによって新規顧客を獲得してきたのが、アンリツ株式会社です。しかし、必ずしも顧客の望むタイミングで営業をかけられるわけではなく、より密な顧客との関係性を築くことが課題となっていました。

行った施策

マーケティングからインサイドセールス、従来のフィールド営業へとワンストップでつなげ、部門を横断したプロジェクト化できるようマーケティングオートメーションツールを導入しました。

得られた成果

すでに導入されていたSFAツールや、営業が持っていた既存のマーケティング情報とを合わせて分析することで、コンタクト可能な潜在顧客が1.7倍になりました。

事例の優れている点・参考になる点

社内の部門を連携可能なプロジェクト化したこと、そして既存の情報をマーケティングオートメーションとSFAを利用して可視化したことで、大きな成果につながりました。

参考:お客様事例 : アンリツ株式会社 Marketoでリードナーチャリングを実現した部門横断プロジェクト|Marketo

6.展示会営業からWEBサイトを用いた営業に切り替え、売上が前年比3割増!簡易金型製造会社の事例

次は展示会での営業という直接的な手法からWEBサイトでの営業に切り替え、売上が前年度の3割増になった製造会社の事例です。

抱えていた課題

株式会社テクノマートは、射出成形用簡易金型の製造という一般の方には身近でない業界でもあり、展示会での営業をメインにおこなっていました。しかし、展示会のテーマや目的によって成果にバラつきがあり、受注売り上げの見込みが立てにくいことが課題でした。

行った施策

外部の専門家から、Webマーケティングのサポートを受けることにしました。
SEOなどのWebマーケティングの知識を学び、Webサイトを営業ツールとして使うWeb営業をスタートさせました。

得られた成果

新規顧客からの売上が伸び、前年比3割増の成果を生み出すことに成功し、営業活動をWeb中心に完全にシフトすることができました。

事例の優れている点・参考になる点

ターゲットの狭いBtoB企業ですが、Webマーケティングを利用することで新しい顧客層にアプローチすることに成功しています。

参考:Webマーケティング(Webサイト制作から運営コンサルティングまで)

7.MAツールで問い合わせ件数が10倍!電源製造メーカーの事例

次に紹介するのは、マーケティングオートメーションを活用したことで、問い合わせ件数を10倍にした電源製造メーカーの事例です。

抱えていた課題

電源専業メーカーとして業界の中核を担うコーセル株式会社は、米国、ドイツでの子会社設立に続いて1993年よりアジア地域での販売をスタートさせました。

そこで課題となったのが、アジア市場でのさらなる営業体制の確立でした。
インターネットや携帯電話の普及により、従来のアウトバウンド型の営業が通用しなくなっていたからです。

行った施策

Webを活用して商談につなげるために、マーケティングオートメーションツール(MAツール)を導入しました。

Webページのコンテンツを、製品の紹介だけでなくユニークなセールスポイントに変えることを検討したり、その製品が顧客にとってどのような価値があるのか、といった顧客に伝わりやすい内容に改善しました。またメールマガジンの配信をスタートしました。

得られた成果

問い合わせ件数が導入前に比べて約10倍になり、これまでと違った顧客からもWebを通じて問い合わせがくるようになりました。業務時間の3割を占めていた、データをレポートにまとめる時間も2割程度に削減しています。

事例の優れている点・参考になる点

マーケティングオートメーションツールを導入することで、メルマガなどを活用し顧客に情報を発信しやすくなりました。インターネットが普及したアジア社会に適した営業方法が功を奏した結果といえます。 

参考:コーセル – セールスフォース・ドットコム

8.SNSを活用し、ブランディング動画が200万回再生!電気機器メーカーの事例

次はSNSを活用することで、自社のブランドイメージを上げることに成功したコニカミノルタの事例です。投稿した動画は200万回も再生されました。

抱えていた課題

コニカミノルタは、印刷業・ヘルスケア事業をはじめ多くの独自の技術を扱っている企業です。経営者や実業家に向けたブランディングとして、子供たちが実際に夢を持てるようなプロモーションをおこないたいと考えていました。

行った施策

「想いをカタチにする(Giving Shape to Ideas)」というコンセプトのもと、「Dream Printer」プロジェクトを実施しました。

ニューヨークで撮影されたビデオでは、子供たちがユニークなプリンター「Dream Printer」に夢を語り、数分後に夢が叶ったイラストを受け取る様子が映されています。製品リリース情報は一切映し出していないこの動画を、FacebookをはじめCM、電車内のWeb広告などに幅広く展開しました。

