営業の受注件数が下がっている。現在の営業手法に限界を感じている。より効率的な営業手法を知りたい。
そんな悩みを持つ人におすすめなのが、インサイドセールスです。
本記事では、インサイドセールスの導入で受注件数が3倍になった事例を持つ弊社が、インサイドセールスの基本的な説明から、事例に基づいたノウハウまで惜しげなく紹介します。
インサイドセールスで営業の効率化を図り、受注件数を増やしていきましょう。
リードナーチャリング施策大全~見込み顧客を育てる16の手法~
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目次
インサイドセールスとは
インサイドセールス(内勤営業)とは、訪問せずに遠隔で行う営業活動です。電話・Eメール・ウェブ会議ツールDMなどを活用し、通常の営業活動の一部もしくは全てを遠隔化します。
それに対して、従来から行われていた訪問を中心とする営業活動はフィールドセールス(外勤営業)と呼ばれます。
インサイドセールスとフィールドセールスの比較表
下記にインサイドセールスとフィールドセールスのメリットとデメリットをまとめました。
インサイドセールスでは、営業活動の遠隔化を通して効率化が図られるため、営業件数が飛躍的に上がります。そのため、PDCAサイクルを速く回せるようになったり、多くの顧客にアプローチをかけられるようになります。
しかし、顧客との密なコミュニケーションが少なくなる可能性があり、信頼関係が希薄になってしまいがちです。
インサイドセールスの導入を決める前に、まずはその良い点と悪い点を徹底的に比較検討してみてください。
ちなみに弊社では、インサイドセールスの全面的な導入を決めて、受注件数の3倍増加に成功いたしました。本記事では、その際に培ったノウハウを紹介しております。
■弊社事例:全面的なインサイドセールス導入で、受注数が3倍に!
インサイドセールスは万能ではない:チャートで見るインサイドセールス向き不向き
続いて、インサイドセールス導入を考える際に気を付けなければいけないのは、自分の提供する商品がインサイドセールスに向いているのかどうかです。
というのも、インサイドセールスは基本的にどのような商品にも有効な手段ですが、営業活動を過剰に遠隔化してしまうと、マイナスに働いてしまう場合があります。
マイナスに働く例
– 顧客との対面営業を減らし過ぎて、信頼関係を失ってしまった
– 商品の操作説明を遠隔では上手くできず、見込み顧客を逃した
こういったリスクを避けるために、自分の提供する商品が下図のどこに当てはまるのかをチェックしてみてください。
A:インサイドセールスに向いている
B & C:インサイドセールスとフィールドセールスの組み合わせでバランス良くいこう
D:インサイドセールスを補助的な役割として活用するくらいにしておこう
弊社は比較的安価なインターネット広告の運用をサービスとしています。提供する商品は安価ですが、説明は少々複雑なのでCタイプに当たります。インサイドセールスとフィールドセールスを組み合わせていくのが適しています。
しかし、この図はおおまかな目安でしかありません。実際にどの程度、営業活動を遠隔化できるのか、対面営業のメリットを超える効果がインサイドセールスによってもたらされるのか、今一度しっかりと考えてみてください。
インサイドセールス導入方法
インサイドセールスの導入には大きく分けて3パターンあります。
営業活動の全面的インサイドセールス化(Aタイプ)
低価格で、説明や商談が簡単な商品を取り扱っているならば、フィールドセールスを挟まずに、インサイドセールスのみでの受注も可能です。訪問に使っていた移動時間が大幅に削減されるため、営業活動が効率化されます。
参考:オンライン営業を導入すべき5つの理由と、成功に導くコツを時系列ごとに紹介
弊社はこの手法で、受注数を3倍に伸ばすことに成功しました。
■弊社事例:全面的なインサイドセールス導入で、受注数が3倍に!
営業活動の一部をインサイドセールス化(B&Cタイプ)
価格の高い、もしくは商品の説明や商談が複雑な場合は営業活動の一部分を遠隔化するのがおすすめです。遠隔で一度ヒアリングを行っておくと、見込みの低い顧客への訪問が減って、無駄な移動時間が削減されます。また、フィールドセールスは営業とクロージングに集中できるようになります。
見込みの低い顧客のナーチャリング(Dタイプ)
価格が高く、説明や商談が複雑な商品の営業は遠隔化には、あまり向いていません。しかしそういった場合でも、見込みの低い顧客に遠隔での情報提供やコミュニケーションを継続的に行い、ナーチャリング(育成)することが可能です。
弊社事例:全面的なインサイドセールス導入で訪問にかかる移動時間をなくし、受注数が3倍に!