得られた成果

この広告動画は200万回再生されています。さらにはFacebook以外の媒体でも展開し、SNSをベースとして多くの拡散効果を得ることもできています。

事例の優れている点・参考になる点

製品のリリース情報などではなく、ブランディングに特化した投稿を、Facebookという拡散しやすいSNSでおこなったことで、大きな成果を生みました。

参考:コニカミノルタ、魔法の「Dream Printer」で子どもたちの想いをカタチに – CNET Japan


BtoB製造業のデジタルマーケティングを成功させる4つのポイント

BtoCのように顧客に向けたものではないため一般の顧客には伝わりにくく、潜在ニーズを探りにくいのがBtoB製造業です。そんなBtoB製造業の販路拡大に有効な、デジタルマーケティングを成功させるポイントをまとめました。

参考:製造業なら絶対押さえたい展示会10選と効果を最大限高める4つのセオリー
参考:BtoB製造業のWebサイト参考事例9選と、ホームページ作成の3つのポイント
参考:製造業なら毎日チェックしたい情報ポータルサイト12選!イプロス・日経クロステック・NCネットワーク他

1.マーケティング部門と営業部門の連携

BtoB製造業の営業には、マーケティング戦略は欠かせないポイントです。多くの企業でマーケティング部署と営業部署の連携が取れていないという課題も多くあります。

前述のアンリツ株式会社では、マーケティング部門、インサイドセールス部門、営業部門を連携した部門横断プロジェクトを実施しましたが、それまではマーケティングオートメーションツールを導入しても効果が上がらなかったといいます。

まずは社内のマーケティング部門と営業部門の連携を深めることを目的に業務フローや連携方法を検討する必要があります。そのうえで、より効率的な業務のために必要となるデジタルツールを導入することを検討しましょう。  

2.デジタルを活用したリード獲得を行う

前述の豊田通商やコーセル株式会社は、もともと展示会などでface to faceの営業による新規開拓を強みとしていました。しかし、新しい市場で全くのゼロからスタートしてみると、従来の方法ではうまく行きませんでした。そこでWebサイトを活用したところ、認知度は高まり売上も向上しました。

BtoB製造業にとって展示会での営業は、求めている顧客が訪れているということもあり新規開拓の絶好のチャンスと言えますが、場所の制約のある展示会での営業は限界があります。インターネットを活用してより広い範囲にアプローチすることで、見込み客の方から問い合わせが来るようにするのが効果的です。 

3.MAツールを用いて顧客データを整理し、営業活動を効率化する

インターネット上に多くの情報が存在する現代では、Webを利用した営業活動もより工夫する必要があります。多くの顧客データを管理しきれず、営業活動に無駄があったり、上手にタイミングを得られず営業効果があがらない、という経験をされている企業も多いのではないでしょうか。

前述のIT機器製造業では、データがあっても見込み客の購買タイミングがわからず、営業をかけるのにも人材的なリソースが不足している状態でした。

MAツールを導入することで、顧客データを一元管理し、既存顧客と見込み顧客を整理することで、効率的な営業をおこなうことができるようになったのです。ツールを活用することで、リアルタイムで需要のある顧客を見つけ出すことや、業務の効率化も可能となりました。

4.自社サイトだけにとらわれず、外部の専門メディアを有効活用する

自社サイトの施策だけにとらわれず、外部の専門メディアを活用することも大事なポイントです。

前述の豊田通商では、製造業専門のマッチングサイトの活用で大きな成果を出しています。自社サイト中心で実施可能な施策にとらわれず、外部のWebメディアの力を活用することで、より多くの人に、中立的な視点で魅力を伝えることができます。

最近では、大手製造業とのコラボメディアを実施するなどの動きも盛んになっており、検討すべき選択肢の1つです。

参考:日刊工業新聞ジョイントメディアに新しく2社|ニュースイッチ

参考:10,000社以上の研究開発者に届く日本最大級の「ものづくりWebメディア」みんなの試作広場


まとめ

BtoB製造業のデジタルマーケティング事例を中心に、デジタルマーケティングのポイントをまとめました。

  • マーケティング部門と営業部門の連携をとるなど、デジタルツールを活かすためには部門間の連携が重要
  • 対面の展示会営業から、潜在ニーズの眠るWeb営業も視野に入れる
  • MAツールを活用して、データを一元管理して業務を効率化するなどどのようにデジタルツールを利用するか検討する
  • 外部メディアを有効活用して、リーチできるターゲットを広げる。

多くのデジタルツールが開発される一方で、導入しても活用しきれない企業が多いのも実情です。ターゲット層が絞られるBtoB製造業の販路を広げるために、ツールを導入することを目的とするのではなく、広くターゲットを広げるための手段としてデジタルマーケティングを検討するとよいでしょう。

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◎コニカミノルタ、魔法の「Dream Printer」で子どもたちの想いをカタチに|CNET Japan