弊社は、数万円規模で行える手頃なリスティング広告運用サービスを提供しております。新規営業件数の最大化を目的に、全面的なインサイドセールスの導入を行いました。
導入前:すべて訪問していたため人的リソースが不足
インサイドセールスを導入する前、弊社ではヒアリングの段階から営業先への訪問を行っていました。そのため、訪問した後に見込み客ではないと判断を下すケースも少なくなく、人的リソースを無駄に消費していたのです。
導入後:移動時間がゼロになり営業回数・受注数が増加
導入後はヒアリングから営業にいたるまで、全てを遠隔で行う体制に変更。営業先への移動時間の削減により、1日の営業件数が平均3件から8件にまで上がりました。
その結果、PDCAを速く回せるようになり、早い段階で受注率の高い顧客の傾向などを発見できるようにもなったのです。
また、リーチアウトが容易なインサイドセールスでは、従来はリード顧客でないと切り捨てていた顧客へのコミュニケーションもとれるようになりました。
Web会議システム導入で全面遠隔化のデメリット軽減
弊社の提供するサービスは低価格ながら、広告運用という商品説明の難しいもので、実は上記の比較図(記事内リンク)を参照しますと、左上に位置するCで、全面的なインサイドセールス導入にはあまり向いていません。
本来ならば、弊社のケースでは全面的な遠隔化は受注率の低下につながってしまいます。そこで弊社では、ヒアリングやサービスを案内する場面で顔を見ながら商談が可能なオンライン会議システム(参考:オンライン会議も可能なインサイドセールスシステム一覧 ≫)を使用し、パソコンの画面上で提案書を見せながらの営業を行いました。その結果、受注率の低下を避けることができたのです。
効果的なインサイドセールスを行うための3つのポイント
弊社が事例を通して培ったインサイドセールスのコツを紹介していきます。
1.フィールドセールスとの連携を強化する
インサイドセールスとフィールドセールスを違う部署が担当する場合は、連携をしっかりと図らないと、効率化どころか余計な労働が増えてしまいます。
顧客データの共有
担当者の情報やコミュニケーションログなど、些細な事柄でも共有をしていないと引き継ぎの時に摩擦が生まれてしまうでしょう。
ヒアリングの定型文化
インサイドセールス側でヒアリングを行った際に、フィールドセールス側が欲しがっている情報を網羅できていない場合もあります。なので、インサイドセールスがヒアリングを頻繁に行うならば、ある程度定型文化しておいたほうが良いでしょう。
2.マーケティングチームとの連携を強化する
インサイドセールスはフィールドセールスに比べて営業活動の回転数が高いため、多くの情報が素早く手に入ります。
受注見込みの高い顧客リスト
情報を積極的にマーケティングチームにフィードバックすると、ターゲットに合った精密な調整が可能になるので、より受注率の高い顧客リストを増やせるのです。
ノイズの除去
リスティング広告やホワイトペーパーで入手した顧客データは、コストをかければ一定数を簡単に確保できる反面、ノイズが混じりやすいので、その精査も重要となります。
インサイドセールスとマーケティングチームとの連携を強固にして、こういったノイズの除去に努めると、営業活動のさらなる効率化につながります。
3.インサイドセールスに有効な手法やテクノロジーを活用する
インサイドセールスとテクノロジーを掛け合わせることで、遠隔営業のデメリット軽減やさらなる効率化を実現することが可能です。
以下におすすめのものと、その説明記事をリスト化しましたので、参考にしてください。
■Web会議もできるインサイドセールスシステム一覧:
インサイドセールスシステム一覧
■インバウンドマーケティング:
事例で学ぶ! インバウンドマーケティングを自社で始めるために必要な条件
■マーケティングオートメーション:
マーケティングオートメーションとは|BtoB企業が具体的な活用イメージを持つためのヒント
■リードナーチャリング:
リードナーチャリングとは?実践するための5つのプロセスまとめ
まとめ
インサイドセールスは、活用方法さえ間違えなければ多くの企業が営業効率化を実現できる営業手法です。また、技術の進歩により遠隔化のデメリットも払しょくされつつあります。
みなさんも競合他社に遅れをとらないようにインサイドセールスを取り入れて、営業の受注件数を増やしていきましょう。
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